4、登山
GM:では、登山なんだけど、しばらくはGMの方から機械的に進めていくね。
一同:はーい!
登山道、話に聞いていた通り、二人で並んで歩くのがぎりぎりの細さだ。
細い獣道だが、最低限の整備はされていて、最近も人が通っただろうことはわかる。
スムーズにふもとまで登っていくことは出来るが、ある程度登っていくと、蛮族の気配を感じるようになってくる。
冒険者の靴ではない足跡などの痕跡が見受けられる。蛮族たちも、この登山道を使っているのかもしれない。
【ダイケホーンまでの第一の障害】
ダイケホーンまでの道を急ぐ以上、無駄な戦闘は避けるべきだろう。〈隠密判定〉を行い、全員が成功することで、小型の蛮族との遭遇を避けて移動することが出来る。または、〈隠密判定〉に類するものでも構わない。
GM:目標値は11。自然環境なので、レンジャー技能による〈隠密判定〉も使えるよ。それから、エリックはブラッドから直に歩き方のアドバイスを聞いているので、判定に+1していいよ。
ベルジ:隠密に類するもの? 2mのリルドラケンが金属鎧を着ている状態で隠密? ゴネようがないですが? リルドラケンってえ! 縮まないんですよお!!
GM:ヤケでどうぞ。
ベルジ:普通に振って失敗するのが正しい展開ですね!
ベルジ(レンジャー)→[6,2]+3=11《成功!》
イヴ(スカウト)→[5,5]+8=18《成功!》
エリック(レンジャー)→[3,3]+9=15《成功!》
ナタリー(レンジャー)→[5,3]+5=13《成功!》
ヨル(スカウト)→[1,5]+5=11《成功!》
ベルジ:当たったわ。
イヴ(伝説の三連ファンブラー):成功してるじゃねえか!
ナタリー(伝説の四連ファンブラー):やば! なにこいつ!
ヨル(ファンブルで世界を終焉に導いた者):流石!!
ベルジ:まあ真のTRPGプレイヤーは、出したいときに良い目が出せるってことですよ。
GM:やるじゃん。山歩きには不慣れな人も居たけど、何とか遭遇せず登っていくことが出来た。山のふもとの方は小型蛮族が多いけれど、山頂に向けて段々大型の蛮族が増えてくるなあというのは想像がつくだろう。彼等の中でも縄張り意識があるのかもしれない。さて、もう少し登って行ったところで、第二の障害だ。
【ダイケホーンまでの第二の障害】
急な地形変動によって、登山道が崖によって封鎖されている。少し頑張れば登れそうだし、回り道をしても此処より良い道はなさそうだ。5mほどの崖を越える為には、目標値14の〈登攀判定〉を必要とする。
ベルジ:もしかして
エリック:思った。これもしかして
GM:GMも、ベルジとイヴが
ここで示されている『
ソードワールド2.5のルールブックに書かれている、便利アイテムなのだ!
正しくは『ジャックの豆』という名前の冒険者道具で、使用者の望む通りの形にツタが伸びるという性能を持ちながら、お値段たったの100ガメル。
ちなみに、このリプレイには書いていないが、ジャックの豆によってタイヤを絡め取られ、ろくに移動が出来なくなったという珍事件も存在する。
ベルジ:豆あります。
イヴ:豆あります。
エリック:なんで二人も持ってるの? マストアイテムなの?
イヴ:私は、魔法使えば壁歩けるけど! 持っておいて損はないと思って!
ベルジ:ジャックの豆を使って登りやすいようにツタを付けると、どのくらい補正もらえるかな?
GM:ロープなどの補助があれば+2、ということなんだけど。ジャックの豆、自分の好きなように伸ばせるって書いてあるからなあ……+4くらい上げて良いと思う。
ベルジ:そんなに補正もらえるんだったら、金属鎧リルドラケンだけど行ける気はする!
GM:まあ、5mだから、失敗してもダメージはあんまり入らない。でも、時間は経過するかなあって感じだね。
イヴ:+4の補正があるなら、数値的には行けるとは思うんだけど……私は箸より重いものを持ったことがない! 魔法使います!
