帰宅中のたそがれ

第1話 第1週月曜日

　十六時　今日も一日の講義が終わり下校する。

部活にも入っていないし、仲の良い友達もいないので学校が終わるとすぐに帰り始める。友達と一緒に寄り道をしたり、学校で遊んだりと楽しいとは思うけど積極的にしたいとは思わない。

　何故このようになってしまったのだろうか。小学生の時は活発で親友と呼べる友達もいたが、違う中学、高校に行ったことで会うことがなくなってしまった。それを原因にしたくはないが、あの時以降心にぽっかり穴が空いたように感じる。

　昔は何をしていたっけな～とまだ十数年しか生きていないのにそんなことを考える。今でこんなのだったら将来どうなることやら

中学の時は淡々と月日が過ぎていったから高校生になったんだから何かを変えないといけないかも。でも運動も得意ではないし、手先も器用ではない。アニメや漫画であるように異世界に行ったり、空から美少女でも降ってくれたらいいな～と思う。

　でも異世界に行ったところでそこで優遇される能力を貰えるほど今困難な状況でもないし、空から美少女降ってきてもその場で上手く対応できる気がしない。警察に案内するくらいだ。

歩きながらこんなことを時折考えながら歩いているともう自宅が見えてきた。

それでは部屋で大好きな異世界転生と美少女が降ってくる作品を堪能するとしましょうか。