ーthe another sideー

――とある世界のとある廃墟――

「あの男の関係者を誰一人として始末できないままおめおめと逃げ帰ってくるとは……、どうケジメを付けるつもりなのかのぅ?」

 壁も天井もない吹きさらしの部屋の奥、背もたれが斜め半分削られた玉座に足を組んだ人物が座っているのだが、声からは女性だという事は分かるが顔までは暗がりに隠れており歳などは窺い知る事は出来ない。そしてその女性は目の前でかしずいている者に対しどうケジメをつけるのか――その返事を静かに待っているという状況であった。

「申し訳ありませんっ! 神前初美、この命で償って貴方様に捧げとうございます!」

「そんなものいらぬわ。わしが問うてるのはその失態をどう取り返すのかという事じゃ」

 その女性から強い口調で再度問われると神前は頭を垂れながら思考を最大限まで巡らせる。だが、どう考えてもこの窮地を脱する手立ては思いつくことが出来無かった。

 そもそも、神前初美は雪華によって生命の霊樹に封じられたのになぜここにいるのか……それはある道化師が絡んでいた。

「おや・おや・おや……随分と大変そうですね、戦争の黒幕(仮)さん」

 ちょうど近くを通りがかっていた薬袋傷馬が神前へとちょっかいを出しに来ていた。

「なんのようだ道化師風情が。今の私はお前にかまっている余裕などない」

「ほう・ほう・ほう。ワタクシ、あなたを助けてあげようかとも思ったのですが……また要らぬお世話を焼くところでしたか」

 神前に邪険に扱われた傷馬はほんの少し皮肉じみた事を言いはしたが、特段気分を害した様なそぶりを見せることもなくそのまま何も言わずに立ち去ろうとくるり体の向きを変える。

「ま、待ってくれ! 済まなかった、私が悪かった。だ、だから助けてくれ!」

 彼が見せたその反応にそのまま見捨てられると思った神前は傷馬にいなくなられる前に呼び止める。すると傷馬はその呼びかけに応じ神前の下へと歩み寄って来た。

「これは・これは・これは、お初にお目にかかります司教代理様。ワタクシ薬袋傷馬と申します、どうぞこれからはご贔屓に」

 やって来たのはいいのだが神前を助けるどころか自分の事を売り込んでいた。

「ちょっと! なんで今売り込みをかけているの! 何をしたいのあなたは!」

「ほっ・ほっ・ほっ。場を和ませただけですよ、そうカッかせず落ち着きましょう」

 目の前の神前が陥ってる状況など目もくれないかのように振舞うさまは、当人のイライラを爆発寸前まで募らせる。

「この茶番がぬしとその道化のケジメの付け方かのぅ? そうであれば――」

「いえ・いえ・いえ、そんなはずあるわけがないですか。この方を見ればきっとお考えも変わるでしょう」

 何をするのか――。その推移を見届けていると傷馬は深呼吸をすると誰の耳にも届くようにこう叫ぶ。

「薬袋傷馬はここにいますよぉーーー!」

 傷馬の声が周囲に木霊する。五秒・十秒と時が流れたが何も変化は見られない、一体傷馬は何をしたかったのかと誰もが訝しむ中――どこからか靴が床を叩く音が響いた。

「来ましたね……」

「死ね! ショウマ!」

 月明かりを背にして上空から鳴風梨鈴が傷馬の胸元目掛けて手刀による突きを繰り出す。その手は緑の炎を纏っているがすぐに硬化し、先端が鋭く尖った手甲と化していた。

「遅かったじゃないですか――梨鈴さん」

 馬鹿正直に正面から突っ込んで来る梨鈴を見上げはするのだが、防御も回避もする素振りが無く、傍目には諦めて攻撃を受け入れるかのように映る。

 そして次の瞬間、梨鈴の手は傷馬の左胸を貫く。

「やれ・やれ・やれ、本当にせっかちな方ですねあなたは――」

 左胸――それは一般的には心臓が位置するところであり、貫通などしてしまえば喋る事はおろか生きている事すら不可能だ。だが傷馬は何事もなかったかのように平然と振舞いながら梨鈴の腕を掴み、そのまま胸から腕を引き抜いていった。

