仲間探し、もとい知り合い探し・4

「聞いてるよ。……俺、仲間を探してるつもりなんだけどさ。なんで探すまでもなく仲間が見つかるかを考えたんだ。んで、俺、ステを見たら運が“無限”になってたんだよね。」


「「『いや、絶対それが原因だよね!?(っスよね!?/じゃな。)』」」

ハモる。


「こうして話している途中に来たり――…」


「あ、ま、まさかの――…」

木の後ろから王子らしき人物が出てくる。

ちなみにルークストリアではない。

この声の主は――…


「ほら、噂をすれば。久しぶりー、セレノール。相変わらず背は短いねー」

「おいノア。私が不老不死(条件付き)だってことを知ってて言ってるよな?」

セレの顔は平然としているが、圧が凄い。


「ちょ、昔のこと思い出すからやめて。喧嘩売ってないからね!?」

そう、昔の事とは、俺が立ち上げた最強パーティーの二人が大喧嘩した時だ。

この前言ったとおり、

《セレの》攻撃魔法(軽く世界の五分の一を消滅させる威力)ドォーーーン!!!! 物理攻撃(軽く世界の五分の一を消滅させる威力)ダァーーーン!!!!


というカオスな状況だった時の事だ。


俺、結界張るので必死だったわ。

あの時はマジできつかった。

何回も思うが、あの時はマジできつかった。


「もうあんな事すんなよ。マジで、世界消滅するから。

 って、今気づいたけどさ。白い毛玉に耳が生えたのが頭に乗ってんだ?」

「ああ、こいつはシラタマ。」

「そのままだな。」

《よろしく☆》

シラタマはセレの上で跳ねる。


「無駄にテンションが高いのが特徴。」

《そんなことないよ☆》

「説得力ねぇ」

俺は思ったことを言う。

絶対に、原因の半分は最後にある『☆』だ。


《ひどいねぇ☆》

《えーと、だれだっけ☆》

シラタマに名前を聞かれる。


「ノアだ。」

《あらためてよろしく☆》

残念ながら俺達はシラタマのテンションにはついていけなかった。

仕方ない。シラタマこいつみたいにテンションが高い奴は不在だ。


『ザーーザーーー……える…!? リ…ノ! 大変…! 王都に大…災級…魔物…現………る 俺だけで…片付…る……は出来…さ…うだ 手伝っ……れ!』

ルークからの【思念伝達ユーリス】が来た。

言葉は途切れ途切れで、中途半端に魔法が構築されている。

ルークの余裕がなくなるくらいのヤバい奴強敵が来たのだろう。

……仕方ない。

助けてやるか……!!


『わかった。今すぐ行く。』

プツ……と【思念伝達ユーリス】が切れる。


「時間がないから簡潔に言う。今、王都に結構強い敵が現れた。一緒に来い」

『思った以上に簡潔だね。 ボクは行くよ。』

「妾も行くのじゃ」

「オレも行くっスよ!」

「私も行くぞ」

全員OKだそうだ。


「んじゃ、【転移テレポート】」

俺達は王都に転移した。

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