第4話 ロッカーの中の秘密
何もかもがベタベタである。
一体何が、と言えばそうだな。
美里が俺に対して、である。
俺は流石にもう苦笑するしかないんだが。
昼休みに例の事件が勃発して以降.....俺はクラスメイトに、死ね、的な目線を本当にずっと送られていた。
その中で俺は.....苦笑いを浮かべながら溜息混じりにトボトボと部活に来る。
それから.....部室のドアを開けて入る。
因みに俺は何部に入っているのかと言えば.....文芸部である。
まあ小説を研究したりする部なの.....だが.....え?
「.....!?!?!」
「あ。来た来た。達也♪」
「.....お、お、お前!!!!?何してんの!?」
「何って。この部活に入ろうと思ってこの場所に来たんだよ?達也と一緒が良い」
「いやいや!?生徒会はどうしたんだよ!?」
「うん。辞めちゃった♪」
柔かにそう笑顔で言う。
いや、辞めちゃった、じゃない。
ニコニコしながら言う事では無いと思うのだが。
俺は唖然としながら.....美里を見つめていると。
そして美里はニヤッとしながら走ってドアを閉めた。
それからニヤッとして俺に向いてくる。
「.....達也と私しか居ないよねこの部室。.....えへへ」
「.....お前.....一体.....何をする気だ.....」
「私.....フ◯ラチオってのをやってみたい」
「.....失礼しますね」
何言ってんのこの子。
学校でそんな事が出来る訳が無いしやったらヤバい。
た。達也!?何処に行くの!?、と愕然としながら俺を追い掛けて来る。
俺は逃げる様にその部室を去ろうとした。
のだが、逃さない、という感じで俺を抱き締めてくる美里。
それからニヤッとしながら見上げてくる。
「ねえ。させて?.....絶対に気持ち良いよ?」
「.....いや.....」
えへへ、と俺の下半身を見てくる美里。
俺は咄嗟に美里の額をそのまま弾く。
それから.....盛大に溜息を吐いた。
駄目だってばよ、とだ。
そして美里をそのままゆっくり抱き締める。
「お前がエッチなのは嬉しいけどそれは封印。.....お前がエッチなのは何だか気が引けるしな。頼む」
「.....達也.....」
「俺はお前が好きだ。.....だから好きで居るのにエッチなのは必要ないと思うからな。.....ずっと」
「.....でも私は達也とのエッチな事が好きだから」
うんうん、と納得する美里。
達也と一緒にエッチな事したい、と満面の笑顔を浮かべた。
割と本当にぶち壊しだな.....オイ。
俺は額に手を添えてからそして美里に向く。
そして言い聞かせる様にする。
「お前な.....」
そうしていると他の部員が鍵を開けて入って来た。
その事に美里と2人きりの件もあり俺は慌ててしまい。
何故か分からないが横のロッカーに潜んでしまった。
それも美里と共に.....であるが.....。
え。ちょ。何やってんだ俺は!?!?!
考えながら俺は美里を見る。
美里の心臓の音と息遣いが聞こえる。
ドクンドクンと、である。
「あれ?誰か居た様な気がしたんだけど.....」
「そうだね。確かに」
「居たよな?」
周りを?を動かして探し始める男子1名女子2名の部員。
つまり仲間達、だ。
性格には男子は先輩で女子は同級生だが。
俺は赤面しながら.....その姿を見開きながらロッカーの隙間から見つめる。
そして美里を見遣る。
美里は苦しそうだったが.....何だかニヤッとしていた。
えへへ、としながらである。
何だ.....?
「.....達也。足元。.....狭いしこんな事したら.....興奮してくるけど」
「.....?.....!?」
何だか太ももが思いっきり湿っぽい様な。
それも何だか擦る度に.....更にぬるぬる湿ってくるんだが。
何だ.....、と思って見つめると。
丁度、美里の股間に俺の足が当たっている。
美里は息遣い荒くビクビク痙攣している。
そして俺を艶かしい目で見上げていた。
「.....えへへ。.....達也のえっち.....」
「.....おま.....ぐぅ.....!」
この状況を作り出した俺が悪いけど.....!
でもエッチな美里のせいだろ根本は.....!?
勘弁してくれ.....!
俺は真っ赤になりながら慌てるが幅が狭い為に全然動けない。
困った.....。
本当にどうしたら良いのだ!?
マズイ.....これはマズイ!
と思っていると美里がブルッと震えた。
「.....えっと。.....でもこれ結構.....ヤバいかも」
「.....な、何がでしょう?」
「.....おしっこ.....したい.....かなり興奮し過ぎた」
「.....」
ゴメンナサイ。
俺は割と真面目にどうしたら良いのだ。
モジモジしながらとんでもない事を言う美里。
そしてビクビク痙攣する。
これは.....その、どうしたもんでしょうか。
誰か助けて下さい.....!
と思いながら美里を見る。
美里は.....赤面でモジモジだけする。
「.....結構ヤバいかも.....」
「そうだな。俺もお前も相当ヤバいと思うんだが。狭い。動けない」
「ど、どうしよう.....」
「.....俺に聞くなよ.....!?何で俺!?」
でもそれはそうとどうしたものか。
割と本気で頭が混乱してきた。
とても女の子の良い香りがするので、だ。
これは本当にヤバい!、マズイ!、アカン.....!
本気で頭が混乱しながらその様に何とか考えつつ。
真っ赤になりながら、頼む.....何処かに行ってくれ、と願いながら外をずっと伺う。
しかしみんな動きそうにない。
これはもうチェックメイトか?
と思いながら居ると.....。
「そう言えば先生が呼んでいたな」
「え?それって本当に?じゃあ一緒に行きましょうか。先輩」
「三菱も来るかな。そうしたら」
そしてそのまま教室から去って行った3人。
これは何という大チャンス。
思いながら俺達はそのまま転がる様に表に飛び出した。
それから、直ぐにトイレに行って来い!、と俺は美里に叫ぶ。
美里は、う。うん、と頷きながら直ぐにトイレに向かった。
危なかった.....。
考えながら俺は赤面と心臓のバクバクを何とか抑えながら周りを見渡す。
すると。
「.....!」
それからズボンを見ると。
そこに大きなシミがあった。
そのシミは.....かなりぬるっとしている。
俺は直ぐにそのシミをハンカチで拭ってからそのままその箇所を洗う。
廊下の水道で、だ。
このままでは部活に参加出来ない。
それから.....俺は溜息を盛大に吐いた。
全く美里の奴め、と考えつつだ。
「.....でも本当に変わったよなアイツ。.....全てにおいて素直になったし。.....それは喜ぶべきなのかもしれない」
考えながら俺は.....そのまま溜息を飲み込む様に天井を見上げる。
そして.....少しだけ笑みを浮かべてから。
目の前を見ると.....3人が用事を済ませて帰って来ていた。
俺を見ながら、あれ?来てたの?山菱くん、と言ってくる1人の部員。
その姿に俺は顔を引き攣らせながら、ま。まあな、と取り敢えずと苦笑いで答える。
何があったかは.....言えないな.....。
その様に思いながらだ。
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