1-6 メイドさん達への聴取

●メイドさん達への聴取


GM : 次は如何致しましょう。


ミミ : 取りあえず門番と一緒にウェンディに報告か?


GM : 了解です。これはダイジェストでお送りしましょう。門番は皆さんに諭され、バツが悪そうではありながら次第を報告します。


GM : ウェンディは「あの後、安否を確認にすら訪れなかっただなんて……」と少し悲し気になります。そんなウェンディの顔を見て、門番は必死に謝罪を繰り返しました。


GM : ともかく、ウェンディはまたもや父の手を煩わせたくないという事、そして何より冒険者の顔を立てて一旦は今回の事を不問としました。


ミミ : 優しい。


ルカ : 彼はこんなにも反省しています。もう一度チャンスをあげてください。だめなら機関車整備で根性を叩き直してもらう感じで。


ルルン : 手をあげた家庭教師すら不問にしてるもんね(笑)


ミミ : 「ということですのでウェンディ様、その庭師ダミアンの行先に心当たりは? なんなら家でも構いませんが」


GM/ウェンディ : 「庭師の方? そう言えばまだ姿を見かけていませんね……あぁ、自宅に関しては存じ上げません。すみません……父なら分かると思うのですが」


ルルン : 「仲がいいメイドさんとかいないのかなぁ」


GM/ウェンディ : 「そうですね! もしかするとメイドさんの中に知っている方が居るやも、です」


ルカ : 「家庭教師さんのお家もご存じないですか?」


家庭教師のことが気になる様子。疑うのも当然です、だって怪しい事しか聞いていません。シナリオにとって大きな分岐点になる、この要素がどうなるかについて個人的にワクワク半分、ドキドキ半分です。


GM/ウェンディ : 「それは恐らく、父でも知らないかと思います。魔術師ギルドを介して雇っている方なので……」


ルカ : 「13時まで待つより直接お伺いしたほうが早いかなと思ったのですが……なるほど。ギルドに聞いてみたら教えて頂けるでしょうか」


ミミ : 「ギルドに聞くにしても、今ある情報だけでは教えてくれないだろうねぇ」


アルフレッド : 「ウェンディ嬢に手をあげたという理由ではいかんのかのぅ」


ミミ : 「ウェッジウッド家が直接抗議をするなら良いんだろうが、我々冒険者がそれを言ったところで勘繰られるのが関の山さ」アルフレッドに対して


GM : それはそうでしょうね。いくら冒険者と言えど、自宅を教えろは難しいでしょう。


アルフレッド : 「家庭教師の名前はなんじゃ?」


GM/ウェンディ : 「スニイプさん、ですわ」


一同 : (爆笑)


皆さん聞き覚えのある名前のようで、笑いが起こりました。このせいで更に皆がこの家庭教師への関心を強める事に。まぁウケて良かった良かった(笑)


ルルン : おっと


ルカ : セ◯ルス=スニイプ先生ですかね。


ミミ : 「何か、スニイプが良からぬことに絡んでいる確証があればいいんだが」


ルカ : 「できればこれ以上このお屋敷の方々が関わってない方が僕個人としては嬉しいですが……」


ルルン : 13時になっても来なかったらいけそうなんだけどなぁ


ミミ : 13時になってもこないから家の代わりにちょっとお使いで事情を聴きに来ましたとかで情報を聞き出す、というのはいけるとは思うが。


ルルン : 当主は忙しいからいけそうだよね。


ミミ : なので、家庭教師についてはとりあえず13時まで放置でもいいんじゃない?


