第5話 サイバー戦での情報活動

実を言うと伊藤は情報機関に関しては素人である。スパイ大作戦ぐらいは知っているであろうが、サイバー戦争の時代に、コンピューターの事を詳しくない輩である。だから冷戦時代後の諜報活動がどのように行われているか、知る事も無かったのである。


「伊藤さん、組織を立ち上げたばかりで申し訳ありませんが、GRU傘下のサイバー部隊などは知っておいた方がいいと思います。今後の役に立つと思いますし。主戦場はサイバー部門に移動するのではないでしょうか」


 涼宮はそう言うと、ハイテクを使用した情報戦が、これから重要になるとの認識を示したようである。古いタイプの伊藤にとってこれは苦痛みたいである。

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