「汚物は消毒しないと」が口癖のウチのお嬢の大陸改革記。

第39話 フリージアちゃんのツボ❤

　余りにも阿呆な事を聞かされ、その場にいた大半は刻が止まったかの様に暫くの間、動きが止まっていたが、一緒にいた男子学生2人が、溜息と共に阿呆な事を宣っていた男子学生を両サイドから腕を絡め取り、引きずって行った。

　直後、引き摺られながら阿呆な男子学生が、立て続けに、誰（た）が咲（さ）く、事（こと）［誰（た）が為（ため）に乙女（おとめ）は咲（さ）く］の話題を叫んで去っていった。

　そこで私は、ようやく引き摺られて行った戯（たわ）けな男子学生がマルクスの中の人(笑)である事に気付く。

「あ〜、フリージアちゃん。さっきのって、マルクス君の中の人だわ」

「え？そうなんですの？えーと、行っちゃいましたけれど、追いかけて、改めてご挨拶した方が良いのかしら？」

「嗚呼、いいよいいよ。めんどくさいし、ほっときましょう。それに、どうせ中の人ってだけで実質、私達には無関係だし、フリージアちゃんに至っては、ほとんど関わり合いは無いもの」

「ん〜〜？そっか」

「そうそう」

「え？え？何ですの？中の人って」

　そして、完全に蚊帳の外な困惑中のエルザちゃんがワタワタしてて可愛い。

「パペッ○マペット。中の人など居ない！」

「……は？」

　そんな意味わからん事を突然言われて呆気（あっけ）状態のエルザちゃんに、にっこりと笑顔で誤魔化し、次のプランを2人に提案してみる。

「さて、これからどうしましょうか？私の当初のプラン的には下山（げざん）後に和菓子屋さんで和風スイーツとお茶でも洒落込もうかと考えておりますが、如何（いかが）でしょう？何処（どこ）か他に気になる所がありましたら、別途プランに組み込んでまいりますけど？」

「まあ、和菓子！素敵ね！」

「は？え？ちょっと！2人共！待って下さいまし！説明を！中の人って何なんですの！？」

　どうしても聞きたいらしいエルザちゃんはどうやら仲間はずれが嫌なようです。が…。

「はい？？どうされたのですか？突然」

「エルザったら一体、何の話？何よ、中の人って」

　勿論、あからさまに誤魔化して2人してキョトンとしてみた。

「え？あれ？だってさっき…あれ？そう…だっけ？あれ？」

　エルザちゃんは混乱（メダパ○）った。

「はぁ〜。どんだけ素直なのよ？エルザちゃんの将来が私ゃあ〜、今から心配だよ」

「…ぷっ、ふふ、ふふふ」

　すると、どうやらフリージアちゃんの可笑しなツボに入ってしまったらしい。

　両手で口を抑えて肩を揺らしながら後ろを向いていたが、堪えきれずに今度はお腹を抱えて大笑いし始めてしまった。

　うん。

　これは暫く待機かな？

「ꉂꉂ(ᵔᗜᵔ*)あははははははは、駄目、可笑し、あははははは」

「なっ、なんなのよ！もう！」