第158話 光の精霊

 精霊の属性は基本の4属性と光と闇があるらしいです。

 まあこの辺りは魔法の属性と一緒かな?


 時に雷とかあるけれど、雷の属性と言うのはなく、6つある属性の組み合わせによって発生するようで、そう言った魔法は多属性になる・・・・らしいです。


 尤もこの辺りの研究は前途多難で、誰も結論を得ていないらしく、未だ数少ない世界の謎とされています。


 そして精霊ですが、例えば水属性の精霊・・・・水の精霊だからと言って水しか扱えない訳ではないらしいです。


 水を凄い勢いで送り出す攻撃魔法がありますけれど、これは風の魔法も使います。それと同じで水属性の精霊も風属性を扱う事が出来ます。


 土属性の精霊もそうです。


 まあ魔法で言えば土の壁を出現させる場合、単なる壁であれば土属性だけでいいのですが、城壁みたいに強度を要求される場合、土にある程度の水分がいりますし、火魔法で熱して焼き固め、風魔法で余分な水分を飛ばしたり・・・・


 精霊はそれぞれの属性が得意、と言うだけで実際には殆ど全ての魔法を扱えるのだとか。


【ちょっと!もういいでしょ!そろそろ私を認識しなさいよね!】

 は!そうだった!うーん、どうなんだろう・・・・なんだか掌に纏わりついてくる光があるけれど、これかな?


 僕がその光に集中すると、だんだんとその光が何かの形になっていきます。

 目の前には、まだ小さな幼女【ちょっと待って!違うから!これから大きくなるから幼女認識やめて!幼女になっちゃったらどうすんのよ!】


 あれ?もしかして僕が思った姿になってしまうの?

【そ、そうよ!気を付けてよね!私は『バインバイン』のすんごい『ダイナマイツぼでえ』なんだから!】

 ・・・・バインバインでダイナマイツぼでえが何か分かりませんが大人の女性を思い浮かべればば良いのかな?

【えっとその、貴女はどんな外見なの?】

 一応そう聞いておこう・・・・


【う・・・・決まった姿って実はないのよね!だけどそうね!スタイル抜群のほっそりとした綺麗なお顔がいいわ!胸はバランスよく、しかしちょっと大きめ?みたいな。】

 うーん、僕の基準で綺麗なお姉さんを思い浮かべればいいのかな?

【そ、それでいいわ!どうせあんたにはセシルって娘がいるんだから、それとは真逆の姿でどう?】


 何でここでセシルが?

「デルク、今何か呼ばれた気がした。」


「ああごめんねセシル。どうやら使役してもらいたがっている精霊がいるんだけど、何だか僕の思い浮かべた姿になるからと、色々注文があるんだよ。」


「で、どんな注文?」

【い、言わなくていい!】


「えっとなんだったかな・・・・最初は『バインバインでダイナマイツぼでえ』と念話みたいなので伝えてきたんだけど、次には『スタイル抜群のほっそりとした綺麗なお顔』『胸はバランスよく、しかしちょっと大きめ?みたいな』って伝えてきたから僕が綺麗なお姉さんを思い浮かべればいいのかな?と返したら、『そ、それでいいわ!どうせあんたにはセシルって娘がいるんだから、それとは真逆の姿でどう?』って伝えてきて、ここまで精霊と話してたところなんだ。そうしたらセシルが話かけてくれてね。」


 セシル、何だかわからないけれど精霊を睨んでいる?もしかして見えているの?


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