1-7 犯人はカジノに

●犯人はカジノに


GM : では切符を購入し、グランドターミナル駅からゾルウォンド駅まで。グランドターミナル駅と比べると駅の規模が違いますが、ここも立派な駅です。しかし、歩いている人の様子はがらりと変わります。主に壁の内と外に向かう人で顕著でしょう。つまり、魔動機工房群へ向かう人、そしてスクラップ置き場へ向かう人です。駅に降り、外に向かうなら町の雰囲気もガラリと変わります。


GM : 遠くには大きな山のようなもの……屑鉄が夥しく集まっている集積場が見えます。そこへ至るまでの間には、スラム街が広がっているでしょう。服装からして困窮を極めているように見える人も多く見受けられます。


GM : 壊れた魔動機や、よくわからない鉄塊を車輪付きの台に満載し、押している孤児らしき子供達が皆さんの横を通ります。そしてまた、見慣れない皆さんに対して視線が各方面から突き刺さるでしょう。


ルルン : 「すごい見られてる……」とルカの後ろに隠れます。


ミミ : 視線は気にせずダミアンの家に向かおうとする。


アルフレッド : 「目を合わせるんじゃないぞルカ ルルン」


ルカ : 「大丈夫ですよルルンさん。僕たち冒険者の格好は目立ちますからね、物珍しいのでしょう」


ルルン : 「わかった……」とアルに返事し、よりルカに近づきます。


ミミ : 「場所によって異質の定義は異なるということさ。関わりあうのは必要最小限が望ましいだろう」


GM : 「そこの冒険者さん! ウチが拾っていった魔動機買っていってよ! 何かの掘り出し物かもよ!」といくつも並ぶ素材屋らしき、掘っ立て小屋から黒く汚れた鼻をした男が呼びかけてきたりしますねー


ルカ : 「このような困窮した人々が少しでも減るとよいのですが……。彼らにハルーラ様のお導きがあらん事を」


ミミ : 「この問題ばかりは、神様というより人族で解決すべきことだろうねぇ」


GM : 時刻は11時 皆さんの前には、いくつも並んだ簡素な木造の家々があります。住所には間違いありません。すぐそばにくっつくように隣宅がありますが、ダミアンの家です。くすんだ木製の片扉と、明り取りの小さな窓がいくつか備えられています。


アルフレッド : 「このへんかの」


ミミ : くっつくように、ということは裏とかには簡単には回れない?


GM : ええ、路地もないですね。長屋を分割して使っているようなイメージをして下さい。


ルカ : 外から見た感じ異常とかは無さそうですか?


ミミ : じゃあ人が出入りできそうなのは玄関の扉だけ?


GM : ええ、しんと静まり返っております。扉は施錠されており、小さな窓はひび割れていますが、元からのようです。ただし、ほつれた布がカーテンのようにかけられているので、小さな窓からは中を覗けません。


ノックをする前に、聞き耳判定で辺りの様子を伺う事にした冒険者達。ルルンが15、ミミが13、ルカが12、アルフレッドが8と続く。


GM : では、皆さん辺りと家の中に聞き耳を立てます。しかし何も聞こえないですね。家の中から気配はしないと思いました。


ルルン : 「いないかも」


ミミ : 「同感だ」


ルカ : 「はい。何も聞こえないです」耳をぴんとたてています。


アルフレッド : 「ガシャガシャいうたのう」


ルルン : 「ガシャガシャ言ってた!?」


ルカ : 「アルフレッドさん、それ、恐らく鎧の音です」


GM : (爆笑)


アルフレッド : 「鎧の音がしよった! わ、わしかっ?」


ミミ : 「はっはぁ、いや案外本当にこの中でそんな音が鳴ってたのかもしれないぜ?」


GM : たまらないですね……ツボです。


ルルン : 「アルさん、おじいちゃん……」


アルフレッド : 「すっ、すまん。わしの鎧じゃったか」


ルカ : 「いえ、どんな小さな音でも警戒するべきですからね。報告してくださってありがとうございます」


アルフレッド : 「わしの鎧と聞いて背筋が凍ったわい とほほ」


ミミ : 扉の鍵はしっかりとかかってる? なんかガチャガチャしてたら開きそうとかない?


GM : ええ、精緻な鍵ではないですが、鍵だけはしっかりしています。盗難を恐れているんでしょうか。


ルルン : 盗難したやつが盗難を恐れるな


ルカ : 正論


ルルン : やられる覚悟があるやつだけがやるんだね!


格好いいセリフですが、やられる覚悟があったとしても盗難はやっちゃ駄目なのでは。


ミミ : 扉をノックしてみる。


GM : 数回ノック。しかし、反応は返ってきません。中でガタガタと音も……鳴っていません。


ルルン : 「ほんとにいないかも」


ルカ : 近くにダミアンさん知らないです?って聞ける方はいますか


GM : この時間では、殆ど出払っているようです。


ミミ : 「だろうな。ダミアンが普段行っている賭博場に行ってみるか?」


ルカ : 「どのあたりにあるか皆さんご存知ですか?」


GM : 有名な賭場と聞いているのであれば、ある程度絞り込めるかもしれません。見識判定が必要ですが。目標値は12です、どうぞ。


ルルン : 振ります……16 パンフレットと住人のたわいない話を熟知している。


アルフレッド :5じゃ


ルカ : 7


ミミ : では見識判定を。まさかピンゾロの目以外成功でゾロ目なんて出さないだろう……(ころころ) 出た。


GM : おめでとう~! 2回目~!


ルルン : しっかりフラグ回収していくぅ


ルカ : 回収早すぎではありませんか?


ミミ : 即落ち2コマ


GM : カナブンがミミの顔にまとわりついてきます。


ルカ : 「あっ、ミミさんカナブンが!」


ミミ : 「……」固まってます。


ルカ : 払いましょう。しゃっしゃっ!


ミミ : 我に返ります。


GM : ヴヴ……ヴヴ……(去っていきます)


GM : 一方でルルンは思い当たるものが。ハニーバッジャーという賭場ですね。とても可愛らしくデフォルメされた、ラーテルのキャラクターが印象的な賭場です。低レートが売りで、観光客などにも人気です。かなり老舗ですね。


ルカ : ラーテルに魔物知識判定!!


GM : 一般動物です♡


ルルン : ラーテルってなに……。


GM : 蜜熊と呼ばれる、50センチちょっとくらいのアナグマのような動物です。世界一恐れ知らずな動物としてギネス認定されているみたいですよ。


ミミ : そこは結構人の出入りは多いのか?


GM : 多いですねー 人気です。場所は一応、グランドターミナル駅区となっていますが、壁外で少し離れています。グランドターミナル駅から徒歩20分。ウェッジウッド家からは10分としますね。


ルカ : 低レート!


ルカ : 「賭場ですか…一体どのようなところなのでしょうか」


ルルン : 「観光客にも人気らしいよ!」


ルカ : 「それを聞いて少し印象が良くなった気がします」


そして、家の周囲で探索判定を振る一行。結果的に足跡が見つかり、更に観察すると今朝方、7~8時頃に家を出る足跡だと判明しました。

ですが、鍵を無理やり開けたりして家の中を探索する事はしない一行。これは驚きです。冒険者といえば放火、拷問、報酬の吊り上げなどを平然と行ってくる存在だったのでは……?(偏見) 今回のパーティの行儀の良さに驚きを隠せません。家の中の探索を諦め、次へ移動しようと考えます。


ミミ : 「ダミアンの出勤時刻が9時だとすれば、特に違和感のある時間ではないね」


ミミ : 「ただ昨晩盗みを働いた人間が、翌日何食わぬ顔で出勤するものか?」


ルルン : 「うーんしないと思う……」


ルカ : どこか盗品を足がつかないように売れたりする場所はあったりするのでしょうか。


GM : 大っぴらに出来ないお店になりますので、普通の見識じゃ分からないでしょう。聞き込み判定、もしくは、スカウトを持っているルカなら、遺跡ギルドでなら売れる・情報が見つかるかもと思いますね。


GM : ただし、遺跡ギルド伝いにどこか場所を教えてもらう事になるなら、お金は必須です。遺跡ギルドがある場所は、ガグホーゲン駅にあると分かってよいです。


GM : 時刻は12時10分 カジノ前に到着。壁外ですが、グランドターミナル駅区なのでとても区画整理されて街並みは綺麗です。その一角に、派手な看板や塗装で飾り立てられたカジノがありました。ルルンが聞いていた通り、看板にはウィンクするラーテルの愛らしいキャラクターがでかでかと描かれています。周囲には、カジノ目当ての観光客や地元らしき市民の姿。ましてや、家族連れの者も居ますよ。大盛況です。


ルルン : 「かわいい! 人もいっぱいいるね!」


ルカ : 「可愛いですね」


ミミ : ダミアン探すのは手間がかかりそうだな。取りあえず入ってみよう。


GM : 誰でも問題なく入場出来ます。入口はとても広く、ガラス張りの扉で解放感たっぷり。中に入るのをためらう気持ちを徹底的に殺します。そして、高級そうな絨毯に煌びやかなシャンデリアでエントランスが彩られており、休憩室を尻目にメインホールへいざなわれるでしょう。メインホールは吹き抜けの2階建て。様々なテーブルや魔動スロットにて皆、一喜一憂している最中です。


ルカ : 「カジノとは思っていたより親しみやすい施設ですね」


ミミ : 聞き込みが探すかだとは思うんだが……。


GM : こちらから提案出来るのは、探索判定となります。人混みをかき分け、ダミアンを探す困難な作業です。


アルフレッド : ジークは出してもよいのか?


