ホームシックガール 第5話


勇人が私の部屋を出た日から5日、私たちは口をきいていない。なぜ勇人が怒ってしまったのかも分からず、何もできていない。

” この前は怒らせてしまってごめんなさい。でも、何が原因で勇人を怒らせてしまったのか私は分からない。どうしては勇人は怒ってしまったの? ”

きっとこのLINEも無視されてしまうだろう。でも、どうして勇人が怒ってしまったのか、私はどうしても知りたい。

” 16時 屋上 ”私がメッセージを送った数分後、勇人からこんなLINEがきた。

” どういうこと? ”

” いいから。ちゃんと行きなよ ”


15時58分。

『16時 屋上』という呼び出すLINE、他人事のような『ちゃんと行きなよ』というLINE。この2つのLINEが意味することは分からなかった。

16時。時刻を知らせる鐘が鳴る。

その時、屋上のドアが開いた。「松宮くん…!?」 現れたのは松宮くんだった。

「松宮くん、ここ富川高校ですよ…!?なんでここに?!」驚きが隠せない私に、松宮くんが言った。「さすがに高校を間違えることはないよ(笑)呼び出したのは朋ちゃんでしょ、どうしたの?」その言葉を聞いて、私は理解した。勇人、あいつ…!!

勇人のことは置いておいて、今はこのチャンスを自分のものにするしかないと思った。

「あの、先輩、ずっと好きでした。付き合ってください!!」

 

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