夜の部

バブみ道日丿宮組

お題:マンネリな足 制限時間:15分

夜の部

「夢は見れた?」

「いや……足だけ見せられても大して興奮しないから」

「やっぱ踏まれたいの?」

「いや……そういう性癖はないから、普通にしない?」

「普通じゃ満足できないじゃない」

「そっちがそういう性癖だったか。通りでいつも変な顔するわけだ」

「知らなかったの? というわけで踏んでいい?」

「いや……痛いじゃん? どうせ気持ちよくさせる気なんてないでしょ?」

「手加減したら踏むっていう概念がなくなるじゃない。やるなら思いっきり踏むか、蹴り飛ばすのが一般的だと思うの。玉蹴りって競技があるじゃない」

「そんな業界にはいきたくないから、それにサッカーのボールとは違うからね」

「意外に気持ちいいかもしれないわよ?」

「いやいやいやいや……普通がいいんだよ。ねっ、もう一週間も我慢させられてるんだよ。こっちの身にもなって考えてよ」

「だから、その欲求を踏むことで解消しようって話じゃない」

「解決になってないじゃないか! ボクは穴に入れたいの」

「直球ね。足見て、しごけば?」

「毎日毎日足ばっか見せられても……パンツも見せられれば興奮はするけど、だけどさ!」

「私の足は芸術だからね。あなたの汁をつけられたとしても劣化しない。今日の下着も私にぴったりのピンク。完璧でしかない」

「じゃあ、優しく踏むのでも問題ないよね?」

「それは劣化すると思うの。だって、私が面白くないもの」

「性に面白いも、楽しいもないと思う。いや……楽しいはあるのかな?」

「ほら、欲望に忠実になりなさい」

「そうやってごまかして、ほんとは気持ちよくなった顔を見せたくないだけじゃない?」

「そんなことはないわ。あなたの変顔を見てみたい。たったそれだけよ」

「目、そらしたよね? だいたいボクは知ってる。君がイキそうになると同じように目をそらすってことを」

「へぇ……違うと思うけれど」

「だったら、試してみようよ」

「なに? 乱暴する気なの?」

「性の営みだよ。暴力行為じゃない」

「あなたのそれは十分に暴力判定があると思うの」

「足どけて、触れないから」

「さ、触らなくていいの。ふ、踏ませて」

「ダーメ。今日はもう我慢しないことにしたから」


「ゆるしてーーーーー」

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夜の部 バブみ道日丿宮組 @hinomiyariri

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