幕間 《グシャ》

――闇ギルドの代表組織の主であり、シャドウが現れる前の時代は裏社会を支配していた「オロカ」そのオロカの右腕であるグシャは血の繋がった孫娘でもあった。


オロカは若い頃に何人もの女性と関係を結び、その中の一人が子供を身籠って彼の元を離れて育てた。育った子供は後に傭兵として育てられ、更に時を経てオロカの子供は娘を産む。


ある時に金に困ったグシャの両親は彼女を王都の商人に売り込み、その人物は過去にナイが関わった事もある「ヨク・バーリ」だった。


バーリは彼女を買い取った理由は、子供ながらにグシャは器量が良いので将来的には自分の妾にしようと考えて彼女を育てる事にした。しかし、ある時に彼と関りと持つオロカが現れ、彼女を引き取った。



『分かるぞ、お前には才能がある……奴に対抗するだけの力をな』

『奴……?』

『グシャと言ったな、今日からお前は儂の用心棒だ。儂の命令さえ聞けばどんな事でもさせてやる。さあ、一緒に来い!!』



オロカはバーリの元からグシャを連れ出すと、彼はグシャに暗殺稼業を行わせ、瞬く間に彼女は腕を上げて恐れられるようになった。最強の暗殺者と呼ばれたイゾウと渡り合える実力者だと知られ、瞬く間にグシャの右腕として信頼される。


グシャとしてはオロカが自分の祖父である事も知らず、オロカの方もまさか自分の孫娘だと気付かずに二人は組んでいた。将来的にはオロカはグシャをイゾウを越える存在へと育て上げ、目障りなシャドウを始末して裏社会の頂点の戻るつもりだった。


しかし、彼の願いは虚しく果たされる事はなく、オロカは死亡して残されたグシャはシャドウと王国の戦いに巻き込まれてしまう――

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