ルルン : 「ウェンディちゃんから見て、最近の庭師さんにへんなところはなかったの?」


GM/ウェンディ : 「変な所……ですか。正直、見た目で判断するのは宜しくありませんが、不真面目な印象の強い方なので、なんとも」


GM/ウェンディ : 「ただ、いつも通りではありましたよ」


ルルン : 「そんな奴雇っちゃだめだよ」


GM/ウェンディ : 「父は裕福じゃない方こそ、積極的に雇い入れようとお考えなのです」


ミミ : 「素晴らしいお考えですわね。ちなみに、使用人の担当がローテーションしたのはいつ頃ですか?」


GM/ウェンディ : 「一週間前でしたわ。なので、ここ最近では担当が変わっていないとお考え下さいまし」


ミミ : あんまり関係ないってこと了解だ。


GM : 伝わって何よりです。


そして、ここで魔術師ギルドの場所についての質問から、キングスフォールの最大の特徴の一つである魔動列車について質問が飛び火。つまりは、各駅の移動時間や時刻表等は? という事が気になるとの事。

サプリメントには詳しい時刻表などもあって、その設定の細かさに脱帽しましたが、卓参加者に初心者も居る上に、時刻表通りに動くメリットがシナリオの設定上あまりなかった為、駅に到着したら5分後に必ず列車が出るものとして扱っています。

また、東西線を除く各駅の移動時間は10分、停車時間は5分としています。


GM : 魔術師ギルドの場所は見識判定……と言いたい所ですが、ウェンディも知っていますし省きましょう。最寄り駅はアウンガルテン駅で、そこから近い場所にありますよ。


GM : 現在10時です。


ルカ : 13時までだとまだ少しありますね。


ルルン : とりあえずメイドに話聞きます?


GM : そして、メイドに話を聞こうとするのであれば、ウェンディが注釈を入れますよ。


GM/ウェンディ : 「メイドさんには皆さんに申し上げた通りの事情を伝えました。しかし、少し怖がっているようです」


GM/ウェンディ : 「ですので、代表のメイドがすべて応対させて欲しいとのお願いですわ。どうか、ご了承下さいまし」


ルカ : 「無理もありませんね……お話が聞けるだけでも十分です。いきなり冒険者が来て事情を話せなんて身構えて当然ですよ」


ルルン : 「なにかあったのかなぁってなっちゃうね」


ルカ : 「ですね。できるだけ使用人さんたちに負担の無いようお話しましょう」

ルカ : 宜しくおねがいしますミミさん!


ミミ : 「……」時と場合による


GM : では、メイドさんを呼んでお話を聞きますよ。


GM : ウェンディが声をかけると、屋敷内で各自てきぱきと仕事をこなしていたメイドさんが手を止めて集まってきます。皆、ウェンディが話していた通り、不安げな面持ちである事は否めません。


GM : 前掛けで手を拭きながら、仕事に早く戻りたそうにしていますよ。そんな中から、一人が前に出ます。長い金髪を後ろで束ねた、耳の尖ったエルフの女性です。


GM : ウェンディは一度部屋に戻り、メインホールにてメイド達と冒険者が相対している形ですね。自由に聴取してどうぞ。


ルカ : 「お時間取らせてしまって申し訳ございません」


GM/マコーリー : 「初めまして、マコーリーと申します」


ミミ : 「ああ、初めまして。私はミミ」


ルルン : 「ルルン・ルーピーです!」と会釈します。


アルフレッド : 「我が名はギール・ディ・アルフレッド デ ヨンクである」


ルカ : 「ルカと申します」僕は笑顔で自己紹介してとりあえず女性陣に任せます。


ミミ : 「ウェンディ様からはどこまで話を聞いているのかな?」


GM : メイドらしく、しっかりとお辞儀をして挨拶を終えます。マコーリーと名乗ったエルフの女性は、しかし微笑と無表情の中間のような、静かな表情です。


GM/マコーリー : 「何も聞いておりません。ただ、冒険者が来る事と聞かれた事には答えるようにと、申し付けられています」


ミミ : こっちは張り付けたような偽物の笑顔なんだが?


