第18話 商人へジョブチェンジ

 いきなり躓きました。

 どうやってジョブチェンジをしたらいいのかわからないからです。


「ヴィーべさん、その、ジョブチェンジってどうしたらいいんですか?」

「あ?なんだデルク、そんな事も出来ないのか?」


 ・・・・僕はヴィーべさんの背後に忍び寄る何かを見てしまい・・・・思わず目を瞑ってしまいました。


「もっと丁寧に教えなさいよ!」ドゴッ


「ぐはあ!」


 ヴィーべさんは退場しました。



「あのバカ人に教えるのへたっぴなのよ。だからお姉さんにまっかっせっなっさいっ!」


 お姉さん・・・・リニさんが妙に張り切ってます。折角なので教えてもらいましょう。


「リニさん、お願いします。」


「じゃあええと・・・・なんだっけ?」


「ジョブチェンジの仕方ですよ?」


「ああジョブチェンジね。オーケーオーケー!お姉さんにかかればいちころよ?」


 いちころじゃ困るのだけれど、大丈夫かなこの2人。


「ヴィーべさんはまず商人になって、このアイテムを鑑定しろと言っていたのですが。」


 僕は床に落ちてるアイテムを指します。


「ああこれね?わかったわ。じゃあねえまずは、ステータスオープンと念じるのよ?するとステータス出るでしょ?そうしたら職業は遊び人よね?それならスキル【ジョブチェンジ】があるからそれを選択するの。そうするとジョブチェンジできる職業一覧が出るからなりたいジョブを選択するのよ。今回は商人のジョブチェンジよね?商人のジョブを選択すればチェンジできるわよ?出来たらスキルを確認してね?スキルは鑑定のはずよ?レベルが上がれば交渉スキルも手に入るからね!でも今回は鑑定スキルでしょ?因みに貴方レベルゼロだから、最初は一分しか鑑定できないからジョブチェンジしたら素早く鑑定しなさいね。鑑定レベルゼロだから名前しか出ないと思うけれど、レベルが上がれば用途やら使い方なども出るから使い勝手は悪くないわよ。」


 ・・・・そのごめんなさい、リニさんも教え方はあれでした・・・・まあある程度こうなるのではないかと予想してたのですが、それは内緒です。


 どうやらリニさんは、こちらの反応を確認せず、一気にしゃべりまくる人のようです。


「あの、その出来れば、こちらの反応を見ながら教えてほしいです。」


 すると今後はいつの間にか戻ってきたヴィーべさんがリニさんの背後にいます。

 そして・・・・両手をリニさんのこめかみに近づけているのが見えました。


「ぎゃあ!!!!痛い痛い痛い痛い何すんのよ!馬鹿ヴィーべ!」


「馬鹿かお前は!そんなに一気にまくしたててもデルクは理解できないぞ?」

「え?なんで?私のチョー完璧な説明でわからないなんて誰が決めたのよ!」


 今の教え方で理解しろというのは難しいと思うのです。

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