第4話 はじめまして自分

「あ…れ?」

僕は意識を失っていた様だ。


確か、神と会って…

そこまで思い出した瞬間に僕は飛び起きた。


周りを見渡すが、そこは真っ暗。

「夢じゃなかった」


呟きながらも何か違和感を感じる。


「そうだ邪神様は?」

力を与えてくれると言われた瞬間にひどい痛みに襲われたが、あれで力を得られたのだろうか。


それにしてもあの痛みは凄かった。

まだ、体の感覚も麻痺が残ってるかの様…って体だ!


神と喋っていた時にはなかった体の感覚が、薄いながらも有る。


「声も出せる。これはつまり、現実に戻ってきたという事か?」


<元気そうでよかったよ。まだ言ってないことがあるからね>


「うわぁお!」


急に喋りかけられるとびっくりするな


「まだ言ってないこと?」

使徒になったからには何か仕事内容でも言われるのだろうか?


<邪神の使徒なんてやることは一つさ。楽しむ事それだけ。仕事なんさ無いよ>


「だとしたら一体なんでしょう?」


<その体についてだよ>


たしかに、今は肉体がある。

さっきまでは魂?なのか分からんが少なくとも肉体はなかった。


<お前さんは私の使徒として生まれ変わったのさ。つまり、元のお前さんとは別人になってるよ。という知らせだよ>


転生?なぜに?

「元の体に返してくれるのでは?」


<お前さんは神罰で死んだんだ。元に戻してもまた殺されるだけね。それに、私の使徒ならそれらしい体が必要でしょ?>


そういう事なら…でもそれじゃあ僕は今、一文無しって事か。


<もっと喜んでもいいんだよ>

そう言ってケラケラ笑う邪神様


<君が強くなって格が上がれば、私の戦力としても非常にありがたい。だからあまり早く死なない様に。使徒人生を楽しく生きてれば、強くなれると思うよ>


<それじゃあ、>

そこで邪神の言葉が止まり、目の前に今まで生きてきた中で見たこともない様な絶世の美女が現れた


美女は一糸も纏っていない豊満な体を見せつけながら妖艶でいやらしい笑みをうかべて口を開く

「私に会いたくなって早く死んだりしないでね」


そこで僕の意識は暗転した。

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