ミミ : 「成程、いや実はね。庭師のダミアンについて少し気になることがあってね。どうやらまだ出勤していないようじゃあないか」


ミミ : 「少し心配なさっているようでねぇ」


GM/マコーリー : 「はい。普通ならば遅くとも9時には出てきているはずですが、今日は来ていませんね」


ミミ : 「ダミアンは普段からそういう適当な奴なのかい? 庭を見させてもらったが、道具も出しっぱなしじゃあないか」


GM/マコーリー : 「悪口みたいで嫌ですが……まぁ、そう取られてもしかたない人物です」


GM : マコーリーは怪訝そうな表情です。


ルカ : (1時間も遅れていますね……。今日に限って……ですか)


ミミ : 「あまりに遅刻が酷いといえば、誰か、直接家に行って様子を見るとかしなかったのか?」


GM/マコーリー : 「私達は私達の仕事がありますので。お嬢様のご指示がなければ、特には行きません」


GM : 寝過ごしたなどで大遅刻する事もままあるようです。


ミミ : 「成程、では君達の中で、彼の家を知っている者は居ないということか」


ミミ : 「直接我々が赴こうとも考えていたんだが、どうだろう? もし知っている者がいれば、教えてくれないだろうか?」


GM/マコーリー : 「いえ、過去に家まで訪ねた事があるので存じ上げています」


ミミ : 「お、助かるよ」


GM : マコーリーは心底嫌そうにしつつ、ミミへ住所を教えます。


ミミ : ニコニコしながら聞いておく。


GM : 場所はゾルウォンド駅周辺。壁外です。いわゆる屑鉄町と呼ばれている場所ですね。


ゾルウォンド駅周辺の、おおよその特徴を軽く共有。詳しくは見識判定次第。“壁内”にある魔動機工房郡が有名、等。しかし、ここから些細な食い違いが起こり……GMは頭を少しばかり抱える事になります。


ミミ : 「ああ、魔動機工房群のあたりか。あの辺りは夜になると工房群の光が奇麗でねぇ」


GM/マコーリー : 「……違います……いや、まぁお好きになさればよいかと」


ルカ : 屑鉄町に見識判定を。


GM : 見識判定をどうぞ。目標値は12です。


ころころとダイスを振り、ミミが自動失敗。抜いたのはルルンのみ。


GM : では、ルルンのみ成功。ミミはふと今日読んだ本の内容が頭に浮かんで集中出来ませんでした。


GM : ゾルウォンド駅、または屑鉄町駅についてですが、元はゴミ捨て場だった場所から発展した場所です。壁の内と外ではかなり差があり、内側は有名な魔動機工房が集まった地区となり、職人がひしめいています。冒険者も道具を買いにいく事も多いですね。


GM : ただし、外は大きなゴミ捨て場がメインであり、スクラップの山が大半となっています。家もありますが、ほぼスラムのような様相を呈しており、孤児も多く、至る所で日銭を稼ぐべく、ゴミを漁る孤児の姿が見られます。なので、治安は良くはありません。また、隣駅の影響もあるようです。


ルルン : (さっきの嫌味かなぁ……)


GM : 追い打ちをかけていくゥーッ


ミミ : 受け取り手の心の問題よそれは


ルルン : みんなに情報を伝えます。


ルカ : 「キングスフォール内にもそんな……。いえ、あって然るべきですね……」大きな国であればあるほど。


キングスレイ鉄鋼共和国の発展は目覚ましいものの、貧富の差による問題が暗い影を落としてもいます。それを表している場所の一つがまさにゾルウォンドの壁外であります。壁外にあるという家の話をして、壁内にある魔動機工房郡の話をしてしまったのが、マコーリーへ快くない印象を与えてしまったようです。


アルフレッド : 「孤児かぁ 聞きたくないはなしじゃのぅ」


ルルン : 「孤児、寂しくないのかなぁ」


ルルン : この話をしてる時の後ろに立っているメイドたちの態度とか顔ってどんな感じですか?


