第2話 交換日記

今日の学校は早く終わっちゃったからひまだなあ~。

ちょっとブラブラおさんぽしよっと。


あれ?

こんなところに公園があったんだ。

ひみつの公園はっけんしちゃった!

ここであそぼーっと!


あ!

あのトンネルのゆうぐおもしろそう!

ちょっと入ってみよう!

中せまいな~。

あれ?

なんか本が落ちてる?

中見てみよう。


(〇月〇日

はじめまして。この日記を見つけてくれた人ありがとう。わたしの名前は由梨。これを見てくれたあなた、よかったらわたしとこうかん日記してくれませんか?ともだちがいなくて毎日さびしいの。よかったらお返事ください。)


由梨ちゃんって子がこの日記かいてるんだ。

こうかん日記?

へーなんだかおもしろそう!

お返事かいちゃおう。


(はじめまして。わたしはみゆっていうよ。今日学校が早くおわっちゃってひまだかたこの公園にきたの。そしたらこの日記見つけたの。由梨ちゃんとこうかん日記したいからお返事かくね。よろしくおねがいします。)


お返事かいたから、今日はおうちにかえろーっと!



翌日。


由梨ちゃんからのお返事きてるかな。

またあそこの公園行ってみよー!


ええと・・・。

あ、日記あった!


(〇月〇日

みゆちゃん。お返事かいてくれてありがとう。すごくうれしい。みゆちゃんのこといっぱい知りたいな。年はいくつなの?わたしは8さいだよ。)


由梨ちゃんからおへんじきてた!

みゆもお返事かこう!


(由梨ちゃんもお返事ありがとう。みゆも由梨ちゃんのこと知りたい。由梨ちゃん8さいなんだ!みゆは7さいだよ。由梨ちゃんのほうがおとなだね。)


本当に由梨ちゃんからお返事がきてた!

すごくもうれしい!

こうかん日記って楽しいな。



翌日。


今日もこうかん日記しに行かなくちゃ。


(〇月〇日

みゆちゃんは7さいなんだね。わたしの1個下だね。じゃあいもうとみたいにかわいがるね。わたしね、おうちからあまり出られないの。ママがあまりお外に出ちゃだめって言うから。だからね、ママがおしごとに行ってるあいだにこっそりこの公園にきて、こうかん日記をかいてるんだよ。みゆちゃんはじゆうにお外に出られるの?)


(由梨ちゃんはおうちからあまり出られないんだね。こっそり公園に行かなくちゃいけないなんてたいへんだね。みゆは夜いがいはおそとに出られるよ。夜はね、ママかパパといっしょじゃないとお出かけダメなんだって。あぶないからって。みゆはもうおとなだから夜でも一人でもお外に出られるんだけどな。)


お返事かいた!

由梨ちゃん、じゆうにお外にでられないなんてかわいそう。

由梨ちゃんのママってきびしいのかな?

そろそろかえろーっと!



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次のニュースです。

最近、〇〇地区で小学生の失踪事件が相次いでいます。

警察は小学生を狙った誘拐事件とみて捜査を続けています。

現在失踪している小学生は、竹中真由美ちゃん(7)、近藤真帆ちゃん(9)、白雪あやねちゃん(8)の3名です。

この3名の目撃情報などありましたら警察にご報告ください。

近隣住人は、不審人物など見かけましたら警察に通報をするなど警戒を強めてください。

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やっと学校おわった~!

今日も公園に行かなくちゃ。



(〇月〇日

みゆちゃんは夜いがいは一人でお外に出られるんだね。いいなあ。由梨は昼も夜もお外に出られないんだ。ママにダメって言われてるから。だからいつもおうちで一人でいるの。すごくたいくつでさびしいの。みゆちゃん、よかったらうちにあそびに来ない?みゆちゃんともっと仲良くなりたいよ。)


(ずっとおうちにひとりはいやだよね。みゆも由梨ちゃんと仲良くなりたい!文字だけじゃなくて、会っていろんなことして遊びたい!由梨ちゃんのおうちってどこにあるの?)


やった!

由梨ちゃんのおうちにあそびに行ける!

由梨ちゃんに会える!