ナタリー:魔法、格好いいから見てみたくはある。
イヴ:わかる、やりたい。あ、ベルジにジャックの豆埋めるのお願いしていい? ツタ伸ばすのにMP必要だから。私は登るために魔法使うつもりだし、MPは温存しておきたい。
ベルジ:任せろ、豆は3つもある。MPもそこそこある。
ナタリー:ジャックの豆いっぱい持ってるね? おやつにしてそう。
イヴ:ヒマワリの種みたいに?
ベルジ:しません! 埋めまーす!! ズボ!! MP消費!
イヴ:壁歩きまーす。【ウォール・ウォーキング】。
ヨル:折角だから俺も歩いて登ろう。同じく【ウォール・ウォーキング】で。
※【ウォール・ウォーキング】
術者が、壁を歩くことが出来るようになる真語魔法。
〈魔法行使判定〉→【ウォール・ウォーキング】
イヴ(ソーサラー):[5,2]+9=16《成功!》
ヨル:[5,6]+8=19《成功!》
〈登攀判定〉ジャックの豆により+4
ベルジ(金属鎧により-4):[4,3]+10=17《成功!》
エリック:[1,1]+13……《 自 動 失 敗 》
ナタリー(金属鎧により-4):[4,3]+8=15《成功!》
ベルジ:エリック兄貴ーッ!!!
GM:早いよ!! 経験点50点どうぞ!
エリック:はーい……。
GM:5mくらいなら落下ダメージは生じない、と言おうと思ってたんだけど……
エリック:待ってくれGM。俺は、落下ダメージを軽減する装飾品を身に着けている。そう、背中に
リトルウィングも、これまた便利アイテムである。
対象は落下ダメージに限るが、ある程度まではダメージを軽減してくれる。
5mの落下くらいなら、無効化出来てしまう優れものだ。
GM:じゃあノーダメージですね! 〈受け身判定〉も振れませんって言うつもりだったけど、0点になるなら関係ないな。
エリック:やだよう! 格好悪いよう!
イヴ:一番固定値大きいのになあ……。
ナタリー:どうして此処でピンゾロしてしまったのかしら。
GM:金属鎧を着て登った二人、壁を魔法で歩いた二人に対して自動失敗で落下した一人……。
エリック:頼む、頼む、ロールプレイで言い訳をさせてくれ。安全を確認するべく真っ先に登っていったからこそ、偶然掴んだ場所が悪くて落ちたとか、そういうことにさせてくれ!!
ナタリー:「災難だったわね……」
ベルジ:兄貴ー!! 「ちゃんと豆伸ばせてなくてごめんねえ……」
エリック:「いや、いや、あそこ以外良かったんだ。あの部分だけ良くなかったんだ。二人は掴むんじゃないぞ……」
ベルジ:「わかった!」そして成功したんです! エリック兄貴のアドバイスがあったから!!
エリック:もう一回挑戦させてくれ……。
GM:どうぞ、時間は経過したけど、崖が崩れたとかではないので、挑戦は何度でも出来る。
〈登攀判定〉
エリック:[4,1]+13=18《成功!》
ベルジ:「僕が豆のこと食べようと思ったから、怖がって変なツタになっちゃったのかな……」
エリック:「いや、ベルジは悪くない。あの一本のツタ以外は良かったんだ。あのツタだけは……」なんでだ……?
ベルジ:1が二つ出たからだよ……。よし、皆揃ったし先に進もう。
GM:崖を登った先は、分断されていただけなのでさっきと似たような獣道だね。君達は細い登山道を登っていく。日は暮れかけているが……ここで、目標値13の〈聞き耳判定〉をどうぞ。
〈聞き耳判定〉
ベルジ(レンジャー):[1,4]+4=9《失敗》
イヴ(スカウト):8[3,5]+9=17《成功!》
エリック(レンジャー):[2,3]+9=14《成功!》
ナタリー(レンジャー):[5,1]+7=13《成功!》
ヨル(スカウト):[6,3]+6=15《成功!》
GM:ベルジ以外成功かな?
