第1話 エロ過ぎるんだが.....!?嘘だろ!
俺、山菱達也(やまびしたつや)17歳。
短い髪の毛の顔立ちはそれなりにイケメンでも無い様な普通の男には幼馴染が居る。
幼馴染、十影美里(とかげみさと)17歳。
顔立ちが小顔でしかも本気で全てが完璧な美少女で成績も優秀で.....全てにおいて劣等感が無い優秀な幼馴染が、だ。
黒髪の煌びやかな腰までの長髪の.....一言で言えば女神。
俺とは余りにも何もかもがつり合わない存在。
星座の様な存在の美里。
本当にかなりの天地が有る。
そして.....もう1人.....幼馴染の美幸というのが居るがまあ紹介は今はしないでおこうか.....。
どうせ彼女も俺に振り向いたりする事はもう無いしな。
紹介も面倒だ。
とにかく一言で言い表すとするなら格差は歴然。
ここ最近は美里との美幸との関係はずっとそんな感じだった。
それは嫌味で言っている訳じゃないが.....本当にそんな感じなのだ。
俺達の間は差が有り過ぎるのだと思う。
それはまるで.....壁を隔てる様に、だ。
今となっては同い年の幼馴染ながらも.....美里も美幸も俺を下に見てきている様な有り様である。
そうは思いたくは無いが.....現実はこんなもんだ。
完璧に俺は舐められている気がする。
だから好きだった美里も美幸も今は嫌いだった。
でも完全には嫌いになれない。
それは.....浅はかという感じだろうけど。
さっきも言ったが美里も美幸もどっちも幼馴染として好きなのだ今でも。
それは好きという感情では無いけど。
でも残念ながらもう2人は俺に接触してくる事はないだろう。
それでも.....美里も美幸の事は考えていた。
それなりには。
仮にも仲が良かったのだから。
それはゆびきりげんまんをする様に、だ。
だから今の俺の頭の中は整理が出来ずゴチャゴチャだ。
メチャクチャと言える。
だけどその中でも1つだけ言えるなら。
心の底から願っている。
俺と美里と美幸が.....仲がまた良くなります様に、って。
昔、一緒に泥んこ遊びをしたあの頃の様に一緒に遊べたら、って心から思っていたのかもしれない。
考えながらの5月21日の午前11時45分。
欠伸をしている様な感じの俺。
何というかテストが近いのでいつも以上にしっかり授業を受けつつの何時も通りの日々を俺は送るつもりだった....のだが。
とっとと特進科クラスに行ってしまい休みやサボりを1回も取った事の無いのに美里が4時限目になっても来てないという。
俺は、え?、と思ってしまった。
特進科やクラスの人達からずっと話を聞く。
クラスメイト達の間ではそれがもうトレンド1位の様に話題になっていた。
そして5時限目辺りになって事態は急展開する。
俺はただ.....その言葉に言葉を失った。
クラスメイトの1人が駆け込んで来て、だ。
「美里さん.....事故に遭ったって.....今.....病院だって!」
山中がそう言って慌てる。
もしかしたら事故に遭ったのか?、などと冗談めいて噂になっていたのがまさか現実になるとは誰もこの時には思わなかっただろう。
俺は愕然として青ざめた。
それはこの世が終わるぐらいに、だ。
何というか美里は通学している最中に通学路で出会い頭の事故の際に飛んできた車の巻き添えになり頭を強く打って病院に運ばれたらしく。
その事に.....シャーペンを握る手が強くなる。
冷や汗が湧いて出てきた。
俺は.....カタカタ震える。
俺は今直ぐにでも美里の元に行きたかった。
とにかく早く美里の元に行きたくて.....行かせなかった学校に早退の連絡をしてからそのまま授業をテスト間際だったがぶっ潰してまで総合病院に向かった。
息が切れる中のそして肺が押し潰れそうになるぐらいに走る。
そんな事になっているとは、と思いながら。
それから病室に入院しているという事を事務員さんに聞いてから病室に駆け込む。
俺は顔を青ざめさせながらその足を止めて膝を崩した。
何だよこれ、と思って。
ちょうどそこに居たのは.....美里と美幸。
そして今に至っている。
その姿は恐らく俺にとっては生涯忘れられない姿になっただろう。
今思ってもそう思える。
思いつつの.....俺と美幸の美里の看病が始まる。
美幸は否定していたがずっと世話をするつもりだった。
何故かといえば.....分からない、が。
☆
それから俺も美幸もずっと.....美里を看病した。
それも一生懸命に、だ。
美里の手の垢を拭いたりして、だ。
身体は流石にマズイから拭いてないが。
それは美幸がやった。
そして美里のその顔を見たりしながら。
額の汚れを拭いたりしてあげて俺は.....忙しなく看病する。
実の所は学校をサボったりして、だ。
美幸もサボっている。
俺は.....3人集合で何だか懐かしい感じもしたが。
今はそんな事を想像している場合ではない、と思いを頭で掻き消してから看病をずっとする。
美里の両親もそれなりには感情が有る様だが.....。
母親以外はマトモじゃないので.....。
あまり来てはくれなかった。
だから俺と美幸だけで声を掛け続けている。
ずっと、である。
本気で起きろよ、とずっと願いを込めながら、だ。
それから丸々2日経った頃の12時を過ぎた頃。
丁度.....治療の甲斐もあっての点滴だけになった美里がゆっくりと目を覚ました。
そうしてから首を動かせないのか視線だけで俺を見てくる。
そして.....柔和に笑顔を浮かべた。
俺はその姿にもそうだが目を覚ました事に驚愕する。
それから駆け寄った。
「.....み、美里.....お前.....!」
「た.....たつ.....や?何しているの」
「.....お前の看病だよ。.....この本当に大馬鹿野郎が.....心配掛けさせやがって」
「.....そう.....なんだ」
何というか美里がこんな顔をするのにも驚愕だが。
いやしかし。
マジかよ.....俺は本気で美里が植物人間になるかと思ったぞ。
神様って本当に居るんだな.....って思う。
信じて無かったが、だ。
こんなに早くに美里が目を覚ますなんて、だ。
俺は涙を浮かべてゆっくり笑みを浮かべる。
それから寄り添った。
その途中でハッとした。
これはいけない。
医者とか美幸も呼ばないと、と思いながらナースコールを使った。
それからまた美里をまた見つめる。
直ぐに色々と聞かなければ.....いけないな。
「.....その。今は痛い所とか無いか。お前」
「.....無い。.....うん。全然無いよ。達也」
「.....そうか.....良かったな」
しかし何か.....随分と仲良く俺に接してくるな.....?
でもそれはそうと本当に安心した。
それから.....ベッドの柵を掴んでから崩れ落ちる。
そしてゆっくり立ち上がってから美里を見る。
2日ぶりに俺は笑顔を浮かべた。
起きてくれたのが.....有難い、と思っていると美里がゆっくり立ち上がる。
それから俺を見てきた。
満面の笑顔で、だ。
「.....そうだ。.....達也。実はねしたい事があるの」
「.....え?それって何だ。.....聞かせてくれ」
「えへへ。そうだね」
それからしゃがんで俺のズボンを見る。
何やってんだコイツ?、と思っていると。
俺の目が点になった。
チャックを下ろそうとしているのだ。
何やってんだこのアホ!?
無言で何やってんだ!?
と、慌てる俺。
それからそのまま大暴れする。
こんな事をする奴だったかコイツ.....!?、と思っていると後退した俺は汗を流しながら.....見つめる。
ゆっくりゾンビの様に紅潮しながら迫って来る美里。
俺は青ざめながら.....美里に否定する。
「お、お前.....何かおかしい!どうなっている!?」
「ウフフ.....達也.....愛してるよ」
「.....は.....ハァ!?」
い、いや.....!?
ちょっと待って.....何事だ!
これは幻覚?幻聴なのか.....!?
それとも薬の副作用?!
こんな馬鹿な言葉を発する人間じゃないし行動する様な人間じゃない!
クールなのだ美里は.....!
だから何もかもがおかしい!
この状態の全てが.....おかしいぞ!
「お前!?こんな性格じゃなかっただろ!」
「私は達也が好きなだけだよ?そもそも、くーる?、何それ.....」
「いやいや嘘だろオイ.....お前らしくない.....」
『私に近付かないでよ。達也。貴方は汚らわしいから』
思い出すは今から丁度3日前の言葉。
あの真面目で冷徹で雪女での性格の少女はどうしたんだ!?
まるで別人じゃねーか!
俺は大暴れでその場から逃げようとした。
ドアを開けようとするが足がもつれそれで美里の胸にダイブしてしまった。
そのまま滑って、だ。
柔らかい谷間に導かれる。
えっち.....♪、と楽しそうに美里は笑みを浮かべ.....嘘だろ。
お、怒らない!?
それからというもの。
俺の頭を乳首辺りの胸に押し付ける美里。
この野郎!いや、本当にこれはマズイ!
理性が保てないんだが!
何でだ!
「アハハ」
「離してくれよ!?.....割とマジに何だ!?」
「ね。.....勃起してる?」
「ぼっ.....お前!?」
何コイツ!?看病したのがまずかったのか!?
俺は胸から逃れながらナースコールを押す。
そして呼び出した看護師さんのお陰でエロい美里から何とか逃げれた。
全てからそのまま逃げる事が出来たのだが。
し、しかし.....割と本当に困惑なんだが。
何なんだこれは.....本気で.....!?
さっきも思ったが頭を強打したせいなのか!?薬のせい!?
冗談だろ!?っていうか嘘だろ.....何てこった.....。
何が起こっているのだ.....!?
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