GM : かなり不安そうです。マコーリーありがとーがんばれーって感じでマコーリーの後ろ姿を見てます


ミミ : 「ところでマコーリー君、最近ダミアンの勤務態度はどうだい? 性格は適当なようだが、庭の手入れ具合は褒めるべきだ」


GM/マコーリー : 「仕事は、そうですね。勤務態度は不真面目ですよ、よく仕事の合間や終わってから私達に話しかけにきたりしてました」


ミミ : 「何か、プライベートで悩み事でもあったのではと思ってね」


GM/マコーリー : 「プライベートで悩み事があっても、私や他の人も気にかけないです」


ミミ : 「はっはぁ、嫌われ者だねぇ」いやぁ愉快愉快


GM : 一応、後ろのメイドにも声をかけるマコーリー。他のメイドも同意します。それはマコーリーが強いているようには見えません。皆そう思ってるような顔ですね。


ルカ : (なんだかダミアンさんが不憫ですね……)


ミミ : 「ちなみに、話とはどういったことを?」


GM/マコーリー : 「やれ、仕事を早く終えた方が晩御飯を奢られる賭けをしようだの、また屑鉄町駅に戻る予定はないのか、だのくだらない事ばかり……」


GM : と、聞かれたからブツブツと答える感じです。


ミミ : 「おや、マコーリー君は屑鉄町出身だったのかい?」


GM/マコーリー : 「……」


GM : マコーリーは肯定しているようですが、眉間にしわが寄っています。


ミミ : 「どうやら、気に障ったようだねぇ」


GM/マコーリー : 「もう、仕事に戻ってもよいですか?」


ミミ : 「あまりいい思い出はないようだ。ああ、気持ちは解るがもう少し付き合ってくれたまえ」


ミミ : 「いつも来ている家庭教師についてなんだが、どんな奴か聞いてもいいかい?」


GM/マコーリー : 「寡黙で必要最低限しか関わらない人です。ウェンディ様の魔法の才を喜んでおり、真面目にご教授しておられました。ダミアンもそうであったなら、どれだけ良かったか……」


ミミ : 「ま、人間簡単に変われたら苦労はしないさ。おっと、君はエルフだったな、はっはぁこれは失礼」


GM/マコーリー : 「もう帰ってもよいですか?」


ミミ : 「冗談だよ、冗談」


ルルン : (真面目にご教授していたって言葉にちょっと考え込む)


ルカ : 「ダミアンさんはマコーリーさんのことがお好きなんだと僕は思いますね……。だから話しかけたくなってしまう……」


ルカ : 「あ、すみません」


GM/マコーリー : 「女性ならば誰でもいい奴だと思いますが。まぁどうでもいいです」


ルカ : 「そうなのでしょうか……?」


ルルン : 「好きになると話しかけたくなっちゃうの?」


ミミ : 「朝話した、“カップルとは何か”、に通ずる話だねぇそれは。興味深くはあるが、今はやるべきことをやろうか」


ルルン : 「好きになると話しかけたくなっちゃうの?」


ルルン : 「好きになるとカップルは一緒……?」とぶつくさ一人で考え込みます。


ルカ : 「ん!?」(汗)


ミミ : 「ところでマコーリー君。昨日書斎の戸締りを担当した者に一つ伝言を頼みたいんだが」


GM : マコーリーは「私です」と言ってます。


GM/マコーリー : 「何か? 戸締りならしました。間違いありません」


ミミ : 「ああいや、それなら構わないさ、すまないね、忘れてくれたまえ」


ルカ : 「変な質問で申し訳ないのですが、マコーリーさん周辺で近くイベント事などはありますか?」


一体なんだ、この質問は……口説きにかかっているのか!? ルルンが“カップルとは何か”に悩むキャラクターを開花させ始めていた事も手伝い、この質問によって雑談が盛り上がっていきます。


GM/マコーリー : 「私個人の? それ、関係あるのでしょうか?」


ルカ : 「関係があるかと言われれば……現段階ではわからないのですが……情報としては得ておきたいことなのでお伺いしていますね」不躾で申し訳ないですが~という感じです。


GM/マコーリー : 「はぁ……特にありません」


ルカ : お誕生日が近ければプレゼントをご用意してお伺いします!!


