春雨の心地よさ

僕は、駅のホームのベンチに座っていた。

特に何かするわけでもなく、ベンチに座っていた。


朝7時10分

通学・通勤のため、沢山の人がホームにやってくる。


ホームにはシトシトと降る雨音がよく響いた。

屋根に落ちる雨だれがとても心地のいいリズムを刻んでいく。


りんちゃんはベンチに座って、うたたねを始めてしまった。

今日はお友達と一緒じゃないのかな?


電車の到着を知らせるベルが鳴る。

りんちゃんは気付かなず夢の中。

つかれてるのかな?


とんとんとん


僕はりんちゃんの肩をたたいた。

りんちゃんはハッとして急いで電車に駆け込んだ。


その顔はまだ少し眠そうだ。


過行く列車の窓から見えたりんちゃんと、目が合った気がした。

きっと気のせいだよね?


「行ってらっしゃいりんちゃん。」

僕はホームからりんちゃんを見送った。


今日もりんちゃんにとって、いい一日でありますように。




あれ?どうして肩を叩けたんだろ?

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