第7話 月とスッポン、半月とパンツ

右奥の道を進むと今回は特に異臭などはしない。

開けた部屋まで進めばそこには無造作に古びた木箱が積み上げられ、整理整頓のセの字も無い事が見て取れる。

もしかしたらこの積み上げられたガラクタの中には有用な物があるかもしれないが保存状況は酷く、錆びて鞘から抜けない剣や

穴の空いた盾、服だったであろう布切れ等が多く、大半のものはただのゴミになるだろう。

ガラクタは酷く不安定なバランスで積みあがっている為、下手に触ればたちまち崩れてしまう可能性もある。


マリア:「あら、整理整頓がなっていませんわね?」

ガルダイン:「なるほど、任せておけ。」

ヒューゴー:「おいおいおい・・・大丈夫か?」

ガルダイン:「俺はドワーフだぜ?器用さには自信がある。」

マリア:「じゃあ頑張ってくださいませガルダイン。」

マリア:そういう訳で探索したいのですが・・・このガラクタ崩れる条件とかあります?

GM:ええ、ありますよ。探索判定を振るなら達成値は13ですが達成値が10以下の場合はガラクタが崩れ大きな音が鳴ってしまいます。

全員で判定を振っても構いませんが誰か一人でも達成値10以下になったら崩れるので代表者がオススメですね。

ガルダイン:「皆もやらなくていいのか?」

マリア:いや、ガルダインが自信満々だったから手を出さない方が良いのか迷ってる。

ペパーミント:「自信満々だね!」という形でお手並み拝見

ガルダイン:「本当に俺の最強の指先を近くで見なくていいのか?」

マリア:「まぁ!一緒に探してもいいんですの?」

ガルダイン:「ああ、勿論だとも。」

マリア:寂しがりか???マリアも探索振りまーす!


一人で良いものをわざわざ二人で探索判定するのがこのパーティー。

残念なことに問題なく二人共達成値13を成功。


GM:お、ではどちらか代表で2D6をどうぞ。エピックトレジャリーのTD(トレジャードロップ)からアイテムをお一つ獲得します。

ガルダイン:マリアどうぞ~

マリア:よし、ではありがたく・・・・(コロコロ)

マリア:最初の出目が6で次が3、出目9ですね!

GM:6と3ですね、少々お待ちを(アイテムを確認し始める)

ガルダイン:何か面白い物が出て欲しいですねぇ

ペパーミント:釘が刺さった藁人形とか・・・

マリア:大丈夫?呪いのアイテムだったりしない?

ガルダイン:それか飛行船から落ちる時に浮遊したり、呪文唱えたりすると破滅する石とか。

ヒューゴー:アウト!リプレイコンテストに出すんですよこのリプレイ!!!

ペパーミント:なんなら日本円で30万円出て来てもいいんですよ?

ガルダイン:それだ!それでいいぞGM!!!

マリア:よっしゃ、これでお寿司食べに行くぞお前らーーー!!

GM:はっはっはっ、大賞取れたらな!!


出たアイテムは銀色で半月の形をした耳飾りの装飾品『スマルティエの聴音器』

これは10m手前から聞き耳判定が出来る効果を持つスマルティエシリーズの装飾品だ。

ちなみに『1ガメル=100円』なので日本円にするのであれば基本取引価格2200Gであるスマルティエの調音器は22万円、

あながち大賞賞金と言っても良い金額のアイテムである。


ヒューゴー:あー、あれか!いいですよねぇ

ガルダイン:聞き耳か・・・このメンツならマリアに渡して良いんじゃない?

マリア:耳の装飾品は・・・(確認中)空いてますね。

ガルダイン:「アンタが見つけたんだ、アンタが付けたらどうだ?」

マリア:「あら、いいんですの?」

ガルダイン:「俺はそういうのは似合わんからな。」

マリア:「ではお言葉に甘えて。」って言って耳につけつつ三人の方に戻ってから

マリア:「こんなのがありましたわ!」って自慢しましょう。

ペパーミント:「可愛いね、マリアに似合ってるよ!!」

ヒューゴー:「どうやら聴力が強化される魔法の物品のようだな。」

ペパーミント:「へー、不思議な耳飾りなのねー。」

ガルダイン:ではそのまま他に何かないか探してます。

GM:残念ながら特に何もありません。それ以上探すのであれば再度探索判定を振っても良いですがGM的に言うともう何も出ませんよ?

ガルダイン:ふんふん、振って良い?

GM:君が降りたいと言うならGMは止めんぞ!


宣言通り振るが・・・ガラクタも崩れず何も出ず、終いにゃここで無駄な六ゾロ。


GM:何も出ません!残念賞代わりに穴の空いたステテコパンツを手に入れます。

ガルダイン:ではそれをもしかしたら金になるかもしれないと言う事で四人の元へ持ち帰ります。

マリア:「ま、まぁガルダイン!何を持っていますの!?」

ガルダイン:そっと差し出します。

マリア:そっと差し出すな(笑)

ペパーミント:「それも不思議なパンツなの?」

ガルダイン:「もしかしたら魔法の力が篭っているかもしれない。」

ペパーミント:「へー、面白いね!じゃあ履いてみなよ!」

ガルダイン:「えっ・・・いや・・・もう履いているからな。」

ペパーミント:「履いた事で更に最強になれるかもしれないのよ!?」

ガルダイン:「ふむ、確かに何らかの効果があるかもしれん。」

ガルダイン:って言いながら履きましょう。

ヒューゴー:履くなぁ!!!(笑)

マリア:履くなら後ろ向きますね!?

GM:えっと、それは地肌に履くんです?

ガルダイン:流石にここでは脱がんよ!?上からで履きますよ上から!

マリア:てっきりここでズボン脱ぐものかと・・・

ガルダイン:履きましたけど、何か効果ありますか!?

GM:そうですね・・・・下半身が匂うようになりましたね。

マリア:せっかく洗ったのに(笑)

ヒューゴー:も~、腐ったパンツなんて持ってくるから・・・

マリア:「さ、さぁ早く行きましょ!他にも道はありますわよ!」

ペパーミント:ちなみにそのパンツはちゃんと男性用なんですよね?

GM:・・・・・さぁ?

マリア:ほらほら、お次はどちらへ行きます?

ガルダイン:こっち行きましょ、左手前の道で。

ヒューゴー:そうそう、入口付近から潰していく感じで 

ペパーミント:サクサク行きましょ~

マリア:・・・私等本当に何しに来たんだろう。

ペパーミント:遊びに来たんだよ?

ガルダイン:今の所うんこにまみれて汚いパンツを履いただけだからな・・・

GM:えー、では左手前の道ですね。

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