面白い小説その3 ストーリー
最近『ハリウッド脚本術』などの情報を耳にする機会が多くなりました。
『起承転結』と『序破急』、カンと経験くらいしか頼りにするものがなかった時代からすれば、目からウロコの秘訣や情報がかなり詳しく解説されています。カクヨムで公式連載もされていますし、ネットで検索もできます。まだの方には、概要だけでも目を通すことをお勧めします。
さて、それで終わりにしてしまうのもどうかと思いますので、ストーリーについて経験上気になっていることを二点ばかり書いてみたいと思います。
一点めはキャラクターとストーリーの兼ね合いです。
キャラクターについては前回に論考しました。ここでは魅力的なキャラクターは『魅力的なキャラ設定』と、『それを矛盾なく活躍させるリアリティ』から生まれると仮定します。
詳細なストーリーの設計図(プロット)を作って書いている場合、キャラクターとプロットが競合してしまうことがあります。それをどうするか。
『プロット至上主義』、『キャラ至上主義』でどちらかを犠牲にしている例も見られますが、公募で受賞を目指すのであれば、これは明らかなマイナスになります。
矛盾しないで書き進められる道をなんとか探す。プロットやキャラ設定にあらかじめ遊び(ブレ幅の余裕)を作っておくという考え方もありますが、それだけで解決できるとは限りません。やはり最初からプロットとキャラの両方の設定をよく練っておくのが上策であると言えそうです。
そして気になる点の二つめ。
そもそもプロットを書くべきか、どうか。
カクヨムの公式連載では、書かない場合のデメリットが強調されています。むしろ理想的な構成が自然にわかっているなど、特殊な場合以外では成功しないだろうと書かれています。いちいちもっともなのですが、それではプロットなしで書き始めるメリットはないのでしょうか。
私はこう考えます。作品の全体像を最初からイメージできるのならプロットを書くべきだ。そこからキャラクターが生まれて活動するところまでイメージできれば、それが一番間違いない。
だが小説を実際に書いて、その中に没入しないとイメージが続かないのであれば、プロットなしで書くことも十分に合理的な理由になり得る。ただし、矛盾が出た場合は最初から書き直すくらいの覚悟が必要である。
私の場合は、書き始める前に物語の構成を完全にイメージすることが難しいので、残念ながら見切り発車が多くなっています。その結果、途中で断念したり、途中まで書いた話を最初から書き直すことも多々あります。
あまり効率的とは言えませんが、ひとつのメリットを得るためには、当然デメリットも覚悟しなければならない。そう開き直って書いています。
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