GM/マコーリー : 結構です。


ルカ : (しょんぼり顔)


ルカ : 「なるほど。有難うございます」


ルルン : ルカ君はマコーリーさんが好きってことはカップル?


ミミ : その素質はあるというこさ。


GM : 飛躍しすぎィ!


ルカ : 待ってください 待って。僕は男としてダミアンさんを立ててですね……。


少し話題が横道に逸れたものの、真の問題はマコーリーが屑鉄町駅出身だった為か、先述の会話で機嫌を損ねてしまい、協力的でなくなった事です。門番の時には怒涛の話術で仲間と共に論破をしたミミでしたが、ちょっとした食い違いが大きく広がってしまいました。

このままでは、得られる情報が大きく制限されてしまう可能性が強まってきます。参ったなぁ、と思案し始めた矢先……設定したマコーリーのプロフィールを見て妙案が浮かぶ。


GM : では、異常感知判定をどうぞ。目標値は14です。ルルンは+2のボーナスを入れていいですよ。


ある理由により与えた+2のボーナスにより、見事ルルンのみが同値で達成。


ルルン : ピキーン


GM : というのも、ルルンに送られている視線なのでボーナスを与えました。


ルルン : とっても見られてる。


GM : マコーリーが妙にルルンへ視線を送っているでしょう。ルルン自身、そして手首の花に、ですね。


ルルン : 目を合わせます。そのまま目線をたどって自分の花を見ます。


GM/マコーリー : 「……失礼しました」


GM : マコーリーは視線が合い、謝ります。


ルカ : 「ルルンさん、どうかしましたか?」


ルルン : 「私のお花見てたからお花好きなのかなぁって思って!」


ルルン : 「何のお花か知ってるんですか?」


GM/マコーリー : 「延齢草、ですよね。素敵な花だな、と思いまして」


ミミ : 「へぇ、そんな名前だったのかい。博識だねぇ」


ルルン : 「ありがとう!」と褒められて素直に喜ぶ。花もシャキッとなるよ。


ルカ : お花がシャキッとしてるのを見て嬉しいのだなと認識します。


GM : ミミに対しては無言です。


ミミ : 解せぬわ 素直に褒めたんだが?


ルカ : 「エンレイソウという花なのですね。僕は長く隣りにいたのに全然知りませんでした」


ルカ : 「マコーリーさん、すごいです。よくご存知ですね」


ルルン : 「マコーリーさんお花好き?」


GM/マコーリー : 「ええ、好きです。旦那様にも許可を頂いて、屋敷内に花を活けています。それに……メリアに会うのもなかなかありませんし」


GM : と、ルルンに対しては幾分か柔和な態度を見せるでしょう。


ミミ : それは庭の花ってことかい?


GM : おっと、中々鋭い。しかし屋敷内ですねー


ルルン : 「植物すき!? じゃあお友達だね! 私もメリアは、集落のみんな以外会ったことないかも」


ルカ : そんな希少な種族と同行させて頂いてるなんて恐縮です!


ルカ : きれいな花のメリアのルルンさんから、きれいなエンレイソウのメリアのルルンさんに情報がレベルアップしました。


ルルン : 「お部屋のお花もみんなきれいだもんね!」


GM/マコーリー : 「ふふ……ありがとうございます。冒険者だなんて、大変ですね」


ルカ : 「お知り合いにメリアの方がいらっしゃるのですか?」


GM/マコーリー : 「メリアの知り合いは、フレジアに居た頃は居ました。今ではさっぱりですね」


GM : と、ルカに返します。


ミミ : 「そうなんだよねぇ、私も成り立てほやほやの新米冒険者だが、まさかこんな探偵の真似事までするとは思ってもみなかったさ」


GM : 相変わらずミミは無視ですね(笑)


ミミ : は?(怒)


ルルン : 「大好きなみんなを守らないとだから、マコーリーさんも大好きな人いるの?」


ルルン : 「はっ! 大好きという感情がこれならみんなとカップルなのか!」と一人で納得する。


GM/マコーリー : 「まぁ、勇敢ですね。私の場合は、家族が大好きな存在です」


ルカ : 「フレジア森林国からいらっしゃったのですか? 確かルルンさんもそちらの出身でしたよね」


ミミ : 「お、人類みな家族理論かい? そういう暴論は嫌いじゃあないぜ」


GM/マコーリー : 「え、奇遇ですね……ですが、カップル云々の件はもっと慎重に話した方がいいかと。なんだか凄いピュアそうですし、ルルンさん」


ルルン : 「集落のみんなからお外は出ちゃダメって言われてたからなぁ。お外にもっと早く出てたらマコーリーさんとも会ってたかも!」


ルルン : 「マコーリーさんは家族が大好きなんだね! じゃあ大事なものだね!」


ルルン : にこにことしながら話します。


GM : 先程までかなり薄い表情だったマコーリーに笑顔が!


GM/マコーリー : 「ええ。ですから、私が厄介事に巻き込まれてお仕事を失ったりすれば、大好きな人達が困るんです」


GM : 周りへ暗に仄めかす雰囲気です。


ミミ : 「ふふ」笑顔のまま


ルカ : それだったらなおさらできるだけ協力してもらわないといけませんね。


ルルン : 「そういえばマコーリーさんはどうしてここで働こうって思ったの?」


GM/マコーリー : 「お給金が良いからです」


ルカ : 冒険者より割が良さそう


GM : それはないですよ(笑) リスクは別問題として……。


ルルン : 「大事なひともここにいるの?」


GM/マコーリー : 「ええ、そうです。ですが病弱なので、働き手は私くらいなんですよ」


ルルン : 「じゃあ大変なんだね……あれ? ダミアンさんはお友達なの?」


ルルン : 純粋無垢に聞きます。


GM/マコーリー : 「ただの同僚です。変に勘繰らないでください」


GM : その純粋な様子ならば、怒りはしないでしょう。


ミミ : この差よ

ルルン : 「えっごめんね……」と花もしおれます。


GM/マコーリー : 「いやいや、大丈夫ですよ。単に、ここで知り合っただけの人なの」


GM/マコーリー : 「それで私が元々屑鉄町に住んでた事を知って、変に向こうが絡むようになっただけ。今はここのお給金のお陰で、別の所に引っ越しました」


ルルン : 「でも戻らないのか? って言ってた……」


GM/マコーリー : 「戻ってこないのかとは聞かれましたが、単に話のネタとして引き合いに出してきただけよ」


GM : 段々と敬語も崩れてきますね。


ルルン : 「でもマコーリーさん頑張って働いてるのに、戻ってこないか、だなんてそんな言い方!」


GM/マコーリー : 「分かります? 本当にくだらない人なんです」


ルルン : 「じゃあマコーリーさんはダミアンさんが大っ嫌いなんだね! 私も嫌いになったよ。今!」


GM/マコーリー : 「ふふ……じゃあお友達でもあり、仲間ね」


ルカ : 「僕は話を聞くに悪い人ではなさそうだなと思いましたけど……」


ルカ : そんなに嫌われるような大変な人なんです……?


