夢の光は絶えていない


 おそらく、その時の僕は病んでいたのだろう。勉強に疲れ、人間関係に疲れ、とにかく疲れ果てた末に気がつくと……夜の海にいた。


 暗闇の中に響く潮騒に耳を傾ける。規則的な波が僕の心を誘い、風が背中を押してくる。


 だけど。歩むことはなかった。


 僕にはまだ、叶えていない夢があるのだから。

 帰ろう。

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