ベルジ:レンジャー技能レベル1だから、仕方ナイネ。
GM:成功した冒険者は、道の少し先からしゅうしゅうと不規則な音が聞こえたことに気付くね。何か、生物が発している音かな? という感じだし、其方を覗き見ると、2匹の大きな蛇がとぐろを巻いているのが分かる。
エリック:ブラッドさんの言っていた大蛇かな。
GM:だね。こちらに気付いている様子はないし、昼間だからか動きも鈍いけれど、眠っているという訳ではない。何もなしに通り過ぎようとするなら、気付かれてしまうだろう。振りたかったら〈魔物知識判定〉を振っても良いよ。
ベルジ:聞き耳失敗して気付いてないから、ナタリー、お願い!
ナタリー:お姉さんに任せなさい!
〈魔物知識判定〉
ナタリー(セージ):[4,4]+8=16
GM:ええと……その数値なら、弱点値まで超えてるね。いい成功だ。
ナタリー:やったー! 有能セージね!
GM:大蛇の名前はペトロヴァイパーだね。ルールブックを見てデータを確認していいよ。
※ペトロヴァイパー
レベル6の動物系の魔物。噛んだ相手を徐々に石化させる毒を持つ。
ナタリー:石化毒持ちじゃない! 嫌だなー! 「ちょっと、奥にペトロヴァイパー居るんだけど……。あいつら石化毒持ってるし、あんまり戦いたくないわね」
ヨル:「時間も迫っているし、避けられる戦闘は避けた方がいいだろうな」
エリック:そうしたいけど、その前にGM。そもそも近くに迂回路はあるのかな?
GM:〈隠密判定〉を併用しながら脇道を通る方法と、大きく回り道する方法がある。ただ、〈隠密判定〉は、近くにちょうどいい道がないから、目標値高めで15。誰か一人でも失敗したら敵からの不意打ちを受けるだろうし、あるいは大きく回り道するなら途中で日が暮れてしまうだろう。
イヴ:15はキツい人はキツそうだな……。
ベルジ:戦闘ラウンドって数十秒だし、弱い敵なら殴り倒して進む方が早いとは思う。あと一個言いたいんだけど……。石化毒って、1点以上ダメージが入らないと発動しないんだけどさ。GMのダメージダイスによっては、僕が完封出来るんだよね。防護点でノーダメージに出来る説が。
イヴ:ペトロヴァイパーの与えられるダメージが……あっ。(理解)
エリック:なんてことだ……。
ベルジ:物理攻撃なら、いつでも13点は軽減出来るように組んできたので。ちゃんと固い盾役やりたかったんだ!
GM:おいおいおいどうなってんだよ……。
ヨル:戦闘……しよっか!
ナタリー:しよっか!
エリック:負ける気がしねえやってやつだね。
ベルジ:こっちから挑んでいく形になるなら、戦闘前に【フィールド・プロテクション】なんかの、主動作が必要な魔法を掛けてから戦いを始めても良いのかな?
※【フィールド・プロテクション】
魔法発動時に自分の周囲に居た対象への物理、魔法ダメージを1点軽減する神官魔法。効果時間が長いため、戦闘中に切れてしまうことも中々ないので、戦闘前に掛けておけると嬉しい。
GM:勿論! 他にも何かあればどうぞ。
ベルジ:コンジャラーが居ないから、多分僕の【フィールド・プロテクション】くらいじゃないか。
ナタリー:コンジャラーが居たら、色々支援魔法掛けてもらうんだけどね。居ないものね。
ベルジ:「にしても、ペトロヴァイパーか……。隠れて通り抜けるの、難しそうだね。遠回りするよりはやっつけちゃいたいんだけど、やっつけるの手伝ってくれる?」
エリック:「それがいい。迂回路も、あまり楽な道じゃなさそうだからな。ここを通った方がよさそうだ」頷く。
ナタリー:頷く! わかりましたぁ~……ああ! 駄目だ! そんなキャラじゃない! 「わかったわ」
ベルジ:「ありがとう! 戦いの前に……」祈りを捧げよう。【フィールド・プロテクション】だ!
〈魔法行使判定〉【フィールド・プロテクション】
ベルジ(プリースト):[6,6]+8=20《自動成功!!》
ベルジ:
イヴ:なんだこいつ。フィープロにどんだけ力込めてるんだ(笑)
ヨル:心なしか硬そう。
GM:素晴らしい【フィールド・プロテクション】が張られました。
ベルジ:カキーン! よし!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます