第16話 ライチをむいて ※食と性を結びつける描写あり
ひと皮むけた、と思う瞬間がある。
たとえば、きょう飲みたい気分じゃないのに誘われて、それを断れたとき。
男性社員「未咲ちゃ〜ん、今夜一杯どう?」
未咲「すみませ~ん……きょうはおうちでゆっくりしたいな〜って……」
なかなかストレートに言ってしまったけど、相手が理解あるほうだったのでなんとかなった。
そして、そんな瞬間が再びやってきた。
未咲「玲香ちゃんおまたせっ。あのね、次の働き先どこかいいとこないかな〜って探してたらこんな時間に……」
玲香「いいけど、わたしもう結構呑んじゃったわよ……そういやあんたまだ職探してたんだったわね……当分はわたしが面倒みられそうだけど、いつまでも続くわけじゃないってことくらいは頭に入れておきなさいね……ひっく」
いい感じにできあがっている。これは今夜もなかなかたのしいことになりそうっ。
未咲「おじゃましま〜す……」
飲み続けること2時間。
未咲「さて、そろそろいい頃合いかな……」
飲みつぶれて寝ている玲香ちゃん。これはもう襲ってください、って言ってるようなもの。わたしの前でこうなるのがいけないんだからね……。
未咲「おしっこもい〜っぱい溜まってそう……もうがまんできないっ」
むさぼるように、獣のような四つん這いでわたしは玲香ちゃんの股間に鼻を近づけた。
未咲「わぁ……やっぱりすごい……」
匂いは申し分なく、過去のわたし顔負けといったところ。すでにおしっこが出かかってるところもポイントが高い。
未咲「えへへ、めくっちゃお〜っと」
ぴらっ。整えられた毛が顔をのぞかせ、その近くにはすっかり大人になってしまった玲香ちゃんのあそこがまるで別の生きもののように動きながらあいさつをした。
未咲「ここをむいたらどうなっちゃうんだろう……」
だいたい想像はつく。たちまち香りが広がってわたし好みの空間になる、と。それがわかったので、そうとわかればやる他はなかった。
未咲「にひひっ……」
玲香「……?」
未咲に何かをされていることはわかったけど、ここまでなると抵抗するすべなんて思いもつかず。
未咲「ほら、玲香ちゃんのクリ○リス、わたしの前でせつなそうにひくひくしてる……吸ってもいいよね?」
何か言ってることもわかる。だけど結局その瞬間までどういうことになってたかわかることはなく。
未咲「いっちゃえっ」
玲香「?!」
あまりに突然で、気を失いそうになる。未咲の吸いつきは凄まじく、逃げ出したくなってまう。
未咲「あぁんだめだよ玲香ちゃん、ちゃんとここにいないと……床汚しちゃっても知らないよ?」
玲香「〜〜〜〜!」
顔を腕で覆い隠しながらなんとか耐えていて、それがなんだか可愛くて手をどかしてキスをした。
玲香「(むり……これ絶対限界くるっ……)」
腰の動きがいやらしくなってきて、いよいよそのときが来ようとしていた。
未咲「(もうそろそろかな?)」
吸う強さをいっそう強めて、促す。
玲香「(でるっ……でるでるでるでる……んはぁっ)」
しょわぁぁぁ……。我慢して出したものがすべて未咲の口に入る。
玲香「(くるっ、きちゃうっ)」
漏らした快感もあってか、未咲の口愛撫にわたしはなすすべもなく絶頂に達してしまった。
未咲「(ん〜……やっぱりいい味かも……♪)」
嫌な顔ひとつせず飲み干す幼馴染に、酩酊状態になりながらも関心を覚えていた。
未咲「ほら、わたし玲香ちゃんのおしっこ飲んだんだから、わたしのも飲んで……」
そうだ、この子も酔っぱらってたんだった。それにしてもえぐい提案。断りたいけど断れない。
未咲「わたし、酔ってるときにするおしっこはそうでもないんだよ?」
んなわけあるかっ。そう思いたかったけど。
未咲「んっ♡」
ちゅい〜〜〜っ♡ 案外外れてもいなかった。
未咲「ね? 言ったとおりでしょ?」
それどころか昔の未咲をどことなく思い出す。これから飲むことになったらこうしてもらおう……。
未咲「はぁぁもっとでる……だすねっ……んんっ」
しゅぱーっ。音と声がいちいちかわいい。きょうの未咲、わたしがしらふなら抱きしめてた。
未咲「玲香ちゃん?!」
何かをしようとしていることはわかったけど、残念ながらわたしの胸しかさわれていなかった。
未咲「んもう……れいかちゃんのえっち……」
違うって言いたかった。言えなかった。
未咲「……わかってるよ。ほんとはわたしといろいろしたかったんだよね……」
それもちょっと違った。
未咲「だけどもうおしまい。ほら、終わったでしょ?」
そう言うと、ちょうど出し終えたところだった。
未咲「わたし、嬉しかったよ」
玲香「?」
未咲「もうこのまま、玲香ちゃんにすべてをとられちゃうんじゃないかって……でもそんなことなかった。今回のことでよくわかったでしょ? わたし、まだまだやれそうな気がしてきたんだ」
それはよかった。そう言いたかった。
未咲「んしょ」
酔ったからなのか行為じたいでそうなったのかよくわからない赤面のまま、未咲がわたしを解放する。
未咲「はぁ〜……あれっ、まだ残ってた」
見ると、残尿とみられるものが脚をやさしくなぞっていった。
未咲「玲香ちゃん、ちょっと舐めたでしょ……」
気持ちよくなったからだと主張したいそうだけど、あいにくわたしはそれができないくらいに潰れていたわけで。
未咲「まぁいっか。玲香ちゃんに教えてあげるいい機会だったし」
そして、わたしたちはふたりなかよくベッドの中に。
未咲「ねぇねぇこれって何年ぶりかな? 幼稚園? それとも中学生くらい?」
玲香「なんではっきり覚えてないのよ」
未咲「だって、それくらい昔になってきてるんだもん……」
玲香「はぁ……いいわ、きょうは特別に、あんたにわたしが覚えてる限りの昔話してあげる」
未咲「やったっ! それでそれで? いつ?」
玲香「そうね……わたしも忘れたわ」
未咲「ぶー、何それー……」
ほんとははっきり覚えていて、あまり思い出したくはない。未咲の前でいつか言えることを夢見て、きょうは寝ることにした。
未咲「……眠れない」
わたしは申し訳ないと思いつつ、玲香ちゃんの冷蔵庫をのぞいた。
未咲「おっ」
そこには、ラップに包まれた果実があった。
未咲「これって……ライチ?」
ひとついただこう。そう思っていると。
玲香「未咲?」
未咲「うわぁぁっ! なんだ、玲香ちゃんか……」
ほっと胸をなでおろす。
玲香「わたし以外に誰がいるのよ」
未咲「それもそっか、えへへ……」
玲香「で、何しようとしてたわけ?」
未咲「そ、それは……」
ライチ食べようとしてました、なんて言えない。
玲香「いいわよ、食べても。食べたかったんでしょ?」
未咲「なんでわかったんでしょうか……」
玲香「目線見てたらそりゃね……食べないの?」
未咲「なんか目が怖いような……じゃ、お言葉に甘えて……」
玲香「こんな時間に食べて、太っても知らないわよ」
未咲「……やっぱやめるぅ!」
見事に踊らされた。お茶だけ飲んで今度こそ寝ることに。なんだかぐっすり眠れた。
ちなみに朝にはちゃんと食べさせてくれて、外側の皮をむいたときについ昨晩のことを思い出した。
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