第2話:漏出の気配
GM:昼頃、普段は聞かない声と共に、場違いな女性が<希望の架け橋亭>の扉を勢いよく開けます。
「聞いたわよ、支部長! 私の依頼を請けてくれる冒険者はどこ!?」
皆さんはどこにいますか?
スィオネ:スィオネはギルドで待機していたわね。装備の確認を終えて、腹ごしらえをしようと思ったところかしら。
ボラフ:スィオネ様と共にいます。
サク:サクも一緒におるじゃろな。
GM:ではマルコが「あちらの方々ですよ」と少女に言う。
少女はくるりと向き直ってあなたたちの方に近づいてきました。彼女の後ろには(ルーク・カイエンのカードを見せながら)こんな感じのルーンフォークの男性騎士が付き従い、彼女の代わりにマルコに例を言っている。
ボラフ:おお、私のお仲間ですね。
GM:「あなたたちが『ガストの群れ退治』を引き受けてくれた冒険者ね! はじめまして、私は依頼者のハリエットよ!」
元気がいいというか、テンションが高い彼女は、こんな感じの見た目の女性です(ハリエットのカードを見せながら)。
サク:おお、可愛い。貴族のお姫様っぽいっていう話は、知っていてもいいんスか?
GM:あくまでもそういう噂があるというだけですね。
スィオネ:ルーンフォークの護衛っぽい人がついてるから誤解されているだけかもしれないってことね。だとすればスィオネもタビットのお嬢様に見えていたり?
GM:タビットに身分制があるかは分かりませんが、高名なタビットの学者の娘と思われているかもしれませんねw
ハリエット:「あら、今お食事中? 同席しても構わない?」
スィオネ:「え、ええ、どうぞ」
椅子が空いているならそこに座るよう促すし、そういうのがなければスペースを空けます。すすすっとボラフくんに近寄る。
GM:ハリエットも適当なものを注文し、ルークにも「あなたも同じものでいい?」と問います。ルークは短く不要である旨を伝えますが、給仕には同じものを2つ注文します。席にもつこうとしないルークに「見下す姿勢になっちゃうわ、失礼でしょ!」と言いながら、着席を促し、ルークは渋々腰掛けます。
ボラフ:はっ! 私も護衛のために立っているべきでしたでしょうか!?
スィオネ:いやいや、座っててw
GM:少し待つと、ハリエットの分も含め、あなたたちが注文した食事が運ばれてきた。食事をするハリエットの所作は整ったものであり、育ちの良さが伺える。
ハリエット:「あなたたちは、町外れの森を知っているかしら? 実はそこに無数の影に似た怪物が集まっているという情報を得たの。あれはガストに間違いないわ」
スィオネ:あ!! ハリエットさんがガストだと思っているだけなのね。もしかしたらぜんぜん違う魔物かもしれない……?
そんな考えが頭を過りますが、「ふんふん」と頷きながら話を聞いています。
ハリエット:「ガストは自然に増える魔法生物とも言われてるけど、蛮族が作っているという噂もあるわ」
サク:「ハリエットさん、それは確かか?」
普段のぽわぽわした細目とは違い、ちょっと目を開けます。
スィオネ:いつもと違う雰囲気のサクさんにゾクっとします。
ボラフ:異変を察知するけど、こちらに敵意を向けられているわけではないので、とりあえず観察ですね。
ハリエット:「そういう噂もある、という話よ。それをあなたたちに調べてきてほしいの」
ハリエットは特に動じることなく、続けます。
いつものサクさんの姿も分かりませんからね。
「このまま増えすぎる前に倒してほしいの。特別な能力はないらしいけれど、その数と戦闘力は侮れないって話よ。十分に気をつけてね」
GM:食事も終えたハリエットはすっくと立ち上がり、請求書をとった。
ハリエット:「ここは私が持つわ。お食事できて楽しかった。絶対に、また一緒にお食事しましょうね」
スィオネ:「え!? そ、そんな!」
スィオネはハリエットの行動に驚きます。
サク:「おう。そのときはワシたちの奢りじゃ。あ、ここでの食事に限るがの」
さっきの雰囲気はすっかり消えて、いつものほわほわ細目に戻ってますw
ボラフ:顎に手を置いて、サクさんの変貌ぶりを思い出す。
(サクの雰囲気が確かに変わったように思いましたが……。『ガスト』? 『魔法生物』? 『蛮族』?)
引っかかっているけど、まだ観察段階で聞き出す気はないね。
GM:それでは、出発しましょうか。
まずは、『道中イベント』です。そうですね……*roll*ボラフさん、引いて下さい。とりあえず、前回出たものは山札から外しておきましょう。
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