「――血が、でない?」

「まったく……モノは大事にして欲しいですね。この体とて数に限りがあるのですから」

「数に限りがある……? いや、それよりもその体……いったい何者……?」

「さぁ? 自分で考えてみたらよろしいじゃないですか?」

 薬袋傷馬は誰も知らない遠隔から人形を操作しているのだが、そうとは知らない梨鈴からしたら目の前の男が人間ではないといった考えしか思い浮かばないうえ、疑念が梨鈴の頭を駆け巡る中、玉座に座った女性が目の前の出来事を興味を示すことなく傷馬に尋ねる。

「して道化の者――いやショウマじゃったか、その小娘を呼んだ理由はなんじゃ? まさかまだ茶番が続いているわけではあるまいな」

「いえ・いえ・いえ……神崎さんの名誉のために彼女を呼んだんですよ。鳴風梨鈴さんを」

「鳴風……? そうか、あの家の者が戦争に紛れ込んでおったのか。よかろう、此度の失態はその娘を連れて来た事で不問とする」

「えっ……⁉」

 急な事態に思わず素っ頓狂な声が漏れるがそれも仕方がない。神前は鳴風という名にどのような意味があるのか知らないのだから。

「あの、いったいどういう事なのですか! 何故私は許されたのですか!」

「――今回の処遇に不満なのかのぅ?」

「い、いえ! そういう訳ではございませんがいきなり不問にされた理由が分からず――」

「そうか……であればショウマよ、わしの代わりに説明してやれ」

「畏まりました、司教代理様。では説明しますよ、神崎さん」

 それから傷馬は司教代理の命に従い神前へと説明をする。

 その内容を掻い摘むと、原初の世界を創造した始祖と呼ばれる存在、その者には四人の子供が存在し、そのうちの一人には鳴風という梨鈴の遠い祖先にあたる存在がいたという事だ。そしてこことは異なる世界には鳴風家と同様の家系が後三つ存在するという事を傷馬が説明した。

「つまり……教祖セムリ様の思想に反する存在の末裔の一人がその娘という訳ね」

 セムリとは世界の創造主に反旗を翻す存在。セムリの思想は神をも超える存在が創り出す世界とその存在が創り出す運命を否定し、外部から干渉がされない――つまりは自らの運命は自らの手で掴み取る新たな世界を創ろうとしていた。だがそれを成す為にセムリはあらゆる世界から人間の夢と未来を喰らい自らの糧としていたが、最終的にユリウスによって征伐されてしまっていたのである。

