僕は僕として…
僕は、駅のホームのベンチに座っていた。
特に何かするわけでもなく、ベンチに座っていた。
今日は日曜日。
朝7時10分
誰もホームへはやってこなかった。
僕はベンチに座り、それを見ていた。
雲一つない青空が広がっていた。
ふと横を見るといつもの猫が座っていた。
「まだいるのか?」
猫はそういうとベンチから飛び降り、ホームを歩き出した。
僕は猫の隣を歩いた。
「そうだよね。僕はここにいちゃいけないんだよね。」
僕がそういうと、猫はふんと鼻を鳴らしてフェンスを越えていった。
「もう、時間がないぞ。」
猫はそういうと街へと消えていった。
僕はホームの端から足を踏み出そうとした。
でもそこには見えない壁があった。
僕はまたベンチに座った。
僕は空をにらんだ。
そこには鳥たちが自由に風と遊んでいた。
僕は空をにらんだ。
僕はどうしてここにいるんだろう。
僕は空をにらんだ。
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