第6話「拓海ぃ~。一晩でいいから泊めて」

「それでね!それでね!日菜がね!今度みんなで勉強会やろうって言ってたんだけど佐藤くん来ない?」 

 

「行かない。めんどくさい。一生家にいたい」

 

「そんな即答することないじゃん⁉︎」

 

 今はみんなも知っての通り秋山美優と一緒に家に帰っている。

 いや……正確には一緒に帰ってはいないな。

 正確にはおれの後ろを秋山美優が着いていているというのが正しい表現だ。

 訂正しておこう。

 

「逆になんで俺が行くと思ったんだよ……」

 

 なんだか一周回って呆れてくる。そろそろ俺という人間を理解してくれ。

 

「ん〜。私がいるから?」

 

 少し指を顎に当てた考えた結果秋山さんから回答が来た。

 

「余計に行かないわ……」

 

「え?なんでよ⁉︎酷くない⁉︎」

 

「酷くても構わん。俺は家にいたいんだ」

 

 いや、マジで……。

 なんで勉強をしに人の家に行かなければいけなのだろうか。

 移動時間も勉強に当てたら効率も上がるだろうに。

 

「ムゥ~。つれないなぁ」

 

 頬を膨らませて睨んでくる秋山さんを横目にあと少しで着く自分の家に目を向けた。

 

 そこには俺の家の玄関前で体育座りをしている女子の姿があった。

 その女子は俺と目が合うなりおもむろに立ち上がり……

 

「拓海ぃ〜。やっと帰ってきてくれたぁ」

 

 そう言いながらその女子は俺に抱きついてきた。

 

「てゆうか、拓海酷くない⁉︎あんなに今日家に行くってLINE送ったのに既読すらつかないなんて」

 

「いや、綾のLINEなんて追加してないし。届かないのは当然だろ」

 

「酷くない!?いとこなのに!?身内なのに!?」

 

 そう。身内なのに追加してない。

だって俺のLINEの友達4人だもん。

 まあそんな悲しい現実よりもこいつは流山綾。

 俺のいとこに当たる人物だ。

 長い銀髪に無駄に強調された胸が特徴。

 

「ていうか。拓海。誰この女子。

 まさか彼女⁉︎」

 

 驚いた表情をしてこいつはすぐに。

 

「あ、そんなわけないか。拓海だし。拓海まともに話せる女子Sir○と私ぐらいだもんね」

 

 おい、こいつマジで何しに来やがったんだよ。死ぬほど腹立つんだが.....

 

「えっと、佐藤くん。このいかにも陽キャで佐藤くんと正反対の女の子は……」

 

 なんなの⁉︎この子達。

 みんな俺の敵なのか⁉︎

 

「しれっとすごく失礼な言葉が混ざってた気がするが、まあいい。こいつは流山綾。俺のいとこ」

 

「へー。こんな可愛い子がいとこなんだ。へー」

 

 ジトーっと目を細めて俺を見てくる秋山美優を横目に俺は話をもう一度始めた。

 ていうか怖い!秋山さんの目が怖い!まるで犯罪者を見るような目で見ないでくれるかな⁉︎

 佐藤くん何も悪くないもん!

 

「綾……お前一体何しに来たんだよ……」

 

「よくぞ聞いてくれた!それがちょーっと父さんと喧嘩しちゃって……。一晩でいいから泊めてくれない?」

 

「……無理」

 

 いや、無理でしょ!

 こんなうるさい奴と一晩同じ屋根の下とか無理!

 俺ストレスで死ぬ。髪全部落ちる。

 

「えーっなんでよ⁉︎別に襲ったりしないから」

 

「綾……お前ゴキブリがいる部屋で寝れるか?寝れないだろ?そういうことだ」

 

「そういうことってどういうことだよ⁉︎私をゴキブリと言いたいの⁉︎」

 

「モノの例えだ」

 

「モノの例えって……あ!」

 

 はぁ〜と、ため息をつく綾が秋山さんを見て何かを思いついたように言った。

 

「じゃあこの子も一緒に!私を泊めるとおまけにこの子もついてくる!」

 

 そんなハッピー○ットのおもちゃみたいに言われても……。

 

「え?いきなり言われても……。あ、でも佐藤くんがどうしてもって言うなら……」

 

「あ、無理。じゃ、秋山さん気を付けて。と言っても隣か。じゃまた今度」

 

 なんか綾たちがごちゃごちゃ言ってる間に俺はドアの前に移動して今さっき家の玄関を閉めた。

 ふぅ〜これでやっとゆっくり過ごせる。

 

「ちょっとー。拓海。開けてよ!お願い。夜ご飯作ってあげるから!マジで頼むってぇ」

 

 玄関のドアをバンバンと叩く綾を無視して俺は靴を脱ごうとする。

 

「おかえり。拓兄。さっきからドアを叩いてるの誰?」

 

「あぁ。綾だ。なんか一晩泊めて欲しいって」

 

「へー。綾ちゃんが……。で?拓兄無視してきたの?」

 

「げっ……」

 

 にこりと口角は笑っているが目が笑っていないモードの咲が出てきてしまった。

 

「拓兄……女の子が困ってるのに無視してきたんだ。へー」

 

 怖い……。

 

「い、いや。ただ見逃しただけです。はい。すみません」

 

 俺はいつの間にか正座になっていた。

 だって怖いんだもん!

 結局俺はこの禁断の扉を開けてしまい。

 綾を一晩泊めることになった。

 

 最後に一つだけ言っておこう。

 

 ——まじで無理——

 

 

 

 

 

 こんにちは三上蒼太です。

 ここまで見てくださりありがとうございます。

 久しぶりに書いてみるとどうしても文章力が落ちてる気がするんですよね。(元々ない文章力)

 伝わらないとこがあったらすみません。

 以上!三上蒼太でした!

 

 レビューやフォローをしてくれると嬉しいです!

 よろしくお願いします!

 

 では、おやすみなさい

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