すごく楽しみだよ~。



翌日。


由梨ちゃんってどんなおうちにすんでるんだろう。

お返事きてるかなあ~。


(〇月〇日

みゆちゃんわたしとといっしょにあそんでくれるの?うれしい。夢みたい。もうひとりぼっちじゃなくなるんだよね。わたしのおうちはね、この公園のブランコの後ろに山道があるんだけど、その先をずっとあるいたところにあるの。黄色のポストがあるおうちだよ。お昼はママが仕事にでかけてておうちにいないから、みゆちゃんにはお昼にうちに来てほしいの。いつでもいいよ。わたしは毎日おうちにいるから。)


(由梨ちゃんのおうちのばしょおしえてくれてありがとう。由梨ちゃんにはみゆがいるからひとりぼっちじゃないよ。いつでも行っていいの?じゃあ明日学校お休みだから、明日のお昼に由梨ちゃんのおうちに行くね!由梨ちゃんに会うの楽しみだなあ。おかしもっていくね!)


やった!

ついに明日由梨ちゃんに会える!

みゆの好きなおかしもっていったら由梨ちゃんよろこぶかなあ?



翌日。



今日はみゆの好きなうさぎのチョコレートを2つもってきたよ!

1つは由梨ちゃんにあげるぶん。

由梨ちゃんよろこんでくれるかなあ。

由梨ちゃんってどんな子なんだろう。

今日やっと会えるんだよね!

ドキドキしてきた。

由梨ちゃんのおうちの場所をまちがえないようにこうかん日記もっていこう。



(〇月〇日

みゆちゃん。今日のお昼にきてくれるんだよね。すごくたのしみ。気をつけて来てね。ほんとうならわたしも公園までむかえに行きたいんだけど、おうちから出られないから行けないの。ごめんね。おうちに来てくれたらみゆちゃんをおもてなしするからね。たのしみにしてて。みゆちゃん来るのまちどおしいよ。待ってるね。)


由梨ちゃんから返事きてた。

おもてなししてくれるみたい。

由梨ちゃんはやさしいなあ。


ええと、たしか公園のブランコの後ろに山道があるんだよね。

そこをすすんで・・・と。

この道をまっすぐに行けばいいのかな?

なんか暗くてこわいなあ、この道。

草がいっぱいある。

この道をまっすぐ行けばいいのかな。

すごく細い道だなあ。

草が体にあたってきていたいよ。

あ!あそこに黄色のポストがある。

あの木のおうちが由梨ちゃんのおうちだよね!

由梨ちゃんのおうち見つけた!


「由梨ちゃーん!みゆだよ!あそびに来たよー!」


由梨ちゃんのおうちのドアが開いた!

入ればいいのかな?


「由梨ちゃん!」


みゆの目の前に由梨ちゃんが現れた。


「みゆちゃん、はじめまして。由梨だよ。」


あれ・・・?

この人が・・・・由梨・・・ちゃん・・・・?


「みゆちゃん・・・まってたよ・・・。」


そこにいたのは、小太りの男だった。

お腹は出ていて、脂ぎった顔に、下着だけを身に着けている。

その男の手には、鎖がついている首輪を持っていた。


「あ・・・あの・・・由梨ちゃんのパパですか・・・?」


「ううん。僕が由梨ちゃんだよ。」


「え・・・?だって由梨ちゃんは8さいの女の子で・・・。」


「驚いた?みゆちゃんはずっと僕と交換日記をしていたんだよ。僕はね、みゆちゃんくらいの年齢の女の子が大好きなんだ。だからね、みゆちゃんが7歳だとわかってすっごく興奮したんだよ。絶対みゆちゃんと会わなくちゃって思って。だから由梨ちゃんのフリをして交換日記を続けてこうしてこの家に呼んだんだよ。この家には前ね、3人ね、みゆちゃんくらいの年齢のお友達がいたんだけど、全員眠っちゃってからずっと目を覚まさなくなっちゃったんだ。だから僕一人で退屈してたんだ。でも、今日からみゆちゃんがこの家にずっといるから僕は退屈しないし、楽しくなる。みゆちゃんは僕と一生一緒に楽しい生活をしようね。」


男はニタニタと気持ち悪い笑みを浮かべている。


「いやあああああ!!!!!」


はやくにげなきゃ!!

こんなおじさんといっしょにくらすなんていやああ!!!


「逃げるなんて許さないよ。」


男は逃げようとするみゆの腕を掴み、手に持っていた首輪をみゆの首に取り付けた。

そして玄関のドアを閉め鍵をかけた。


「これからずうーーーっと一緒に暮らそうね、みゆちゃん♡」


「ひい・・・ひぐ・・・・ママ・・・たすけて・・・・・。」


みゆはおしっこを漏らしてしまい、床は濡れていた。


そして、それを見た男の下着は先ほどよりも大きく膨らんでいた。

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