第26話 紙ふうせん
その透けそうな色は儚げで
それでも決して他の色と交わることはなく
壊れそうな軟らかさを持ちながら
芯の部分は折れることなくしなやかで
それでいて壊れるときは一瞬のうちに
激しくその命を終えるのだろう
そんな紙ふうせんのように在りたいと
風のなか思いを巡らす午後
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