三島夕夏 視点(6)

あれから5年後


私は〇〇の樹海自殺名所に一歩踏みこむ。






彼と離れてからも私は何度もリストカットをした、その都度、両親が私を助けてくれ、そして精神的に支えてくれた。笹山将市が警察に逮捕され身柄を拘束して直ぐ、リストカットで入院中の私と両親に笹山将市の両親の弁護士は示談を持ち掛けてきた、笹山将市は裕福な家庭で、その両親はそれなりの力と人脈を持ち、示談を受けざるを得ないようにさせられていた。


示談には賠償金と動画の消去、拡散した動画は見付ければ消去依頼をする、と約束はあったが、見付ければ、である積極的に探すとは約束されてはいない。


そして示談が成立したためか、笹山将市は少年審判により3年の保護観察と軽い刑になった。


その後、両親は私に整形を進めた、動画で私の顔はさらされている、また被害を被る可能性は高い、〚実際両親と街を歩いた時、知らない男性が私を見て大きく目を見開いた。あれは動画で私を知っていると直感した、その時は両親が居たため何もなかったが、一人だったら危ない目にあっていただろう。〛3度の整形で顔が変わり始め、精神的にも落ち着きリストカットをしなくなった時に両親が事故で・・・


大好きな彼と両親も失い、生きる気力をなくした私は、自殺名所である樹海の奥へと入り込んだ。




どのくらい歩いたのだろうか?方向感覚を狂わす樹海の奥で、木に首を吊ってる自殺女性を発見した、思わず驚き悲鳴を上げたが既に事切れている死体は反応しない。


私はそこで怖気づいて死ねなくなった。


少し慣れた時に死体の足元にスーツケースが有る事に気が付いた。


「これを足場にしたんだ・・・」


勇気を振り絞りスーツケースを開けると、そこには数着の衣類と死体の身元が分かる物として運転免許証が有り、年齢は2歳下で顔を確認すると今の私とよく似た顔立ちがそこには写っていた。


それから家の鍵?らしき鍵もあった。


更に遺書もあり、そこには彼女の人生が要約されて書かれていた。




彼女の母親は彼女が生まれた後、産後の肥立ちが悪く亡くなっていた、それから父親と2人で生活をしていたが、彼女が高校2年の時に疲労で倒れてそのまま帰らぬ人に、財政面で生活がきつくなった彼女は高校を中退、上京をし、年齢を誤魔化してホステスとして働き、半年前に客として来店した笹山将市を好きになり、もてあそばれ、捨てられた経緯がつづられていた。




(この人は、あの時の私が迎えるはずだった未来の姿だ・・・)


「アハ!アハハ!!アハハハハ…!!!」


私は運命を感じ、同時に頭がおかしくなったのだろう、笑い声が自然に私の口から洩れた。しばらくして死体を木から降ろしたが、死体の埋葬は私一人では難しいのでそのままにするしかなかった。樹海から帰った後、運転免許所の住所を頼りに彼女の家に行く事にした。東京のマンションのワンルームで質素な生活をしていた。





ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

あとがき

量刑について、あくまで私の想像ですので軽く書いています、実際は示談していても重いと思います。(思いたいです。)


面白いと思ったら、☆、♡お願いします~多くもらえると気合が入りますw

あと、出来れば、私自身をフォローしてくださると嬉しいな~(*ノωノ)

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る