第29話 sideマル 内心を解説されるのって地獄だな。
マルクス:
「また勝手に!」
マル:
(あ、すまん)
サキ:
「はいはい、騒がないの。でもアレ乙女ゲーだよ?主人公って女性だったでしょ?」
マル:
(いや?最初からマルクスだったぜ?名前はデフォルトにしたけど、ずっと男だよ。それにさっきも言ったけど俺はギャルゲーマーなんだよ。ギャルゲーしか買わないっつーの!ただこのギャルゲー、ギャルゲーにしては0歳児からの放置ゲーで攻略対象にまだ出会っても無いけどな!)
サキ:
「ああ。そこは一緒なのね。因みに攻略対象って今分かる?」
マル:
(えーと、そうだなぁ〜。確かエルマだったけ?あれ?エリザ?エレナ?まあ、多分そんな感じの奴?公爵令嬢だったのは覚えてる。後は〜〜……ちょっと思い出せんな!)
サキ:
「なんで、覚えてない事にドヤってるのよ。全く情報、得られないじゃない!」
マル:
(だって俺、攻略法見るとかって、俺のギャルゲーポリシーに反するんだから一切見ねぇんだよ!公爵令嬢てのもゲームの表紙で目立ってたから気になってブックレットチラ見しただけだし)
サキ:
「いや、ブックレット位はガッツリ見なさいよ!」
マル:
(ええ〜めんどくさい。大体サキさんは全部覚えてるのか?攻略対象)
サキ:
「当然よ!フリージアちゃんの結婚相手になる可能性がある相手よ!ガッツリ調べなくてどうするのよ!」
マル:
(うわ、マジか!?)
サキ:
「まあ、と言ってもこのゲームの攻略サイトは存在してないからブックレットを何度も読み返す位しか出来なかったんだけどねぇ〜」
マル:
(え?攻略サイト無いの?)
サキ:
「無いのよ1つも。お陰で手探り状態半端なかったわ」
マル:
(ほぉ〜。まあ俺は攻略サイトには一切頼るつもりは無いから関係ないけどね!)
サキ:
「あっそ!まあ?マルってこの世界じゃ部外者だしねぇ?こっちの世界の住人がどーなったって気にもならないわよねぇ?」
マルクス(マル):
「(ああっ!(💢'ω'))」
マルクス:
「マル!💢」
マル:
(す、すまん。だけど、この女が煽って来るから!)
サキ:
「何よ!アンタが他人事だと思ってるのはホントの事でしょ?」
マル:
(他人事とは思ってねぇよ!思ってたらアドバイスとかもしねぇってぇのぉ!)
サキ:
「は〜あ?そんな事言って、ただ単に引っ掻き回して楽しんでるだけなんじゃないの?」
マル:
(はぁ?巫山戯んな!!んな事するかよ!!)
マルクス:
「ちょっ!!止めなよ、2人とも……はぁ。そう言えばずっと気になってたのですけど、サキさんはマルの言葉が聞こえているのですか?マルの声って他の人には聞こえなかった筈なんだけど」
サキ:
「ああ、それは私のスキルで見れるのよ。声は聞こえないけど」
マルクス:
「見れる?」
サキ:
「そう。ゲームのテキストみたいにというか、そのままテキストなんだけどね」
マル:
(ああ、なるほど。俺と一緒か。あれって相手の心情とかも概要的にだけど知ることが出来るし便利だよな)
サキ:
「まあ、そうね。……ただ自分の心も暴かれてる様な感じするから余り好きにはなれないけどねぇ」
マル:
(そうなのか?俺はそんな事ないぞ?)
サキ:
「それは貴方自身がこの世界に干渉してないからでしょ?夢の住人?なんだから。大体、身体はマルクス君のものでしょ?」
マル:
(………なるほど。そういう事か。……なぁ、そう言えばサキさんは何でこっちの世界に居るんだ?)
サキ:
「私はフリージアちゃんにお呼ばれしたのよ」
マルクス:
「姉様はそんな力があるのですか!?」
サキ:
「そうよ。ある意味、私がめっちゃ鍛えた」
マル:
(え?放置ゲーって育てられるの?)
サキ:
「放置ゲーは勝手に育つわよ。ログインすれば育てられるけど。まあ、私は初めからフリージアちゃんを育てゲーとして育てたから、めちゃんこ強可愛いく育ったけどね!」
サキはドヤ顔でそう言った。
だがしかしサキがしたのは毎度スキルコンボを繰り返しただけでサキが直接育てた訳では無いのだった。
サキ:
「やかましいわ!いらん事抜かすなや!」
マル:
(ああ、これな。はいはい、確かにこれは無いなぁ)
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