第12話 会議の準備 中編
私は夢を見ていた。ケミンが、私の額にキスしてくる夢・・・ 夢の中のケミンは優しいわ。(好きだよキュリア)と言いながら今日は強くキスされた・・・
思わず声が出てしまう「ああ♡」その後、唇に・・・って所で目が覚めた。
あれ?今の夢だったの?額がちょっと熱い、寝てる間にキスしてくれたのかしら。隣を見てもケミンは居ない。如何なってるの?
昨日は酔った勢いで水着で寝たのに何もされてない・・・なんかムカついて来たわ!据え膳食わぬは男の恥って言うのに、私は、据え膳に成らないのかしら!
窓から外を見てみる。ラヴォージェと話してるようだわ、私はそっと外に出る。後ろから抱き着いてやろうと思ったの。そうしたらケミンが、
「むむ、キュリアの国の国民なのか・・・侵略されたのか?」
貴方、侵略はないでしょう!!思わずスリッパを作りパッコーーンっと叩いてしまった。
『ケミン!人聞き悪いこと言うんじゃないわよ侵略じゃなくて間借りしてるだけだから!』
痛がりながらも挨拶されたわ。
『おはよう!!スリッパなんて直ぐに作れるわよ!そんな事より、何でこんなに綺麗なキュリアちゃんが横に寝てるのに貴方は何もしないのよ!!既成事実が作れないじゃない!』
それが嫌だってーーー!!!!!パッコーーンもう一度叩いていた。
私ってそんなに女子力ないのかな・・・
その後キッチンを見てみた
『ダブルベッドがあるーー!キャー』
システムキッチンに調理器具なんでもあるわー凄い
『ケミン!出かけるの?ご飯、何がいい?作っておくわ♡』
「キュリアの一番得意な料理で良いよ。じゃー行ってくるから」
『行ってらっしゃい。ア♡ナ♡タ♡』
この勘違いは直らないのか・・・
『勘違いじゃない!!』
「なんで無視するのようーもう!!」
ケミンは行ってしまった。こうなったら是が非でも胃袋掴んでやるわよーー!
「ラヴォージェ!ケミンの好きな食べ物って何?」
「林檎と蜜柑とかおっしゃってましたが?」
「果物は知ってるわよ!!あなたケミンの記憶を見れるでしょ!教えてよ!!」
「は・はい・・・カレーライスとハンバーグの様ですね」
「カ・カレー・・・ハードル高いわね、カレー粉なんてこの世界に無いじゃない・・・ハンバーグは何とかなりそうね。」
「じゃー今日はハンバーグカレーを作るわよ!!ラヴォージェ買い出しに行ってくるわ!」
私は、ぴゅーっと飛んで王国まで来た。市場で買い出しするわよ。
人参、じゃが芋、玉ねぎ、マッシュルーム、豚肉、牛肉、卵、牛乳、塩、バターどんどん買い込んで異次元収納に収めていく、問題は香辛料ね・・・クミン、シナモン、カルダモン、クローブ、コリアンダー、ローレル、ニンニク、ウコン、唐辛子、黒胡椒、生姜、小麦粉にお米とパン粉っと
あれ?何か足りない・・・オールスパイスだわ!!市場中探したけれどなかった・・・
私は、ラヴォージェの所に戻ってきた。
「ラヴォージェ!!オールスパイスが無いわ!!貴方、オールスパイスの種蒔かなかったの?!」
「オールスパイスですか?そのような香辛料は、ケミン様の知識には無かったですね。」
「えーー、カレーには欠かせない香辛料なのよー!今すぐ知識をおくるから作って頂戴!!」
私の知る限りの知識をおくったわ。
「樹木ですね、種を作っても最低でも二週間は掛かりますよ?」
「種を飛ばすのは後でいいわよ!種になる前の果実が欲しいのよ!早く作って!」
ラボージェにオールスパイスの花が咲き果実が出来始める。私は、ぴゅーっと飛んで出来始めた果実をむしり取った。
「キュリア様、まだ熟しておりませんよ?」
「未熟の果実を乾燥させて作るのよ。有難うラヴォージェ。残りは種にして飛ばしておいてね」
パチンとウインクしておく
「やれやれですな・・・」
さて、料理するわよー!!