 傷馬に腕を掴まれたまま話を聞いていた梨鈴はその内容に唖然としていた。

「リリが――その末裔?」

「ええそうです。通称“四家”と言われる存在で、水劉寺すいりゅうじ炎皇えんおう華土かづち……そして鳴風。それがあなたの家と同格の三つの家系と言う事ですね」

 傷馬の説明を一通り聞いていたがその中で神前はどうにも引っかかるワードがあった。

「水劉寺……水劉寺……どこかで聞いたような覚えが…………あっ!」

「どうしたんですか? 柄にもなく考え込むフリをして」

「フリじゃない! そう水劉寺、どこかで聞いた覚えがあると思ったら私の軍にそんな名前を名乗った奴がいたわ!」

「ほほう……鳴風だけでなく水劉寺もあの戦争にいたと?」

 神前の言葉に司教代理が興味を示す。

「そうです、でも確かあの時は違う名前だった……えぇっと……そう海織だ!」

「海織……? でも、水劉寺じゃなく海原って名前だったはず――」

 一緒にいた期間こそ短いものの梨鈴とて海織の名は覚えている。だが水劉寺などという名前は南軍に厄介になっていた時には一度も耳にしなかった。

「なるほど――それなら海原海織の名は偽名だったという事でしょうね」

「そうであろうな。では神前よ、ぬしには今回の失態のオトシマエとしてその情報の裏付けを取ってもらおうかの」

 司教代理が神前に調査を命じる。神前もその指令に対し恭しく膝を突いてそれを承るとどこかへと消え去っていった。

「おや・おや・おや、水劉寺家がどこにあるのか知っているのでしょうかね、あの方は」

「ではおぬしが共をしてやればよいのではないか?」

 司教代理が傷馬に向かって言い放つ。

「ワタクシがですか? 御冗談を。あの方と一緒にいると命がいくつあっても足りませんよ。もっとも……この体に命なんてものはありませんがね」

 だが傷馬はそんな要請にも似た命令に対しやんわりと拒否した。

「ふむ――その体が生身で無いならアヤツの供をしても問題ないと思ったんじゃがのう。なにか行けぬ理由でもあるんか?」

「ええ・ええ・ええ、ありますとも。単純に体のストックがこれで最後なのですよ。新しい体を作るにも時間が掛かりますので、はい」

「そうか――なればしょうがない。だったらショウマの代わりは誰がよいかのう?」

 司教代理の視線が梨鈴に向く、だが肝心の梨鈴はその視線から逃げる様に目を逸らす。

「リリはショウマを殺すためだけにここに来た。誰がオマエ達に協力するか」

「ほ・ほ・ほ……だそうですよ、司教代理様。如何なさいます?」

「わしに振るでないわ。そこの娘はおぬしを殺すためにここにいると言うとるんならおぬしの方で何とかせい」

「おや手厳しい、ではどうしましょうかね」

 さほど困った様子の見えない傷馬が頭を掻きながら考え込むフリをする。

「ハッ! なんだよ随分騒がしいと思ったら新顔が居やがったか」

「おや、煩いのが来てしまいしたか」

「……だれ?」

 突如、上から男の声が響いた。梨鈴は声のした方にすぐさま目を向けるが、そこを見ても人影はおろか虫一匹すら見当たらない。

「オウオウ! 新顔が居るからって来てみたら、なんでぇただのガキじゃねぇか」

「なに、コイツ」

「オイオイ初対面のお兄さんをコイツ呼ばわりとかヒデェじゃねぇの。おい、ピエロ野郎! ちょいとこのガキに世間の厳しさを教えてやるが――いいな?」

「ダメに決まっているじゃないですか。新しい仲間なんですから穏便に済ませて下さい」

 ザサッ!

 無礼な態度の男の言葉を聞くと梨鈴が傷馬の手を振り払って臨戦態勢ともとれる構えを取る。

「ハッハァッ! 俺様相手にそんなに殺る気を出してくれるとはイイ根性じゃねぇの。このオルゲート・ドラフィオン様がその勇気を褒めてやんよ」

 オルゲートと梨鈴の間に一触即発の空気が流れる。先に動いた方が命取りになるという状況が生まれ、真っ先に動いたのは――

「止めんかこのバカ者ども!」

「うっ……!」

 司教代理の声が辺りに響き渡る。二人の間に流れていた緊張感はその一声によって霧散し、同時に梨鈴とオルゲートの体が力を失ったかの様に急に膝を突いた。

「あーあ……怒らせちゃった。だから新顔にちょっかいをかけるのはやめた方が良いと言ったのに……」

「チッ……いちいちウルセェんだよ、テメェは俺様のオカンか如闇じょあん!」

「なんか増えた……」

「おっ……! 近くで見るとますます可愛いねキミ。ぼかぁ入洲いりす如闇、初めて出会った記念にお互いのスリーサイズをひけらかし合おうじゃないか!」

 梨鈴の顔を覗き込んで自己紹介したかと思えば、今度は上半身裸の自分のブロマイド写真を梨鈴に有無も言わさず手渡し、自身も上半身裸になる。そしてあろうことかスリーサイズをお互いに教え合おうと迫って来た。当然そんな事をされた梨鈴の反応としては――