GM : 店内でジークは流石にダメと言われますね……また、フェアリーサポートに関しては、店内だと魔法を使う時点でイカサマ等怪しまれるのでダメ。しかし店外で使った事にしましょう。


探索判定は、騎獣も出せない室内だとルカしかボーナスを得られる者がおらず、ルカの達成値は14という結果に。その他は一桁台。


GM : では、探し回ります。しかし、人、人、人。どこもかしこも大賑わい。それらしい姿を見かける事は出来ませんでした。元からいないのか、はたまた、気づかなかったか。


見つからなかったものの、やはりダミアンが居る、ないし訪れる可能性の高いこの場所はもう少し丹念に調査したいのでしょう。冒険者達は残る事を選択し、更に情報収集に励みます。ミミとルカはあの手この手で、店内にダミアンが居た場合彼を見つけ出す方法を考えます。店内放送を使い、換金の手違いにより未払い分が出ている、忘れ物がある等で呼び出せないか、と言った面白いアイディアを出す一方、相談止まりで実行には移しませんでした。


一旦方向転換し、“負け犬”が多く集まる喫茶店の併設された、カジノの休憩所へ。ターゲットがコーヒー好きという情報からここに期待を寄せてみます。店員に聞けば、ダミアンに似た困ったお客さんが居るという話を聞き出せる。カジノに負けた腹いせに、コーヒーが不味いとイチャモンをつけてきた際、グランドターミナル駅にある“小鳥のさえずり”という店のコーヒーを見習えと言ってきて以来、この喫茶店には姿を出さないとの事。


そして、ルカはどうしても達成値の不安から探索を諦めきれず、店員に「初めてなので、ハイレートの卓の案内をして下さい」と頼み込み、ルルンと一緒にもう一度店内を見て回る事に。ミミは他の場所で聴き込み、アルフレッドは出入り口を見張ろうとして別働。


GM : では希望通り、ハイレートの卓を見て回ります。女性店員が親切丁寧に、概要をそれぞれ教えてくれます。一通りのギャンブルは取り揃えているようで、とある卓では大泣きする男性が居たり、やったー!と勝ち誇る女性が居たり、様々です。


ルカ : 「なるほど……」しか言えない。


ルカ : 「あっ、すごいですね! おめでとうございます!」って一緒に喜んでます。


GM : では、異常感知判定をルルン、ルカどうぞ。目標値は14です。


ルルン : 11……私だめだ~


ルカ : 15! いけました!


GM : ならば、ルカはルーレットの卓を改めてゆっくりと回った際、コーヒーの香りをかすかに感じたように思えます。卓に居るのは、4人の男女。3人は見た事もない人物ですが、一人はフードを目深に被った男性です。香りはどうやらそのフードの男性からしているようですね。かなり大勝しているようで、拳を突き上げて熱を込めながらルーレットを凝視していますよ。


ルルン : 「ルカ君どうかした?」


ルカ : 「いえ……今コーヒーの香りがしたような気がしまして……」とそのフードの男性を見ます。


ルカ : 「ルルンさん、お二人をここに呼んでもらっても宜しいでしょうか」大勝してるならまだ動かないでしょう。


ルルン : 「わかった」と歩いてミミとアルを呼びに行きます。


ミミ : 「こっちはダメだね、流石というべきか、コンプライアンスがしっかりしている」


ミミ : 「で、何か見つけたのかい?」


ルカ : 「ミミさん、あの方です。微かにですがコーヒーの香りが」


ミミ : 「ほう、大手柄じゃあないか。フードのせいで確信はできないが、ひとまずは彼の動向を監視しよう。ここで騒ぎを起こすのも面倒そうだしな」


アルフレッド : 「逃げられても困る。一番近い出口で待機しておこう」


ルカ : 「本人かどうかを確かめるためにも、僕が少し雑談をしてみますね」では一般客を装って話しかけます。


ルカ : 「すごいですね! 遠くからでも大勝しているのがわかりました」


GM : 男性は今まさに回っているルーレットに目を離さず答えます。


フードの男性 : 「そうだろう! 今日はまさにラッキーデイだぜ! ライフォス様様だ」


ミミ : (神様って本当に難儀だよねぇ……)


ルカ : 「ラッキーデイ、羨ましいです。今日は他にも良いことがあったのですか?」と聞きながら一緒に来い来いって言ってます。


フードの男性 : 「まぁな、ちょっとボーナス収入があったんだが、それを元手にしたらこんなもんだ。やっぱり低レートじゃダメなんだよ、ハイレートって事だぜ」


ルカ : 「ボーナス収入ですか……羨ましい限りです。僕は臨時収入があった日でも小鳥のさえずりで美味しいコーヒーを一杯飲んで帰る程度の贅沢しかできませんから」


フードの男性 : 「おー お前分かってるな。コーヒーはあそこに限る。俺くらいの舌の持ち主になると、安物じゃ耐えられないんだ」



一方、その裏ではダミアンの確定を取りたいミミがルルンにとある協力を依頼している。


ミミ : 「いいかいルルン君、今この瞬間だけ、私の名前はダミアンだ」


ルルン : 「えっうん。えっ?」


ミミ : 「君はルーレット卓の近くで、ダミアンと呼ぶだけでいい」といって、まぁ狙いも説明したことにしよう。


ルルン : 「とりあえずダミアンっ!ていえばいいんだよね?」


そう言ってルカの会話の間に、近くに移動した2人。


ルルン : 「ダミアンっ!」ちょっと大きな声でいいます。


GM : その瞬間、ルーレットが止まり、大外れします。


フードの男性 : 「クッソーッッ え?」


ミミ : ルルンに振り返る。


ルルン : ミミに駆け寄ります。


フードの男性 : 「あ、なんだ人違い……って冒険者か?」


ミミ : 「済まないねぇ、だがいい作戦だったろ?」


ルカ : 「おや……残念。ですが次がありますよ! ……ん? ……え?」今どういう状況です? ポカーンとしてます。


フードの男性 : 「なんだよ揃いも揃って……冒険者が、ギャンブルか?」


ルカ : 来い来い~のポーズで止まってますから。


ルルン : 「あれ? あなたもダミアンさんっていうんですか?」


GM : ここまでくれば、流石に男もかなり警戒するようですね。


フードの男性 : 「あぁ、そうだが? お前らまさか俺を探しに……?」


ミミ : 「君、何故我々が君を探していると思うんだい?」


GM/ダミアン : 「ハハハ……心当たりがあるんでね」


GM : 最初は動揺していましたが、段々と落ち着きを取り戻し始めます。フードを取り除き、くせっ毛の黒髪を露わにしました。


ルルン : 「どんな心当たりですか?」っと近寄ってダミアンの肩に両手をおきます。逃がさねぇよ?(圧)


GM/ダミアン : 「まぁまぁ、あれだろ。わざわざ俺の周囲を固めて……冒険者が3人ギャンブルに来た訳ないよな。探し物をしにきたんじゃないか?」


ミミ : 「はっはぁ、察しが良くて助かる。その様子だと、逃げる気も無いのか?」


GM/ダミアン : 「いや、出来れば逃げたいんだが……あんた達に1000ガメルずつ渡す。これで見逃しちゃくれないか?」


ミミ : 「はは、魅力的な提案だな。だが、私が了承しても他の二人が許すかな?」


GM/ダミアン : 「おいおい、冒険者ってガメルで動くんじゃないのか? 了承しない訳ないよな」


ルカ : 「相当なボーナスだったのですね……羨ましい限りです」


ルルン : 「そのお金はもともとあなたのものじゃないですよね?」笑顔で言うよ。


GM : ダミアンは悪い事をしているつもりが全くないのか、続けて驚くべき事を言います。


GM/ダミアン : 「で、羊皮紙も探してるんだろ? 返してやるよ。当然な」


ミミ : 「……ほう?」


ミミ : 「ここでは何だ、場所を変えようじゃないか」


GM/ダミアン : 「そうだな……一旦外に出るか」


ルルン : 「ほかの人の迷惑になっちゃうからね!」


GM : 意気揚々とダミアンは外へ出ますよ。出口へ向かい、アルフレッドと合流。ダミアンの顔は一瞬、苦虫をかみつぶしたような表情になります。


アルフレッド : 「釣れたようじゃな。おぬしがダミアンか」


GM : 男ですが可愛い顔のリカントと、女性2人だけだと思ったら、なんか金属鎧ガチガチに着込んだ厳ついドワーフが出てきたんですが(笑)


ミミ : 見た目で侮っていたんじゃないか、コイツ。


ルルン : 確かに、見た目だけだと私達そんな怖くないもんね(笑)


ルルン : 「さすがに力比べだと負けそうだね! アルさんがいないと!」


ルルン : でもルカ君も強いんだよねー! 男の子だし! と一人でニコニコしてます。


GM/ダミアン : 「なんだよ、まだお仲間が居たのか。出費が嵩むじゃねえか。まぁまぁ、とりあえず、1000G一人ずつ払う。これでどうだ? 見なかった事にしてくれないか?」


アルフレッド : 「思ってたより根性が腐っとるのぅ」 指バキバキ


GM/ダミアン : 「なんだよ、ウィンウィンって奴じゃないか……」


GM : と、流石にアルフレッドの威圧には怯えます。


ルカ : 「なぜ羊皮紙を持ち出したのですか?」


GM/ダミアン : 「羊皮紙はついでに売れそうだなと思ったんだよ。それだけさ。巻き紐に高価そうなルビーみたいな宝石がついてたからな。売れると思ったんだが……売り物にはならないと言われた」


ルルン : 「それはいまどこにあるの?」


GM/ダミアン : 「だから俺が持ってる。ただ、渡すのは交渉の後だ。どうだ?」


ルルン : えっ、よくこのジーク君含めて5対1の状態でその威勢張れるね。


ルカ : 「実際に見せていただきたいです。それくらいは構いませんよね?」


アルフレッド : 「本当かのぅ 見せるぐらいよいじゃろぅ」 ダミアンの肩に手を置くニコニコ


GM/ダミアン : 「……あぁ、もう。分かった、正直に言えばもう手元にはねえんだ。だから、ガメルだけじゃダメか?」


ミミ : 「ダメだ、我々の目的はあの羊皮紙にある」


GM/ダミアン : 「渡した所は話す! だから見逃してくれ!」


アルフレッド : 「一緒に行くんじゃよ? 逃がさんよ?」


ミミ : 「渡した場所は話せ、金はいらないが、君の身柄はいただこう」


GM : では、逃がしてくれそうにないと判断したのか、ダミアンは「お前達出てこい!」と叫びます。


GM/ダミアン : 「大勝した俺を舐めてもらっちゃ困るぜ……グレンダール崩れのじじいめ。イカサマした相手を裏でシメる為に用心棒雇ってんだよ!」


ミミ : 「解りやすい説明をどうも」


GM : 声に反応し、路地に荒くれがやってきますよ。


アルフレッド : 「じじいは良いが グレンダール様を侮辱するのか?」


ルカ : 「神を侮辱する発言、許せませんね……」


GM/ダミアン : 「へっ、なんだよ……今更謝っても遅いぜ」


ルルン : 「謝るのはお前だよ!! ばか!!!!」


魔物知識判定の結果、腕利きの傭兵が1体と汚れ憑きが2体。ダミアンは戦闘技能のない、市民です。戦闘技能のある人族の敵に関しては、殺してしまうと後味も悪いので殺す意志がなければ生死判定失敗に追い込んでも再起不能のみで留めても構わない、とハウスルールを定めています。ただし、一般人のダミアンは生死判定失敗で死亡するものとしています。


アルフレッド : 「やっとわしの出番か」


ミミ : 「おいおい、戦闘は専門外なんだが?」


ルカ : 「ミミさんとルルンさんは後ろに居てください。僕がお守りします!」


ルカ : で、ルカはアルフレッドに守られている、と。


一同 : (笑)


ミミ : 「はっはぁ、頼もしい限りだ。ここは大人しく守られることにしようか」


ルルン : 「お友達よばなきゃ」


アルフレッド : 「ルカよ いらん気を使うな。わしが全てカバーする。攻撃に専念せい」


ルカ : 「アルフレッドさん……! 助かります」


GM : 荒くれ達3人が現れ、ダミアンの命令通り、冒険者達に襲い掛かります。そして、ダミアンは死に物狂いでその戦闘に乗じて逃げ出しますよ。


ミミ : どうにか引き留める手段はないか?


GM : 良いでしょう。戦闘は基本戦闘なので、先制判定を取ったのであれば前線エリアに配置します。その後は動けなくなるような魔法や行動が出来たならば、ダミアンを止めれた事にしましょう。


いざ、初戦闘です。敵は攻撃的な性能をしている者ばかりです。腕利きの傭兵はそのレベルにしてはかなりハイスペックなデータを持っているのですが……さぁ、どのような結果になるでしょうか。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る