第21話 ステータス更新しました。

 あの後私は結局早退して病院にいって検査して貰った。


「真島咲さん、どうぞ」


「あ、はい」


「う〜ん、検査の結果、若干のイソオキサゾール化合物の反応がありました。真島さん毒キノコでも食べました?」


「いやぁ、食べたというか摂取させられたというか」


「?…まあ、でも大分緩和出来ているので、気分の悪さも時間が経てば無くなるとは思いますけど、一応薬は出しておきますね。大丈夫でしょうけど、悪化する様ならまた来てください」


「ありがとうございます」


「はい、ではお大事に」


 とぼとぼと帰宅する中、若干の気だるさを引き摺りつつ明日仕事お休みで良かったと独りごちる。


「ふぁ〜ただいま〜」


 ドアを開けて誰も居ないはずの部屋に声をかける。

 何となくフリージアちゃんが居たら嬉しい。

 そんな期待があったけれど、そこには誰も居かった。


 それが当然なのだけれど。


「はぁ、やばいなぁ〜めちゃくちゃ眠い」


 ソファーにハンドバッグと上着を放り投げ、寝室のベッドにダイブする。


「うぁ〜風呂入らないと、フリージアちゃんと一緒にお風呂に……」


 すぅすぅ。


 私はそのまま眠りについたのだった。


 ……♪……


 遠くで歌が聞こえる。

 綺麗な歌声。

 心地よいひだまりの様な……。


 フリージア:

「お姉様、お目覚めになりました?」


 サキ:

「フリージアちゃん?」


 フリージア:

「そうですわ、サキお姉様」


 サキ:

「なんで、私はいったい…」


 フリージア:

「私、サキお姉様の具合いが早く良くなる様に回復の歌を歌ってましたの。そうしたらいつの間にか、サキお姉様が私のベッドでお休みになられてて私、びっくりしてしまいましたわ」


 サキ:

「え?回復の歌?」


 フリージア:

「はい!」


 フリージアちゃんの新しいスキルが生えたのか?


 慌てて、フリージアちゃんのステータス画面を立ち上げる。



 ++++


 name:フリージア・ピュア・ホワイト(シア)

 age:10

 rank:105

 skill:

 ・ピュアクリーンLvMax(聖浄化)

 ・徒手格闘LvMax(拳王の型)

 ・挑発LvMax(令嬢の極み)

 ・威嚇LvMax(覇王の風格)

 ・精神攻撃LvMax(淑女の嗜み)

 ・感知LvMax(暗部の理)

 ・人心掌握LvMax(帝王の器)

 ・交渉LvMax(ラプラスの悪魔)

 ・瞬間記憶LvMax(真理への道)

 ・再生LvMax(奇跡の祈り)

 ・付与LvMax(世界の贈り物)

 ・剣舞LvMax(妖精の踊り)

 ・社交LvMax(異世界への扉)



 status:UVカット・抗菌・プロテクト

 symbol:伯爵令嬢・戦乙女・聖女・渡人・歌姫


 ++++


 シンボルに歌姫とか生えているけど、スキル自体には変化はない模様。


 確かに瞬間記憶で絶対音感とかあったけど、もしかしてスキルって複合するのか?


 あ、そうだった。

 フリージアちゃんのスキルコンボしてたわ、私。


 なら、今回の回復の歌って再生と完全記憶のスキルコンボってことなのかな?

 よう分からんけど。


 サキは考えるのを諦めた。


 なあ、私の思考にしれっと混ざってくんの止めてくんない?


 ステータス画面にタブが付いている事に気付くサキ。


 スルースキル半端ないなぁ〜おい!

 たく、どれ。あ、本当だ。


 タブを切り替えるとそこには驚く表記が記されていた。


 なんか踊らされてる感半端ないんだけど?

 ねぇ聞いてる?


 だが、反応は一切ない。

( ๑º言º)

 ふざけろ!


 はぁ、仕方が無いと諦め、タブを切り替えるサキ。


 サキ:

「は?」


 フリージア:

「え?」


 ++++


 name:マジマ・サキ(真島・咲)

 age:22

 rank:∞

 skill:

 ・テキスト

 ・タイムスケジュール

 ・世界干渉

 ・スキル制作

 ・共有感応new

 ・未設定

 ・未設定

 ・未設定

 ・未設定

 ・未設定

 ・未設定

 ・未設定

 ・未設定


 status:我、何人も干渉を違わず。

 symbol:渡人・創世人・観測者

 World:誰が為に乙女は咲く。


 ++++


 ステータスが更新されました。


 フリージア:

「な、なななんですの?これ?」


 フリージアは目の前に突如現れたサキのステータスボードに驚く。


 それはスキル〈共有感応〉によるサキの能力によるものだった。


 あ、解説ありがとうございます。

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