「キモイ……コッチ来んな」

 ――と、当たり前の罵倒を浴びせる。もとより誰かと深く関わる事を良しとしない梨鈴は、ごく限られた相手――それこそミシェやサクニャ以外には心を開こうとはしない。たとえ如闇の行動がおかしく無かろうとも梨鈴の目を引くこと出来ないだろう。

「ッたりめぇだ如闇。誰が男のスリーサイズなんて聞きたがる、馬鹿かテメェは」

「……どう考えても論点はそこじゃないじゃろう」

「ええそうです……全くもってそうです! 彼女が知りたいのは野郎の貧相な数字ではなく、わたしの様な人前に出しても恥ずかしくない数字ですことよ!」

「またおかしなのが出て来た……どれだけ変人が増えたら気が済む」

 新たに仲間が加わった事を聞きつけたのか、次から次へと人がやってくる。そして質の悪い事に現れるのは奇人変人ばかり。引き合いに出すのも癪だが、こんなのより傷馬の方がよっぽどマシでまともだと梨鈴は心の底で思ってしまっていた。

「まぁまぁこの娘が神前さんが連れて来た方ですのね。わたしはマシェット・メイヤールと申します。以後お見知りおきを」

「――そう」

 最初に現れた時どんな変人かと思ったが、自己紹介の部分だけは少なくともまともなように見える。だが、そんな常識的な部分を見せつけられてもまだ梨鈴にはこの目の前の女性を普通の人だとは微塵も思っていなかった。それはなぜか――

「まったく……誰が君のようなヘンタイの数字を聞きたがるんだい?」

「わたしのどこがヘンタイだって言うのよ!」

「見た目からしてそうじゃないか」

 ――そう、既に見た目からしてヤバいのである。具体的にはやたらとゴツイ首輪と、両手首にはブレスレットが付いており首と両手首そして両手首同士が鎖でつながれており、トドメとばかりに両足首にも同様にアンクレットが付いていてそれらも両足首同士鎖でつながれ右手と左足・左手と右足がそれぞれ鎖で繋がれているという超が付きそうな自縛的で動きにくいファッションをしているからだ。

「さて梨鈴さん、ここにヘンタイたちが集まってきたところで確認しておきましょうか。神崎さんのお手伝いをしませんか?」

 さっきは明確に拒否をした傷馬の仲間への協力、それをもう一度だけ梨鈴に突き付ける。

「おぉっなるほどのう! ヘンタイ共を梨鈴に絡ませることによりここにいさせない理由――つまり神前に協力させるように仕向けるとは……なかなかやるではないか」

「ヘンタイの輪の中にぼくを入れないで貰いたい、心外ではないか」

「あたしだってヘンタイの誹りを受けるいわれなど無いわよ。心外だわ」

「誰がヘンタイだと、このババァ!」

 如闇とマシェットは呆れながらもヘンタイではないと反論。オルゲートだけが司教代理に吼える。そもそも司教代理がそういう発言に至ったのは傷馬が原因なのだが、彼の怒りの矛先はなぜかあらぬ方向へと逸れていた。

「誰がババァか! わしはぴちぴちの二十歳じゃぞ、ぬしらとたいして歳など違わんわ!」

「……マジで?」

「見ればわかるじゃろが! 全く……失礼な奴らじゃな」

 確かに見た目は自己申告する年相応だが、なにぶん喋り方が古風な為実年齢が分かりにくいのだろう。

「さて、だいぶ盛り上がってきたようですがどうしますか? ワタクシの本体はココにはいない……それならばあのヘンタイたちから離れられるよう神前さんについて行くことが賢明だと思いますが」

「さっきも言ったけど協力するつもりなんて無い。アイツ等から離れるのだってオマエの本体を探しに行けばいいだけだ」

 どうあっても協力はしないという強い意志を見せた。だが目の前の道化師は顔を歪ませながら拒否の余地がなくなるような取引の言葉を囁いた。

「では取引といきましょう。あなたが神崎さんの協力をするならば――ワタクシの本体がいる所をお教えいたしましょう。……如何でしょう?」

「む――」

 傷馬の一言は梨鈴の精神を大きく揺さぶる。自分があの塔の上で仲間を裏切り親友を置いてきてまでこの世界に飛び込んだのも、短い期間ではあったがかつての仲間たちを殺した薬袋傷馬をこの手で始末し仲間たちの無念を晴らさなくてはいけないからだ。

 だがそれでも梨鈴は首を縦には決して振ろうとはしない。

「そうですか……これでは交渉材料として弱い――と。では仕方ないですね、こんなことは言いたくないのですが……あの時あなたに言ったアレ、実行せざるを得ないですかね」

 アレを実行する……それが傷馬の口から飛び出した瞬間梨鈴の背筋が凍るように冷たくなった。梨鈴がここにやって来たのは傷馬を殺す為なのだがそれだけではない。それどころかもう一つのある理由の方が梨鈴にとっては問題だった。なぜなら――

「や……やめて! あの二人には……手を出さないで……」

 戦場で傷馬と戦ったあの時……傷馬は梨鈴に耳打ちをしていたのだが、その内容が問題だった。


『アナタにちょっとしたチャンスを上げます。ワタクシを殺したくばあの塔の頂上に赴きそこにある門をくぐって下さい』

『ぐぅっ……一体何を――』

『あぁそうだ、一つ言い忘れた事が……ワタクシとしては梨鈴さんにはぜひとも来てほしいと思っています』

『…………』

『まぁあなたの事ですからワタクシを追ってくるでしょうが念のため……万が一あなたが来なかった場合は――代わりにお友だちの二人をもらい受けるとしましょうか』

『なっ! どういう意味だ……ショウマ……』

『また会えることを楽しみにしていますよ、梨鈴さん』


 端的に言えば梨鈴は人質を取られているに等しい状況に貶められていた。だから梨鈴は傷馬を追ってきたが、それでも仲間になるつもりなど毛頭なかった。だがそれを嘲笑うかのように傷馬は言外に語っているのだ――断るならばミシェとサクニャの命は貰っていくと。

「さぁ、返答をお聞かせ願いましょうか――梨鈴さん」

 親友達の命が天秤に掛けられてしまった以上梨鈴はもう傷馬に従うしかできない。

「…………わ、分かった……手伝う……」

「そうですか! いやぁ梨鈴さんならそう言うと思っていました」

 梨鈴の返事を聞くと傷馬がにこやかな顔を見せる。

「えっげつねぇなあのピエロ野郎……拒否できないように逃げ道を塞いでから改めて聞き直すとか」

「ホントホント。しかも初美ちゃんのお手伝いってかつての仲間を襲えって事でしょ? エグイ事考えるよね~」

「四家とかいう奴の所に行くんだっけ? なんか神前も新顔も戦争の時は同じ軍に居たって聞いたんだけど」

 三人が後ろでわいのわいの騒いでいる中、梨鈴の心中は静かに穏やかになっていく。海原海織とは一日にも満たない程の付き合いしかなかったが梨鈴と仲間だったと言っても良い関係ではあった。だが今の梨鈴にはそんな事はもう関係ない――かつての仲間を切り捨てることになろうともただ二人だけの親友の命を護る事を選んだのだから。

 こうして鳴風梨鈴は――かつての仲間達に牙を剥く道を選んだ。たとえ誰にも認められず孤独となろうとも。

「ではワタクシは神崎さんの所に梨鈴さんを連れて参ります。ついでに二人を目的地まで送って行きましょう」

「そうか、では行ってまいれ。良い報告を楽しみにしているぞ」

「かしこまりました司教代理、いえ――ティセア様」

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蠱毒なる戦争 ~war of loneliness~ くろねこ @an-cattus

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