第十五章 マリウス王子の嫉妬
第十五章 マリウス王子の嫉妬
落ち着け自分。ここでペルセウスを振ってしまったら今日の
「持ち帰って
これでどうだ。
「何だよそれ?どいう意味だよ?」
ペルセウスが
ダメか。
「ええと・・・」
イエスかノーならノーなんだけど、ノーと言うわけにはいかない。いっそイエスと言うか?いやいや、
「カイン、はっきり言ってくれ。」
ペルセウスが私の両腕をつかんで迫って来た。近い近い。顔を近づけるな。私は顔を横に
「カイン・・・!」
ペルセウスが両腕をつかむ手に
「僕のカインに何しているんだ!?」
そこへそう叫びながらマリウス王子が走り込んで来た。そしてペルセウスに
「カイン、大丈夫!?話が終わってないのに行っちゃうから追って来たんだ。」
マリウス王子が言った。助けられた。
「痛てて・・・」
ペルセウスが頭を押さえながら顔を上げた。見上げてびっくり、そこには魔王の息子、第二王子のマリウス王子がいるのだから。
「そいつは!」
ペルセウスがマリウス王子の牛の
「ペルセウス、言ってなかったけど、ここは
私は後ろめたさを感じながら言った。
「
ペルセウスが言った。イイ奴だ。仲の良い友人のままでいられたら良かったのに。
「カイン、勇者ペルセウスに教えてあげれば?僕の妃になる予定だって。」
マリウス王子は私とペルセウスのやり取りをバッチリ聞いていたようだ。
「カイン、どういうことだ!?俺を
ペルセウスが
「
まるで私は悪女みたいじゃないか。
「カイン、ペルセウスの血を吸うんだ。勇者様を
マリウス王子が
「ええっ!」
思わず声を上げた。そんなことしたことがない。血を吸う?冗談じゃない。私は人間だ。そんな気持ち悪いことはできない。
「嫌です!」
私は拒否した。
「何言ってるんだ、カイン!?この男のことが好きなのか!?」
マリウス王子が
「カイン、そうなのか!?やっぱり俺のことを!?」
ペルセウスが目を
「血を吸え、カイン!」
マリウス王子が
「いいぜ、カイン。お前のためなら吸血鬼になってやる。」
ペルセウスが恋する男の目で言った。
「できません。」
私はマリウス王子に言った。
「やっぱり・・・」
マリウス王子は怒りに
マリウス王子はそんなペルセウスが
「カイン、ペルセウスの血を吸うんだ。さもなければ、この場でペルセウスを殺す。
マリウス王子は
「何しているんだ!?早く血を吸えってば!」
マリウス王子が激しい口調で言った。ペルセウスは
ああ、もういい。どうにでもなれ。私はペルセウスの首筋に吸血鬼の
やり方を間違ったのかもしれないと思ったが、ペルセウスの体が変化し始めたのを見て、合っていたのだと安心した。ペルセウスの顔は血の気が引いて青白くなり、口からは大きな
「これで勇者ペルセウスはカインの
マリウス王子が可愛らしい顔に
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