三島夕夏 視点(3)
あれから数時間後、私は家に帰った、部屋に入った後からの記憶があいまいだ、ただ覚えているのは恥辱と後悔と、真司君への罪悪感のみ。
家に帰るなり、シャーワを浴びる。
(汚い!汚い!汚い!汚い!汚い!汚い!汚い!汚い!キタナイ!キタナイ!キタナイ!キタナイ!キタナイ!キタナイ!キ・タ・ナ・イ!!)
(落ちて!落ちて!落ちて!落ちて!落ちて!落ちて!オチテ!オチテ!オチテ!オチテ!オチテ!オチテ!どうして!落ちないのよ!!)
笹山将市に一度では終わらず何度も汚された体を、皮膚が擦りむけるぐらい力を込め、私は何度も体を洗ったが、いくら洗っても私が汚された事実は変わらない。
全身が真っ赤になり、ようやくお風呂を出て、部屋に入ると笹山将市からRINEが来ていることに気が付いた。
『さっきは楽しかったよ♡これからもいっぱいHしよ~ぜ♡』
メッセージと共に送られてきた画像に愕然とした。さっきの最中の画像だった。
「・・・・いつの間に・・・・」
私は、膝から崩れ落ち、その日は泣き続けた。
真司君と行くはずの初詣、近くの神社で待ち合わせをしていたが、その日に笹山将市の家に呼び出された。
「分かっているんだろ?脱げよ!!」
「待って、今日は彼と初詣に行くの!だから違う日にして!」
「ほ~、別に良いぜ、この部屋から出た瞬間、君のHな画像が流出していいなら、な!」
「それは・・・・」
「初詣なんぞ断れ!そして脱げ!!」
私はしぶしぶ、メッセージアプリのRINEで『友達と行く事になったからゴメン』と、送った。楽しみにしていた彼は怒っていた。
彼が怒ったまま3年の1学期が始まり、初めて真司君と別のクラスになってしまった。その代わり笹山将市と同じクラスに・・・更に逃げれなくなった私。それを良いことに校内でも・・・。
真司君と図書委員で一緒になるが、気まずくてしゃべれない、どうしても避けてしまう、2月になって初詣の事と、避けてしまった事を謝られた。
(違うの!私は笹山将市に何度も何度も何度も!!汚されたの!本当なら貴方のそばに居てはいけないの!だけど貴方の優しさと笑顔に傷つけられた心が癒されるのも事実、・・・だからごめんなさい、・・・もう少しだけ・・・もう少しだけ近くに居させて?)
高3の5月28日(金曜日)の夜中
既に何度も犯され、中出しも何度もされた、拒めば脅され、最後には暴力で・・・。
・・・そして・・・今月・・・あれが・・・来ていない・・・
私は薬局で購入した妊娠検査薬で検査をして愕然とした。
・・・・・陽性・・・・・
(嫌!嫌!嫌!嫌!嫌!嫌!嫌!嫌!イヤ!イヤ!イヤ!イヤ!イヤ!イヤ!イ・ヤ!!)
あんな奴の子供を産むなんってイヤ!!!
笹山将市にRINEで妊娠と中絶費用を出してくれるように頼んだが。
『金は出せない!』『俺の事は黙ってろ!』『子供は彼氏にでも育ててもらえ!』『そうしないと画像をばらまくぞ!』と、最低な返事が返ってきた。
こんなことを両親にも相談できない、そして彼にも・・・
いつの間にか朝を迎えていた、私は右手に持った
ドクドクと脈打つ左手首、目を開けると既に血だらけで自分の血液が部屋を真っ赤に染めていく、そしてだんだん意識が薄れていき・・・
「ゴメンナサイ・・・オトウサン・・・オカアサン・・・ソシテ・・・シンジクン・・・ホントウニ・・・ゴメン・・・・ナサイ・・・・・」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
あとがき
面白いよ!
続きが読みたいよ!
頑張れよ!
という方は画面下部にある☆から評価していただけると嬉しいです!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます