ヒーローを辞めた日

赤青黄

ヒーローを辞めた

 ある日に晴天が汚れた心に深く刺さる明るい日にとある街で十年に一度の大きなお祭りがあった。

  そして華やかなとある街の街外れにこの世のすべてのゴミが集めたような規模のゴミ屋敷がポツンと立っていた。

  ごみ屋敷に入ってみると地面が見えなくゴミが代わりの地面としてとって変わられてる

  そしてそのごみだまりの中でひときは目立つゴミ山があった

  ゴミ山がもぞもぞ動くと大きな音を立てながらゴミが雪崩のように滑り落ちて行く

 その雪崩れてきたゴミのなかに眠そうに目を擦る青年がいた

  彼はみすぼらしい格好をしているが彼はこの世界を何回も救った、ヒーローでもある。


 「あ~あ休みたい」

 ゴミから抜け出した青年はため息をつく。

 「最近いろんな事が起きすぎて部屋を片付けたり風呂の入る時間もなく決して不衛生な人間ではないから」

 と誰かに言い訳をするように青年は起き上がる

 ボーとした顔に渇を入れ一瞬キリッとするがすぐにだらしない顔に戻った。

 青年は窓を開けながら突き抜ける風と共に今まで起きた出来事を思い出す

屍王、炎氷龍、創世愚者、暴走樹どれも神話や伝説などに出てくる強敵達だ、しかしどんなに強敵でも命を賭けて退けたり倒してきた

 「しかし何故こんなに俺が戦わなきゃいけないんだ。」

 青年は先程まで黄昏れて居たのが嘘のように大声を上げ嫌気がさしたのか窓からゴミ屋敷を脱出した

「俺もそろそろ休みたいなあ」

 地面から立ち上がりながら意味のない独り言が空気に溶け込む

化け物退治は果たして仕事と言えるのかそんな思考をしていると

パン、パン

と少量の火薬が爆発する音が聞こえた

音がする方向に体を向けると彩り豊かな風船が飛び立ち何かのキャラクターを模した風船が浮かんでいた

「あ、そー言えば今日十年に一度の祭りがあったな、懐かしいな」

青年は永久にある自分の子供時代の記憶を思い出そうとするが思い出せず最近の思い出を手繰り寄せる

美味しそうな食べ物の香り楽しそうに笑う人達、狂乱王と呼ばれる獣人の撃退

「本当に懐かしいな」

と過去を思い出しながポケットから財布を取り出す

 金は十分に入っているし今のところトラブルも起きてない

「よし、行ってみるか」

青年は久しぶりな娯楽に楽しみを思い出しながらごみ屋敷から比較的新しい服を取り出し着替えた、そして背伸びをしながら騒がしく音が鳴る祭りへと歩きだした。

街に着くと楽しそうに不器用に笑う親子の姿と色々な、屋台があった

 活気が溢れてるな、所々にいい匂いが漂い鼻と食欲を刺激する

 青年は匂いに誘われて財布の中身を広げる中には黄金色に輝く金貨が入ってる

 この金貨は強敵達を退けた時に落としていった素材などを売って手に入れた金だ

 これはヒーローをやっている数少ない特権だ

 青年は小金持ちの優越感に浸りながら祭りの醍醐味である立ち食いをしようと思っていた

 しかし不思議な事に突然財布が手元から消え去った

 いや取られたのだ、青年が辺りを見渡すと小柄な少年が一人見覚えのある財布を片手に走り去っていた

 青年はすぐさま追いかける

 ヒーローならすぐさま追いつくと思われるがしかし青年が幾度もなくあらゆる強敵を退けた大体の要素はいつだって運だ

 運によってヒーローになったという事は必然的に運動神経は良くはないしかも連戦続きなので体力もない

 なので普段からスリによって生計を立てている小柄な少年には到底追いつかなかった

 「ま、待ちやがれ!」

 息を切らしながら青年は大声を上げるがしかしとなる様子もない

 青年は走る走るしかし追いつくこともなくただ無惨に体力が減っていくだけだった

 少年が角を曲がる青年は息を切らしながら同じ角を曲がるとそこには階段があった

 先が見えない階段に嫌な思い出を思い出しながら自分が稼いだ金を取り戻す為に階段を下っていく

 階段を下っていき到着点に着くと鼻を刺激するアンモニアと引けを取らない刺激臭が鼻に突き抜ける

 どうやらここは下水道らしい

 そして青年は思い出したかのように少年の後ろ姿を思い出す

 「どこかで見た後ろ姿だと思った」

 鼻詰まりの様な声を出しながら頭を掻く

 青年の財布を取った少年は多分孤児だな

 青年は鼻をつまみながら辺りを見渡す

 ここは上面に居る人達の汚水の除去を目的とした場所だ

 こんな場所に逃げ込むなんて孤児しか居ない、しかもこの街は一見華やかだが結構な闇を抱えている孤児院に預けたはずだが何かのトラブルに見舞われたらしい

 青年は勝手な決めつけをしながらあまりの臭さに先を進むのも躊躇う

 「しかしよく彼奴等はここに住めるな、あんだけの目に会いながらよくここに住もうと思ったな」

 青年は刺激臭と共に嫌な思い出を思い出す昔この街には言い伝えがあった

 わがままばかり言う子には笛吹鼠につれてかれると言う子供達を大人しくする脅し文句が流行っていた

 俺もよく親に言われた子供時代の記憶がありそうで無い

 そんな笛吹鼠は存在していて子供を連れ去る

 そんな事が結構長い年数で多発したから俺は鼠の駆除に向かった

 大量な鼠に腐った水の味、泣き叫ぶ子供の顔にそれを眺めて心配するように体を撫でる笛吹鼠

 本当にいい思い出がない

 青年は子供の顔を思い出しながら吐き出しそうになる

 そして青年は諦めたように

 「はぁー」

 とため息を吐き下水道に向かって

 「こんな所に居たら病気に成るぞ俺の金はやるから少しは大人に頼れよ」

 と大きな声を出し下水道やまびこが帰る

 青年は自分の金は恵まれない子供達に寄付をしたと思いながら下水道を後にした

 先程醜い匂いを嗅いたからなのだろうか余計に腹が減る

 しかしお金は先程全額募金して全然無く

 空腹を強いられるしかない

 どうしてこんな目にて言うか俺は何回もこの街を救ったことが有るのにどうしてこう皆は俺に無関心なんな

 「はぁー」

 青年はため息と一緒にやるせない気持ちも吐き出し町中を歩く

 すると

 「そこのお兄さん元気のない顔をしているね、どうだい初回無料であんたの過去を占ってあげる」

 と謎の老婆じゃなく喋り方と容姿が合っていないフードを被り顔がよく見えない少女が俺を誘っている

 ここは普通は未来を占うんだろうが過去を占ってどうする

 でもまあ、初回無料だし聞くだけ聞いてみよう

 青年は老婆もとい少女の誘いを受けて少しボロ臭いテントに案内された

 「どうぞそこに座ってください」

 少女に案内されながら少し小さい椅子に座る

 青年は案外ガタイが良いので椅子からは少しはみ出していているが座れない事もない

 「では、占いを始めましょう」

 少女は占いにはセットと認識されている水晶玉ではなく藁人形を使い占いを始める

 「うんだらかんたら、ニクイがああああ」

 狭いテントで突然立ち上がり藁人形の首を締める

 「それ大丈夫なんですか途中ニクイって聞こえましたが大丈夫なんですか」

 何かの呪いを見ているような気持ちになり青年は大丈夫なのか不安を覚える

 「あんだらからからあんだらあいつを呪い殺してやる」

 「完全に呪ってますよねそれ本当に占いなんですか」

 そしてその不安は確実なものになり何故付いてきたのか後悔するぐらい呪いを掛けているように見える

 「かあああああああ、、ふぅ~占いの結果が出ました」

 キラキラと青春に光る汗を出しながら先程の陰湿な呪が嘘のように錯覚するぐらい爽やかな汗を出している

 「では、結果をお伝えします」

 自分の過去なので聞きたくはないあんなに誰かに呪いをかけたのだから聞かなきゃ失礼だろう

 青年は身を乗り出しながら占い師の話を聞けるように耳を傾ける

 「貴方は人助けを辞めたほうがいい、貴方人助けには向いてないですから」

 何を言っているんだ

 「ジジャニーから聞きました」ジジャニーって誰だよ

 「貴方はこのままでは永遠に苦しみますよ」

 「永遠に苦しむ…」

 青年は握りこぶしを強く握る

 「そう人助けをするより、自分の為に生きたほうが良いですよだって貴方は人助けをしていい事がありましたか?」

 確かに何も無い、人助けをして良いことなんか何も起きなかった逆に不幸が起きた

 青年は虚空見つめる先程まで呪いを掛けていたのにとても静かだ

 そろそろ潮時かもな

 青年は目を閉じ今までの過去を思い出す

 苦しく泥水を啜る想い戦い勝っても化け物扱い

 救ったとしても、もっと早く救えただろう俺達の村を返せだのと文句を言われる始末感謝されるのは最初だけで段々と薄気味悪く思われて行きそして最後には忘れ去られる

 いい事なんて何も無い、、人助けをしたところで俺に残ろのは辛さだけだ

 「ありがとうございました…イイ話が聞けました」

 青年は占い師に感謝をしながら立ち上がろうとすると

 「では料金を」

 とふざけた事を抜かしてくる

 「料金?え、初回は無料だって」

 「ええ、初回は無料ですが貴方は過去に私の占いを受けています」

 青年は過去を思い出そうとするがしかし心当たりがまるでない詐欺か

 「そんなわけ無いじゃないですか、心当たりがありません」

 冗談言ってんじゃねえよと手を振りながら占い師笑いながら否定するが占い師は笑顔を作りながら指パッチンをするとテントの奥から厳ついおじさん達が現れた

 テントはおっさんの匂いで充満しており臭いし威圧がとても凄い

 「払うもん払いやがれ」

 小さなテントなので唾が顔面に飛んでくる

 とてもじゃないが汚いのそれ以外もない

 ここで戦ってもいいが一般人を殴るのは俺のプライドに反するなので青年は一目散に逃げる

 「あ!、待ちやがれ!!」

 おじさん達は青年の後を追おうとするが占い師に止められる

 「もう良いですよ」

 その掛け声を聞いたおじさん達は煙に包まれ紙に戻る

 「これで人助けとかを辞めるでしょう」

 占い師は逃げる青年を見ながら自分の願いどおりになる事を願う

 「はぁはぁはぁ、なんだよ!」

 青年は、走る走る誰も居ない路地裏に走る

 そして周りに誰も居ない事と後ろから追ってこないことを確認したらストレスを吐き出す

 「なんだよ!本当に俺は何回も世界を救ったんだぞ何回も何回も何回もこの世界を救ったんだぞなのになんだよこの仕打ちはふざけるな!!、救った時はこの恩は忘れませんとか貴方は私達の英雄ですとか調子の良いこと言いやがっていざ時が経ったら俺の事を邪魔者扱い終いには焼き討ちだ、それで自分達に危機が迫ったらまた助けを乞うふざけるな俺は便利道具でもなんでもないんだよおおお!」

 青年は毒を吐く薄気味悪く笑う村人達自分に恐怖する市民達自分を殺そうとする、国民達もううんざりだもううんざりだ!

 青年は地面にしゃがみ今までの過去を思い出す自分が救ったところでつらい思いをするだけで終わる

 長年その結果は変わる事はなかった人間の感謝はいつか腐るものそれを何回も見た飽きるほど見たもう見たくない

 青年はうずくまりながら涙を流すそしてもう人を救うのは辞めることに…

 「緊急事態発生、暴走樹ヴラドが出現市民の皆さんは直ちに避難を」

 突如街中に重々しいサイレンが鳴り響く

 青年は大通りに出る何が起こったのか確認するために

 大通りは混乱状況にあった

 そして祭り楽しんでいたはずの人達は慌てながら避難し口々に文句を垂れる

 「何で暴走樹が百年一度じゃないのかよ」

 「クソ、楽しいはずの祭りがクソ」

 「十年後に来るんじゃないのかよクソ政府ふざけるな」

 「パパ怖いよ」

 誰しもが不安を口にするそれもそうさなんせ彼らには救ってくれる存在が居ないのだからこいつ等は青年の事を忘れているだから不安なのだろう

 「聖騎士はいつ来るんだよ!」

 「おい、邪魔だどけ!」

 「早く避難をしなきゃ」

 「早く来いよ聖騎士!」

 どうやら彼らには聖騎士と言うヒーローが居るらしいしかし話を聞くに普段は国の守護をしていてここに来るのは時間がかかるらしいが多分ここは見捨てるのだろう

 何故なら予想できていない突然の襲撃しかも暴走樹は王都に一直線に向かうここに来るより王都で待ち伏せしたほうが被害が少なく済むだろう

 なので多分ここにはやって来ない

 市民達は助けてくれる存在に暴言を吐く

 醜いな

 図々しい助けてくれる事が当たり前のように感じている

 気持ち悪い

 吐き気が催す何でそんなにも図々しいく救いを求めるのだろうどうせ救ってもいつかは腐り落ちるくせに

 」ギャアアアアアア「

 化け物の声が鳴り響く上空から瓦礫と死体が落ちてくる

 「キャーーーーー」

 青年は落ちてきた死体を見つめる

 救う為に命を掛けて戦ったのに誰も見向きもされない心配どころか罵声が来る始末

 混乱する市民達、神に祈り助けを求める誰でも良いから助けてくれと助けを求める

 だけど俺は助けないぞ、だってお前らはいつも図々しく助けを求めるから

 「父さん、今助けるから」

 青年に一人の少女の声が届く

 青年は声のする方向に何故か体を向けた

 そこには瓦礫の下敷きに成る父親を助けようとする女性の姿があった

 「早く逃げろ」

 父親は娘に逃げるように諭すがしかし少女は逃げない少女は非力な癖に瓦礫を退かそうと努力する

 「嫌だ私は父さんを救うんだ」

 泣き出しそうな癖に今でも逃げ出したはずなのに

 「今まで私の事を助けてくれたんだだから今度は私が父ちゃんを助ける番だ」

 今一番泣き出しそうな癖恐怖を抱いている癖に何も出来ないとわかっている癖に何で救おうとしているんだ何でそんなに命を掛けて救おうとしているんだ

 青年は顔に活を入れるために意気よいよ叩く

 そして青年は命を掛けて救おうとする少女の元に駆けつける

 「離れていろ」

 突然の来客者に少女は戸惑いながら青年に言われた通りに退く

 そして青年は瓦礫を意気よいよく誰もいない方向に飛ばす

 突然の出来事に親子は唖然した様子だった

 青年はしゃがみ込む瓦礫に埋もれていた父親を観察するどうやら足を挫いたらしい

 遠くには逃げられないな

 青年は瓦礫を巻き取り食す暴走樹に視線を向ける

 「倒すしかないって事か…よし」

 青年は自分に活を入れてそして足に力を貯めて意気よいよく暴走樹に向かって飛び出していった

 「何でまたヒーローになろうとしているの」

 突然脳内に占い師の声が響き渡る

 幻聴か分からないがしかし青年はその質問に答える

 「俺はヒーローになろうとはしていないさ」

 青年は暴走樹に重い拳を食らわせる

 暴走樹はバランスを崩し後ろに倒れ込む

 「俺はただ人としてあの親子を助けようとしているだけだ、もしもあそこであの親子を助けなかったら」

 青年の体が熱を帯びて炎を纏う

 「人として終わってるだろ!」

 そして空気を灰に変わるぐらいの熱量を持って暴走樹に向かって蹴りを食らわせる

 「だから俺はヒーローじゃない」

