文化部スポ根男子 亀谷

女子「あーあ、部活行きたくないなあ」


佐藤「どうしたんだ?」


女子「佐藤くん!」


佐藤「放課後だけど部活行かないの?」


女子「私、テニス向いてないのかなって」


佐藤「そんなことないだろ、頑張ってるじゃん」


女子「でも、下手くそでみんなに迷惑かけてる気がするの。ていうか、佐藤くんは部活行かないの?サッカー部でしょ?」


佐藤「いやー、今日はちょっとサボっちゃおうかなって」


女子「そういう時もあるよね。はあー、テニス向いてないし、もうやめたいなあ。私頑張れないよ……」


ガラガラガラ(教室のドアが開く)


女子「誰?」


佐藤「あ、あれは…… 文化部スポ根男子、亀谷かめやだ!」


女子「文化部スポ根男子?」


佐藤「部活は美術部、だが美術部で一番絵が下手!」


佐藤「口癖は、努力と根性!」


女子「か、亀谷かめやどうしたの?」


亀谷かめや「ああのさっきから話を聞いていたらですね、なにをそんな小さなことで頑張らないとか頑張れないとか言ってらっしゃるのかわたくしには理解できないんですね?考えたら分かります、考えるということが既に無駄ですもうやるしかないんですよ、15年間生きてきてまだそんなことも分からないのですか?自分で言い訳をしているその時間が無駄だということ。教室で話している暇があったらすぐにグラウンドに向かったらどうですか?」


女子「か、亀谷かめや……!分かった、私部活行くよ!」


佐藤「お、俺も行く!」


亀谷かめや「分かればいいんですよ分かれば」


女子「よし、行こう!」


佐藤「うん!」


女子「あれ、てか亀谷かめやも部活行ってないじゃん」


佐藤「あいつ、自分に優しくて人に厳しいんだよ……」


女子「嫌な奴じゃん……」




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