第八章 マーラ辺境伯
第八章 マーラ
魔界の空はいつも暗い。日中も暗いから吸血鬼の私も出歩ける。夜は
結局、四日かけてマーラへ行くとお城にはあっさり入れた。私とマーラ辺境伯は
「久しぶりだな。カイン。」
シリウス王子が言った。やっぱり
「お、お久しぶりです。シリウス王子。」
「俺がマーラに
シリウス王子が
「じ、実は魔王様が
私はそう言って、かしずいた。私はパパから交渉における
「マリウス王子はどうしている?」
シリウス王子が尋ねた。ドンピシャNGワードだ。
「え、マリウス王子ですか?王子は・・・生きています。」
「どこにいる?」
「王宮の外に。」
「ドラキュラ
「・・・そうです。」
「・・・」
シリウス王子があからさまに
「おい、ハダル。カインを
「はい。」
シリウス王子がそう
「なぜです!?シリウス王子!?」
本当何でなの?弟助けないの?
「カイン、お前は今日ここへは来なかったということにする。」
シリウス王子が言った。意味が分からない。何を考えているんだ!?
「ドラキュラ
シリウス王子が
「カノープスの
シリウス王子が
「それのどこに問題が!?ご兄弟で城を
私はそう大声で言った。
「カイン、お前は
シリウス王子が
「カノープスなどどうでもいい。あんなのは
シリウス王子は
「魔王は
シリウス王子がやさぐれて言った。
「先に城を
私は言った。
「今更
シリウス王子がひじ掛けに頬づえをついて言った。この人を信用していいか分からない。だがこのまま
「・・・城につながる秘密の通路を知っています。」
シリウス王子の目の色が変わった。
「人払いを!」
シリウス王子の右腕と思われるハダルが私に剣を向けていた兵士たちを部屋から追い出した。
「詳しく話してみろ。」
シリウス王子が真っ直ぐ私の目を見て言った。
「城につながる秘密の通路があります。ドラキュラ
私もシリウス王子の目を見て言った。
「嘘だったら、殺す。」
シリウス王子が言った。恐怖で背筋がゾクリとした。
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