第十二章 ペルセウスの剣
第十二章 ペルセウスの
ローズレッドは話し終わると私に城に戻るように言った。マリウス王子の顔色を
マリウス王子を探して城の中をウロウロしていると、
二人の王子とパパとママは
「今すぐマーラへ戻ったらどうなんだ!」
マリウス王子が
「お前に魔王の代理は
シリウス王子が冷静な
「ヴラド
マリウス王子がそう言うと、パパが気まずそうに
「マリウス、そいつらを信用するな。ヴラド卿、ドラキュラ
シリウス王子が厳しい口調で言った。ドラキュラ
「兵士はすぐに引き上げます。けれどマーラ
パパは低姿勢で言った。
「マーラは貴様にやろう、ヴラド卿。最初からそのつもりだったのだろう?
シリウス王子が下げ渡すように言った。
「シリウス王子それはいけません。私には身に
「やめろ。時間の
シリウス王子は冷たく言い放った。パパは黙った。急展開だが私たちはお引越しするようだ。ここで
「待って!カインもマーラに行くの?」
マリウス王子が二人の会話に割って入った。
「カインは・・・置いていきます。家庭教師としてマリウス王子のお
パパは声をかけることができなくて扉の陰に隠れていた私の方をチラリと見てから王子に言った。出世コースに私を残してくれた。パパの視線で私がいることに気づいたマリウス王子が嬉しそうな笑顔を見せて言った。
「カイン、入って来ていいよ。」
マリウス王子の許可を得た私は
「ジロジロ見るな。」
シリウス王子が低い声で言った。私はこれ以上
「お前、本当にカインか?俺が城にいた頃とずいぶん変わったな。前はもっと
シリウス王子はどこか昔を
「カインは
マリウス王子が私を
優しい子だなんて思わない。私を
「
シリウス王子が何か考えを
「カイン、カミラ
シリウス王子がまさかという顔をして
「その顔は忘れているな。」
「はい。」
「次に会った時に決着をつける。そういう約束だった。」
「・・・覚えておりません。」
「それでも約束は約束だ。一週間待ってやる。勝負だ。」
「・・・何の勝負でしょうか?」
「
シリウス王子が私の
剣なんて持ったこともない。カイン、なぜそんな
「コホン、カイン、あとで話がある。」
パパは普通にそう言った。
「分かりました。」
私も普通に答えた。
「ではカイン、一週間後だ。場所は中庭。ギャラリーは多い方がいい。俺は今後のことを大臣たちを話し合うから、ヴラド
シリウス王子が私たちを
魔王の
「カイン、ママが言わずとも分かっているかもしれないけど、カミラはあなたのことよ。女の姿をしている時にシリウス王子に見初められてしまったの。その容姿だからすぐにうちの一族の出だと勘づいたみたいで、カインの時のあなたにカミラとの間を取り持つように頼んで来たの。当然あなたは拒否したわ。カミラは自分の恋人だと言ってね。そしたら、シリウス王子はカミラをかけて
ママは早口にそう言った。
「カイン、今すぐ人間界に行ってペルセウスの
パパはシリウス王子のことを魔王の
「ペルセウスの
何だそのファンシーなアイテムは。
「記憶喪失になる前にお前が言っていたんだ。人間界でペルセウスの
パパが
「どうやって行ったらいいですか?」
「飛んで行くんだ!」
「私は飛べません。」
「そうだった!」
この後私はいい歳をしてパパに抱っこしてもらって、人間界へと旅立った。
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