第5話 悪夢

うちは町営住宅です。道を1本隔て隣に同じ規模で県営住宅があります。

実家があり、祖母が住んでいた場所でもあります。

今回はこの祖母の家の話しです。


この町に引越してきて、数年ほど住んでいました。私達家族が近くに引越してからは再び祖母1人で住むこととなりました。


歩いて数分ですからよく遊びには行ってました。

平屋2部屋、トイレとお風呂、炊事場。

裏が広くて、角だったこともあり横にも車が3台駐められるスペースもありました。


この家のお風呂場周りが何故か怖かったのを覚えています。

遊びに行って、夜寝る頃には猛ダッシュで家に帰ってました。


月日が経ち、祖母がいなくなって、どうしようかなと言っていたとき、遠縁の人が住むと言って引越してきましたが何故か、数ヶ月ほどして他へ転居。

住まないままでした。


私が住もうかな、と手続きしたのですが引越ししたとたんに転勤が決まり、荷物を置いたまま住むことができず。


空き家はマズいというので友人が代わりに私が帰るまで留守番の形で。

数日して

「ゴメン、なんか無理」

と連絡があり出ていきました。


別の友人がちょうど結婚して次の家の入居までのつなぎでと、引越したとき。


「人が住んじゃいかん、家やったわ」

と彼女から連絡。

ばあちゃん住んでて大丈夫やったん?と続き、荷物は入るものの誰も住まなかったのはコレかあ、と納得でした。


家中、普通は見えない方が昼夜関係なくウロツキとても落ち着かない、と。

お祓いしようかと、1度お坊さんを呼んだけれど、「気分が悪い」と上がらず帰る始末。


結局、誰も住まないまま、荷物を片付け県に返しましたが、誰も借りることはありませんでした。

数年後、建替えで解体されたときなにか起きるのでは、と遠くから見てましたが何も起きず。霊感ないから見えなかっただけかもしれませんが。


今はゴミ置き場のスペースとなり人が住むことはありません。

何故かは分かりませんが祖母が住んでいた場所から数軒分ずらし、団地の軒数も他の棟より少なく建てられました。

偶然なのでしょうが、不思議です。


まだまだ話したいのですが今日はここまで。





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