第15話
シュリに上位魔法を教えてもらった日からさらに一週間がたった。
現実世界では嫌な奴に絡まれることがなくなったり、進藤茜に夏祭り一緒に行こうと言われたり、少しずつ変化が見られたが、異世界でも俺は少しずつ魔法の練習やモンスター狩りが成果を上げ成長していた。
魔法は詠唱破棄ができるようになり、実践でも詠唱なしで上位魔法が使えるようになった。また、火だけではなく水、風、雷の上位魔法も習得した。
しかし、どうやら俺は光魔法が苦手なようで光魔法の上位魔法だけはまだ習得できていない。
何がともあれ、俺の成長は目覚まし、上達していくのがとても楽しかった。
また魔法は奥が深く、上達の到達点が見えないのも面白い。
例えば、火や雷や水の魔法を光魔法でコーティングし形を保ち、そのまま光の魔法にのせて放つ技を思いついた。
単なる光の魔法なら大した威力にはならないが、火や雷と組み合わせるととんでもない威力になる。
俺は試しに雷と光の組み合わせで木に向かって撃ってみたが、雷の矢が木を貫通していき木はあっけなく倒れた。
他にも火や水でも試したが上手くいき、俺はこの技をファイアーアローやウォーターアローと名付けた。
今日までにかなりの数のモンスターを倒した。
そのおかげでレベルは78にまで上がっていた。
レベルに関してはレベルが上がりすぎて雑魚モンスターを十体倒すくらいではレベルは上がらないほどになっていた。
俺はいちいち魔石を換金するのが面倒なので、一日が終わるごとにシュリの家に集めて置いておいた。
そして、今まとめて換金する。
俺はウィンドウから【換金】システムを押す。
魔石(純度10%)×102
魔石(純度20%)×57
魔石(純度30%)×6
→ 計333、000円
交換を実行しますか?
YES or NO
俺はYESを押す。
「1週間で30万か…」
3000万の借金を返済するためには単純計算であと100週かかるのか。
俺はあと100週間もモンスターを狩り続ける気は起らなかった。
その時、シュリが行くなと言っていた荒廃地の話を思い出す。
「荒廃地に行けば強いモンスターが出てくるんじゃないか?」
俺はそう思い次の日は荒廃地に向かうことに決めた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます