共同生活の始まり

第9話 天才の天才少女の美幸さん

「.....」


「.....」


2階に上がってから降りて来て目の前にピンク色の下着姿の女の子が居た。

それは.....俺が用事の為に2階に上がって降りて来ての事である。

洗面所が開いたのだが.....うん。

いや何やってんだコイツ!?

何故に下着姿!?


「.....き.....きやぁぁ!!!!!!!!!?」


「ちょ、マジに落ち着け!!!!!.....ぐあ!!!!!」


胸を、下着を隠す仕草をしてから。

真っ赤になって俺に美幸は傍にあった何かのケースをぶん投げてくる。

それが俺の脳天に見事に命中した。


そして後ろに俺はぶっ倒れてしまう。

目を回して、だ。

その音に何事かと美里が来たが。

俺を見てジト目になる。


「.....えっちだね。達也」


「.....お前が言うな.....」


「もー。私以外の裸を見ちゃ駄目だよ」


「.....お前.....」


他人事みたいに何て事を言うんだよ。

俺は苦笑いでそのままガクッと気絶する。

そして次に目覚めると俺は美里に膝枕されていた。

俺は目をパチクリする。


それから俺をニコッと見下ろしてきた美里。

俺は慌てて.....起き上がりながら真っ赤になる。

すると、起きましたか、と美幸の声がした。

怒りながらの声、である。

俺は青ざめる。


「エッチです。もう。女の子が着替えしているのに」


「ゴメンね。達也が全く.....」


「いやいや俺のせいかこれ全部.....」


俺は苦笑いを浮かべる。

美幸はピンク色の縞模様のエプロンを着ていた。

それから.....俺をプンプンしながら見ている。

真っ赤になって、だ。

俺は苦笑いを浮かべながら.....聞いた。


「何でエプロン着けてんだ?」


「2階を続けて掃除してからお風呂を借りて入ろうと思ったんです。そ、そしたら.....」


モジモジしながら赤くなる美幸。

それはすまなかったな。

俺は額に痛みを感じながら.....美里を見る。


美里が治療してくれた様である。

俺の額に絆創膏が貼られているから、だ。

それを確認していると美里が頬を膨らませる。


「私は別に良いけど美幸は恥ずかしいから。エッチなものは駄目だよ?達也」


「いや。良くねぇよ。.....全く.....」


「下着姿を見られたのは初めてです。お、男の子に」


そう呟きながら胸を隠す仕草をまたする美幸。

悲しげな感じに見える。

男の子に下着姿を見られた.....、と落ち込んでいる。


俺はその様子に溜息を吐きながら。

この先はどうなるんだろう、と思ってしまった。

実に面倒臭い.....。



「達也さん」


「.....お、おう。どうした。頭冷えたか」


「冷えました。.....でも今はそんな事はどうでも良いです」


リビングで勉強していると。

2階をまた掃除しに行った美幸が降りて来る。

何かまた怒っている様なのだが、何だ一体、と思って見る。

それからエッチなラノベを出されてから。

俺は極端に青ざめる。


「.....お姉ちゃんが居るのにこんなエッチな本を買うのは如何なものかと」


「いや.....確かに掃除しても良いって言ったけど.....どっから見つけたんだそれ。オイオイオイオイ!」


「掃除していたら出てきました」


「.....」


すると斜め横で勉強していた美里がヒョコッと顔を見せてから。

でもそれで美幸はオナ〇ーしていたんでしょ?、とい.....オイ!!!!?

何を言ってやがる!!!!?

美幸もカチンコチンに固まってんぞ!!!!!

俺は赤くなりながら美里の両頬をつまんでから引っ張った。


「じょ、冗談ですよー」


「エッチなのは禁止だ。お前の妹だろ。お前が駄目って言ったんだろ」


「そ、そうだね。でも痛いよー。達也」


全くコイツという奴は。

考えながら俺は首を振る。

そして苦笑した。

それから頬から手を離してから美幸を見る。


「掃除するのは良いが漁るのは止めてくれ。美幸」


「.....じゃあエッチな本を買うのを止めて下さい」


「お、おう」


怖いんだが.....。

思いっきり睨まれた。

俺は押し負けて顔を引き攣らせながら盛大に溜息を吐く。

それから、そういや美幸。お前は勉強しなくて良いのか?、とハッとする。

すると美幸は?を浮かべた。


「私、教科書を速読したら全部覚えますので」


「.....は?」


「.....あれ?達也言って無かったっけ?美幸は天才だよ?それも私よりも遥かに。大学論文とか務めている人とか家族間で有名だよ。測定値180だよ。IQの」


「.....ハァ!!!!?」


大学の論文っておま.....。

超天才じゃねーか!!!!!

何でコイツは中学生をやってんだ!?

それも普通の!!!!?

何で!?


「私は周りとか先生にバレたくないから中学生をやっているだけです。お姉ちゃんと一緒が良いので。なんならこのまま中学の先生も超える事も出来ますが.....そんな事をしたら居場所が無くなりますので」


「.....どいつもこいつも.....しかも姉妹でとは.....クソ野郎め」


「あ!クソ野郎と言いましたね!」


「当たり前だろ.....。最悪だ」


額に手を添えずにはいられない。

/(^o^)\ナンテコッタイ、って感じだよ。

そもそも何だ大学の論文って.....意味分からん。

俺の次元を超えてやがる。


「フランス語の論文を書いてみました。この前は」


「.....しかもフランス語かよ。もっと意味が分からない」


「でも私はお姉ちゃんが最優先なのでまあ割とどうでも良いですけどね。天才は」


「.....お前.....日本全国の天才に謝れよ。割と本気で」


「?.....何でですか?」


天才故ですかね?

すっとぼけんなよお前.....。

いい加減にしてくれ.....。

何で俺の周りはこんなのばっかりなんだ?

最悪だ.....。

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