 暴走樹の灰が空気に溶けるここには何も無かったかのようにただ灰だけが残っているだけだった

 「フゥー、疲れた」

 その後暴走樹は突然居なくなり街の住人達は神の奇跡だと喜んだ

 そして今年祭りは今までよりも盛り上がり伝説となった

 青年はと言うと暴走樹倒した後に眠くなり自分の家に帰っていきそして長い眠りに付いた

 「ああ、せっかく終わると思ったのに」

 占い師は、イカ焼きを口の中に頬張りながらほっぺを膨らませる

 占い師は今日の出来事を思い出す

 「せっかく色々助言してやっと今回で助けるのを辞めると思ったのにな

 いつになったら魔王様はこんなおままごとをお辞めになるんだろうこれで400年は経っていると言うのに」

 占い師はフードを脱ぐと体の色が変わり背伸びをする

 「はぁ~~」

 占い師は、頬をつきながら次はどう説得しようと考える時間は余るほどあるゆっくりと考えて行こうと占い師はゴミ屋敷を見ながら考える

 透き通る朝の日にゴミ屋敷に一人の女性がやって来た

 トントン

 「…誰だ?」

 青年は珍しく扉が叩かれる音で起きる

 「ふぁあああ」

 あくびをしながら久しぶりに扉を開けようとするが久しぶりすぎて扉が外れる

 突然の事に扉先に居る女性は驚くが直ぐに冷静さを取り戻す

 青年は眠い目を擦りながら女性を観察するどこかで見た事ある様な…

 「誰ですか?」

 青年はドア先の女性を見つめる

 女性は胸を叩き青年に笑顔で喋る

 「お久しぶりです何年も経っているのに老けませんね」

 女性の朝っぱらから元気に青年は吐きそうになるが

 「何の様ですか?」

 青年は吐くのを我慢しながら女性の要件を聞く

 女性は大きく胸を叩き元気よく喋る

 「恩返しに来ました」

 恩返し?恩返しってあの

 「恩返し!」

 青年は恩返し言葉で眠気が吹っ飛ぶ

 「そんなに驚きますか」

 驚くさあ、だって初めてだもん

 しかし恩返しか俺にも遂に恩返しが来たのか

 感無量と少し涙をこぼしそうになるがしかし一番の疑問を尋ねる

 「貴方は誰ですか?」

 と目の前に居る女性に失礼だが尋ねる

 「え、!?覚えていないんですか」

 「はい、覚えていません」

 青年の言葉に少し傷つきながら女性は胸を張り自己紹介をする

 「数年前の暴走樹襲来の時に助けて貰ったラナです」

 元気の良い挨拶に耳を痛めながら記憶をたどる数年前?…暴走樹…!

 「あ、!もしかしてあの時の親子か」

 青年は思い出す最近の子供は発育が良いのか気づきもしなかった

 「それで何しに来たんですか?」

 青年は初めて自分がヒーローを辞めた日を思い出しながらラナに尋ねる

 「だから恩返しに来ました、家の家訓で受けた恩は数倍にして返せって言われているので、でも探しましたよだってまさか隣町まで来るとは思わなかったですよ」

 ラナは元気よく笑顔で青年の家の中に入る

 「さてとじゃあまず最初の恩返しはこの家の掃除ですね」

 どこから出したのかラナは掃除道具を取出し意気揚々と家の掃除をしようとする

 「まてまてまて、掃除っていやその前に家に無断にいやそれより恩返しとかいいから」

 突然の出来事の連続に頭を回しながら混乱し敬語が崩れていると

 「言ったじゃないですか、恩は数倍にして返すってだから最初は家の掃除です。これは何日も掛かりそうですけどよろしくおねがいしますね、、、えーーと」

 こいつ数日間住むつもりか、て言うか掃除ってああもう混乱する

 「あのー済みません名前はなって言うんですか」

 青年は初めての連続に困惑しながらまた初めて名前を聞かれた

 青年は頭を掻きながらツッコミを諦めて自分の名前を名乗る

 「アレグサンダー、アレグサンダーだよろしく」

 「アレグサンダーさんですね、よろしくおねがいします」

 ラナは手を差出し握手を求めるアレグサンダーこれから騒がしくなる予感を抱えながらラナの差出した手を握った

 


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ヒーローを辞めた日 赤青黄 @kakikuke098

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