GM/マコーリー : 「はぁ。まぁ、毎日変に絡まれたりしたら印象も変わると思います」


ルカ : 「……確かに。しつこいのも考えものですね」


ミミ : 「あまり、情報だけで人の印象を決めるのはよくないぜ」


ルルン : 「印象いい話出てない!」げきおこです


ミミ : 「直接会って、自分で確かめろという話さ」


ルカ : 落ち着いてくださいルルンさん。


ルルン : 「そういえばなんでお花好きなのにこっちに来たの?」


GM/マコーリー : 「それは、単に都会へ出てみようと思っただけの事です。お金、ないのに。」


GM/マコーリー : 「とまぁ、私の家族の話はいいでしょう。皆さん、何か依頼されて来てるんですよね?」


GM/マコーリー : 「ダミアンの情報、聞かなくても良いんですか?」


GM : と、マコーリーが言うと背後のメイド達がざわつきます。


ルカ : 「……あ、すみません。どうやら昨晩ダミアンさんがこのお屋敷内にいらっしゃったようで。ご存知ありませんか?」


GM/マコーリー : 「……それは初耳ですね。他のメイドも知らなかったみたいです」


ミミ : 「夜にダミアンが屋敷に来るような理由に心当たりは?」


GM/マコーリー : 「……」


ルルン : 「ほかのメイドさんたちしってるー? 最近ダミアンさんおかしくなかった?」


ルルン : 「マコーリーさんのことについて怒りに行かなきゃだから」


GM/マコーリー : 「私が代弁してお話します。ルルンさんがそう言ってくれるのなら……正直に言うと、あります」


ルルン : 「あったの?」


GM/マコーリー : 「ですが、憶測で言いたくはありません。ダミアンが何か、したのですね?」


ルルン : 「した! なにかは言えないけど!」


ルルン : 「それはお約束だからごめんね」と付け足すよ。


GM/マコーリー : 「……ダミアンが犯人だと思うような証拠か何か、あるのですか?」


ルカ : 「先程言ったように、昨晩お屋敷内にいたようなのです。そして門番のジョンさんが、ダミアンさんが塀を登って敷地外へ出ていくのを見たと仰っていました」


GM/マコーリー : 「……そう、ですか」


ルルン : 「見ちゃった人がいるからゆるぎない事実だと思うんだよね……」


GM : 確かに、門番の証言があるならば疑いようはないでしょう。


GM/マコーリー : 「もし私が言った何かのせいで、私や他のメイドに厄介事が降りかかったら、と思いましたが……彼、何か盗んだのではないですか?」


ルルン : 「どうしてそう思うの?」


ルカ : 「どっ、どうしてそうお思いに?」動揺極まる


GM/マコーリー : 「私や、他のメイドにしつこく聞いてきたからです。大事なものを置いておくような、“隠し部屋”の事を知らないか、って」


GM/マコーリー : 「なんで彼がそんな事を知っていたか知りませんが、ともかく、部屋を掃除したりする私達に凄い剣幕で聞いてきたんです。だから、何か盗んだんじゃないかって思いました」


ミミ : メイドたちは隠し部屋を知ってたのか?


ルルン : 「マコーリーさんたちはその部屋のこと知ってた?」


GM/マコーリー : 「……私は知っていました。そして、彼に話してしまったんです」


ルカ : 「部屋のことをよくご存知でしたね」


アルフレッド : 「どうして隠し部屋を知っておるんじゃ?」


GM/マコーリー : 「ある日、よく留守にしていた旦那様が珍しく屋敷に居られる事を忘れ、書斎へノックもなしに掃除へ訪れた時でした。机の辺りを旦那様が触ると、本棚が動いたのを見たのです」


GM/マコーリー : 「だから、隠し部屋というとそういう事かと思いまして」


ルルン : 「マコーリーさん真面目なのにどうしてはなしちゃったの?」


GM/マコーリー : 「……いつもと違って、凄く怖い様子で。あと、変な友達も多い人で……もし断ったり、告げ口をしたら、仕返しされるんじゃないか、って思ってしまいました」


ルルン : 「変な友達?」


GM/マコーリー : 「ええ。スラム街に住んでいる人なので、ガラの悪い人達とよく飲んだり、特に賭け事をして遊んでいるんです」


GM/マコーリー : 「だからここで働いても、いつもお金がないんですよ。ずっとあそこに住んだままです」


ルルン : 「マコーリーさん怖かったね……」


GM/マコーリー : 「……はい。他のメイドも脅されるように聞かれていて、とても困っていました」


ルルン : 「やっぱり悪いやつだった」


ルカ : 悪い人ではなさそうというのは後々撤回する必要が出てきそうですね……。


ルカ : 「マコーリーさんの立場を考えると、その状況で僕たち冒険者がいきなり伺い立てれば話し辛いのも頷けますね」


ルルン : 「みんな怖かったね……言いにくい話をしてくれてありがとう」


アルフレッド : 「あまりいい気分にならん質問ばかりでマコーリーすまなかったな。メイドたちもすまなかった、そんなに怯えんでくれ」


ミミ : 「はは、悪かったよ」


ルカ : 「お話しいただき有難うございます。ウェンディ様には僕たちより口添えしておきますので、安心してください」


GM/マコーリー : 「いえ……ですが、ダミアンが本当に犯罪を犯していたなら、ひっ捕らえて下さい。私達も不安におびえなくて済みますので」


ルルン : 「マコーリーさんたちのことは守るから」


GM/マコーリー : 「ありがとうございます!」


ルルン : 「あ、ダミアンさんがよくいくお店の名前とかしらない?」


GM/マコーリー : 「飲み歩いていたようですし、これといった話は覚えてすらいませんが、賭け事は特定の場所にしか行かないみたいでした」


ルルン : 「その場所ってわかる?」


GM/マコーリー : 「……いえ、興味ありませんでしたから。有名な場所だったみたいですけど。……あと、必要な情報かどうか分かりませんが、コーヒーがとても好きだったみたいです。いつもコーヒーの香りがしていましたから」


ルルン : 「いろいろお話してくれてありがとう! マコーリーさんも後ろのメイドさんたちも!」と会釈します


アルフレッド : 「これからも頑張ってくれ。ウェンディ嬢をよろしく頼む」兜を外し脇に抱え一礼。


ルカ : 「コーヒー? 手土産に持って行きます……?」


ルカ : 所持金0G 列車にも乗れないです僕。


ルルン : 私が払うから大丈夫だよ。


ルカ : 面目ないです……。


ミミ : 「はっはぁ、一考の余地はあるかもだな」


ルルン : 「珈琲が好きなんだ。わかったありがとう!」


ルカ : 稼げる男になりたい


GM : 10時10分です。という訳で、ダミアンの情報を色々手に入れられます。以下まとめ


・痩身の人間、男。

・黒髪できつい癖毛、コーヒーの香りをよく漂わせている。

・賭け事が大好きで、特定の賭場にいつも通っている。


ミミ : 今一番解せないのは、なんでダミアンは植木を避けたのかってとこだよなぁ


ルルン : 「マコーリーさんあとひとつだけ聞いてもいい? ダミアンさんは植物好きだった? 植木とか大事にしてたのかなぁって」


GM/マコーリー : 「そんな理知的な所はないですよ。単に仕事だから庭師に精を出していただけです。さすがにクビにはなりたくなかったのでしょう、かなり気にして植木の状態を管理していました」


ミミ : ああなるほど、それなら確かにうなずける。


ルルン : 「仕事だけはまじめだったんだね。ありがとう!」


ルカ : さて、気を取り直して更生させに行きますよ


ミミ : ダミアンの家までの所要時間は?


GM : 駅から徒歩10分程です。


ミミ : だったらここから50分か。


途中、マコーリーとの不和により危なっかしい所がありましたが、エルフであり植物が好きという設定があった為に、メリアへ親近感がない訳がないと思い立つ。異常感知判定でなんとかきっかけを作ると、なんとか冒険者にルルンへの熱視線に気づいて頂けました。ルルンが途中交代でミミと入れ替わり話しかけてもらえれば良かったのですが、現実はそう上手くいきません。知力ボーナスが高くて助かりました……。

ともかく、これでダミアンにまつわる情報……昨晩の目撃情報と、見た目と性格、嗜好などが分かってきました。これよりダミアンを追跡していくものの、冒険者達は上手くやれるでしょうか?

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る