先ずは、カレー粉の調合ね。オールスパイスの果実を風魔法で乾燥させておく、お皿に入れて小さなつむじ風を作りオールスパイスの実を投入っとコロコロ回ってるわ、これで良し。
生姜にニンニク、ウコンもスライスして乾燥っと、その間にすべてのスパイスをパウダーにする。乳鉢でゴリゴリつぶしては器に入れてを繰り替えす。オールスパイス、生姜、ニンニク、ウコンの乾燥が終わったらこれらもパウダーにする。
さてここからよー 少量ずつとって調合していく。香り強めがいいわね、混ぜ終わったらフライパンで軽く炒って香り立たせる冷めたら味見ピリッとした辛さと深い香りが特徴のカレー粉が出来るこれで良し!
次はハンバーグよ玉ねぎ半分をみじん切りにして、豚肉と牛肉のひき肉も作るダブル包丁タンタンタンよ。ひき肉に塩をふってボールに投入、牛乳、玉ねぎのみじん切り、パン粉に卵も投入混ぜ混ぜ、粘りが出て来たらちょっと大きめで2個のハンバーグを作った。まだ焼かずに寝かせておく。ご飯も炊き始めよう。
さてカレーを作るわよー!!ケミンは、一口大の野菜の大きさが好きみたいだったから食べやすい大きさにしておく、玉ねぎは半分みじん切りにしてあとはスライス、マッシュルームもスライスね。
玉ねぎのみじん切りを飴色になるまで炒めて取り出して、野菜を入れて炒めるマッシュルームと飴色玉ねぎを投入して水を加えて煮込み開始よー
この間に小麦粉をバターで炒める、色づいてきたらカレー粉を投入してカレールーの完成!
灰汁を取りながら、煮込んだ野菜が柔らかくなって来たらカレールーを投入してさらに煮込んでカレーの完成!!
ハンバーグを焼いちゃおう!フライパンでジュージュー表面はカリッとさせて肉汁は閉じ込めておく。
出来たー!!ケミン帰ってきていいわよ!どんな姿で迎えようか、やっぱり男性の憧れのはだ・エプロンかな?恥ずかしくて言えないー、水着にしとくわ。ケミンが帰ってきた。
「キュリアただいま。入るよ」
『ア♡ナ♡タ♡お帰りなさい。ご飯にする?お風呂にする?それとも、わ♡た♡し♡に、する?』
「お風呂はないし、わたしは、遠慮します!!」
『もーー!少しは乗ってよーー!こんな恥ずかしい格好したのに・・・』
「その格好で乗ったら本当にそうしそうで怖いわ!」
『そうしてもよかったのに・・・まあ、ご飯できてるわよ食べてー。』
「カレー作ったのか?カレー粉なんてないのに良く出来たね。」
『うん。頑張ったわよー!よそうから食べてハンバーグカレーにしたのよ。』
「おおー、ハンバーグカレーか、俺の好みをいつ知ったの?」
『秘密よー』
「まあいいや・・・」
俺は一口食べる、おおーー美味しい!!キュリアはニコニコである。
「凄く美味しいよ!!キュリア本当に料理が上手だったんだな。」
俺はあっという間に完食したのだった。キュリアは終始ニコニコ顔で俺を見ながら一緒に食べていた。これは次も食べたいな。
『でしょーー。良かったわー不味いって言われたら如何しようかと思ってたの。』
「本当に美味しかったよ。キュリア凄いね。見直したよ。」
『惚れ直しただなんて・・・キャー ケミン大好き!!』
「違うって!!見直しただよ!!」
抱き着こうとしてきたので俺はとっさに逃げたのだった。
「じゃー部屋に戻るから、また明日ね。」
『えー、一緒に寝ようよー』
「寝ません!!おやすみー」
俺はキッチンを出て自分の家に戻った。
しかし、なんであんなに積極的になってるんだ?俺の寝る前は、恥ずかしがるくらい初心だったのに・・・この六百年で何が有ったんだろう・・・
そんな事を考えながらも今日も夜は更けていった。
自分のベッドに横になり俺は眠りについた。
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