第4話散策

「っとその前にこの扉も鑑定してみるか」


ユノは鑑定のルーペを使って鑑定をした。


△△△△△△△△

『ダンジョン・???の結界扉』


レベル 1

耐久度 ∞/∞

呪い侵食率 100%

異形度 9


『ダンジョン・???』のセーフティーハウスへ繋がる謎の金属製の扉。

この扉は不思議なことに、呪人のレベルによってレベルが変動する。

勿論、呪人以外には開けられず、他人と共に入ることはできない

▽▽▽▽▽▽▽▽


「魔物?も入ってこなかったし、そういうところなのかなと思っていたけど、やっぱりセーフティーゾーン的なところなのか」


メモメモと。


「じゃ、行くか!あ、後このここが何処かしらべたいな。とりあえず霧調べるか」


ユノは薄く見える紫の霧にルーペを向ける。

すると結果はユノの予想とは違うものだった。


△△△△△△△△△

神隠しの塔


呪いによって隠密能力が以上に進化した、生物達が闊歩する塔型のダンジョン。

彼らは暗殺者の如く、身を隠し、貴方を襲う。呪い、蝕み、お前の息の根が止まるまで止まらない。

気をつけろ■■■がいるぞ。

呪詛濃度 10

▽▽▽▽▽▽▽▽▽


《ダンジョン『神隠しの塔』を認識しました》


「……ここの名前が分かってよかった。今後ダンジョンに行くことがあれば、最初に正式名称を知っておこう。最後の文は嫌な予感がするから、ほっとくか」


最後の文はほっといておき、神隠しの塔の散策を始める。

呪詛濃度なるものも、よく分からない。後々分かることだろう。


白い弾力を持った膜が無くなった所を跨ぎ、部屋の外を見渡す。


「広いなぁ。見える範囲だけでホテルのロビー位の広さはあるぞ」


コンクリートが剥き出しだが。

ここは定番のダンジョンの迷路の様なものでは無い。廊下も部屋も一定以上の広さで、入り組んでいない。


完全に扉からでた。

開けっ放しは許されないのか、自然に扉がしまっていく。


扉は完全に閉まり、ユノは動き出す。


「ピンチの時は此処に逃げ込めばいいか。よし、散策するぞ!」


通路には白い霧が立ち込めている。

背後には結界扉、前には左右に少し広めの通路がある。


「うーん、右かな」


左は門番のような生き物がい、周りよりも霧が濃い。鑑定すると、鑑定対象に鑑定されたことが知らされる。

鑑定対象が魔物やNPCだと、攻撃と同じようなヘイトが集まる。


なので迂闊に鑑定することは出来ない。

少なくても今のうちは。

武器もない。


ユノは右の道を歩き出す。


「何処かの神社かな?」


少し行くと開けた所に出た。

そこは崩れたりしているが、鳥居と思われるものが入口の奥に立っていた。


幅数十m、奥行は数百はありそうな広さだ。


「結界扉の前も大概広かったけど、ここは別格だな」


あまりの広さにユノも感心する。


ユノがここを神社だと思ったのは、目の前にある鳥居と奥に見える、本殿のようなものからだ。

そこら中には、投げ銭だと思わしき、コインが散らばっていた。これも此処を神社だと思った根拠だ。


なんとなくだがまだこれは扱えない代物のような気がする。

まだ簡単そうな物から扱いたい。


「………!」

「うぉっ!危な!」

後方で空間の1部分が歪んだを

ユノは咄嗟に地面に伏せる。


そしてその歪みに鑑定を試みる。

すると、こう出てきた。


△△△△△△△△

急所突き蜂 レベル8

HP 3000/3000

▽▽▽▽▽▽▽▽


「げっ、HPもえぐいし、圧倒的に格上じゃん!?」


レベルは呪界の場合、余り関係ないらしい。

どっちかと言うとアイテムやPSが大事らしいし。


鑑定したことによって見てるようになった、蜂がまた空間にどうかし始める。


ユノは構えるが胸が燃えるように熱くなる。

自分の胸を見ると蜂の剣のような針が胸から突き出ていた。


────────


「ということで初リスデーす」


また対策考えないとな。

では、ログアウトするか。


その日はログアウトした。

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