第8話 太陽の恵み

この道は他の道とは違い中央の天窓から西日が差し込み、松明等の明かりを必要としないだろう。

道なりに少し歩けばすぐに行き止まりの壁に突き当たるが差し込んだ太陽光の影響か一歩でも踏み出すのであれば草を踏んでしまう床一面にびっしりと草が生い茂り自然豊かな行き止まりだ。


マリア:「太陽光が気持ちいいですわね~」

ペパーミント:GM、ちなみにこれはどういった草か判りますか?

GM:ああ、それだったらニコに聞いてくれればお答え出来ますよ。

ペパーミント:「ねー、ニコニコ!青々として美味しそうだけどこの草食べれたりするの?」

ニコ(GM):「えーっと、これらはカタバミにカヤツリグサ、スベリヒユ。

所謂『雑草』と呼ばれるよくある草ッス。食用には向かないッスねぇ・・・」

ペパーミント:「なるほどね!」それを聞きながらムシャムシャ食べてます。

ガルダイン:喰うのか!?

GM:お腹壊しません?

ヒューゴー:馬鹿なのは置いといて探索振ってもいいです?

GM:では探索判定をどうぞ、達成値は10/14です。


残念ながら達成値14は誰も届かないもののマリア以外の三人は達成値10を超え三人は生い茂る雑草の中から救命草を一枚ずつ入手します。


ガルダイン:「ふむ、救命草か・・・レンジャーが持っているのが良いだろう。」

ペパーミント:「ではアタシね!全員その草をアタシに渡して!!」

マリア:「よろしくね、ペパーミント。」と言いながら渡します。

ガルダイン:「・・・喰うなよ?」

ペパーミント:「大丈夫、責任持って預かるよ!なんだって最強だもん!」って言いながら口をモゴモゴさせてますよ。

ガルダイン:そんな口をモゴモゴさせてる奴に任せれるか!!「マリア!マリアに持たせるのが良いのではないか・・・?」

マリア:「最強の貴方なら安心ですわ!」と言いながら鍋兜の部分を撫でていますよ。

ペパーミント:では耳をピコピコさせて喜んでますよ、糞まみれだった兎が。

マリア:何か動物園のふれあいコーナー思い出しちゃった。

ヒューゴー:ではそんな三人を尻目に小声で

ヒューゴー:「実は俺もレンジャーの心得があるんだが・・・」

ガルダイン:忘れられている・・・

GM:それと追加の情報で・・・そうですね、マリア以外の三人に関しては妙な違和感に気付きます。

マリア:おや?


この辺りは足の踏み場も無い程雑草が生い茂っており、モノによっては胸の高さまで伸びている雑草もあるせいで身長の低い三人はここを探すのには苦労しますが・・・それはこの道の話だけであり、広場にはこの道のように雑草は生えておらずどうやらここだけ植生の状況が良いようだ。


ヒューゴー:なんだろうな。

GM:マリアは身長が高いので違和感には気付かない形ですね。

ガルダイン:「不思議な事もあるもんだのぉ・・・」

マリア:「何がですの?」

ガルダイン:「この辺だけやたらと雑草が生い茂っておる。」

マリア:「そう言われてみれば・・・」と改めて足元を見て今気付きます。

ヒューゴー:「全く・・・インバネスに草がこびりついて面倒だ・・・」

ペパーミント:「ヒューゴー、背中も草がこびりついているよー?」と言って草をブチブチーと抜いてあげましょう。

ヒューゴー:草と一緒にインバネスの星をいくつか毟られそう・・・

マリア:ではそれを尻目に一応ニコに「これは太陽光の影響とかですの?」

ニコ(GM):「そうッスね。太陽光の影響ではあると思うんスけど・・・ん?んん?」

GM:そう言って中央の部屋とこの道の境目、ちょうど雑草が生い茂っている境目を身ながら若干首を傾げています。

ペパーミント:「何かあったの?」

ニコ(GM):「ちょっと何かおかしいんスよね、普通なら中央も雑草が生い茂っててもいいんスけど・・・・」

マリア:「土が違うとかではなくて?」

ニコ(GM):「その可能性あるんスけど逆なんスよね」

ペパーミント:「逆?」

ニコ(GM):「この道は西日のおかげで太陽光が差し込み植物が育つんスけど、中央の部屋は西日だけじゃなくもっと太陽光が差し込む筈なんスよ。」

ガルダイン:「なるほど、むしろ逆に中央の部屋の方が生えているべきなのか・・・」

マリア:「奇妙ですわね・・・」

ヒューゴー:「ハッ!?わかったぞ!なんらかの闇の力が働いているに違いない!」

ペパーミント:「判るの!?その闇の力って一体何!?」

ガルダイン:「ほう!流石だなヒューゴー!」

ヒューゴー:「そ、それはだな・・・・(声が小さくなっていく)」

ニコ(GM):「まぁ実際の所考えているのであれば『誰かが雑草を抜いてくれてる』とか、先程マリアさんが言った様に土が痩せている、『土の栄養が足りていない』とかじゃないッスかね。」

マリア:「今ここで原因についてハッキリと特定する事は可能なんですの?」

ニコ(GM):「時間さえくれれば少し調査してみるッスが・・・しときます?」

ヒューゴー:「では最後の通路を調べている間に調査を頼む。」

ニコ(GM):「了解したッスよ~。ちょっと時間貰うッスけどついてくんで気にせず探索続けて欲しいッス~。」

GM:そう言ってニコは簡易検査キットを取り出し生い茂った道の土と中央の部屋の道の土の両方を採取して検査を始めますね、具体的に言うなら約10分ぐらい・・・違う所一か所調べたぐらいで結果が判明します。

ガルダイン:では我々は最後の部屋に行きましょ。

ヒューゴー:「ニコが封印を解いてるその間に我等も残された秘密を暴くとしよう・・・」


冒険者一行はニコに土の調査を依頼し、最後の左奥の部屋へと歩みを進める。

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