ホームシックガール 第8話

「えっ、婚約者さんと別れたの?」

「そうなのよ。正直日本のパーティに参加したのだって良い人を探すためでもあるしね。」

そう言いながら真美さんが苦笑する。その後、松宮くんが小さな声で何か言っているのが聞こえた。「・・・って」


「ちょっと、私お手洗いに行くね。」

「あ、俺も行こうかな」

「朋華ちゃんも、一緒に行く?」

「いえ、私は大丈夫です。ありがとううございます」

真美さんはニコリと笑って席を立った。


本当に綺麗な人だ。顔立ちもスタイルも綺麗で、心も美しい。その上学もあり、経営者である。こんな人が松宮くんの知り合いにいたのか、そんなことを考えると不安になったが

現在の彼女は私だ。改めて考えると私は本当に幸せ者だ。親身になって自分のことを考えてくれる親友、格好良くて優しい彼氏。

幸せを再確認して、顔の筋肉が緩んだ。


2人が手洗いに行って数分後、真美さんが買ってくれたカフェオレを飲み干した。(私もお手洗いに行こうかな。)荷物もないので席を立ち手洗いに行くと、密着した2つの人影があった。

物陰からそれを除くと、松宮くんと真美さんがキスをしていた。

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