第16話「戦術その1」
敵味方の戦術例をいくつか説明していこうかと思いまする。
まずは「敵」の戦い方から。
魔物にも魔物の都合があるので、それに即した戦術をとるといいでしょう。
(ボードゲームではないので、「最適な行動」をすると「不適切な行動」になりやすい為
ご注意を)
まずは魔物達の「行動指針」をシナリオに照らして大雑把に決めます。
PT側と違い、利害関係がある魔物が多いことでしょうからそこらへんが重要になります。
魔物には「知能」が設定されており、それにより「損得勘定」が規定されていますので
それらを参考に考えていくといいと思われます。
GM側には無限の思考時間と情報がある為、そのまま戦ってしまうと
PL側に激しく不利になる為、最適解から数段落とした戦い方をするのが良いと思います。
なので、GM側は「どう手加減するか?」に思考時間を使うと良いでしょう。
魔物側に「頭の良い」行動をとられるとストレスに感じるPLさんも多いので注意が必要です。
(これがために無用のトラブルを起こした卓が案外多いですので)
では知能ごとに基本戦術と手加減の例をいくつか。
☆知能:命令を聞く
基本行動:命令の通り 融通が利かないのでそこら辺が攻略の鍵
行動例:術者がいる場合は術者の命令で。
そうでない場合おそらく「守護を行え」という命令だと思うので
非常に単純な行動に限られる。
「場所」や「物体」を守ることしかできない為
離脱等も簡単にできるだろう。
手加減例:一番堅い相手や回避する相手を殴る
複数いる場合でも連携して集中攻撃をしない(減)
複数いる場合集中攻撃する(加)
倒れた相手は無視する(気絶したふりにも気づかない)
守護対象から離れると行動しない(遠くから石を投げて倒す等)
総評:手加減がしにくいので弱めの魔物にしたい
遠距離攻撃できる場合は魔物ではなく罠として処理したい
術者次第で手加減できるようになるのでその場合楽しく使用できる
術者がいる場合
臆病で離れない
攻撃一辺倒で術者を守らない
適当に移動する(術者が動かし慣れてない等)
【GM難易度高め】
☆知能:なし
基本行動:近くのものを攻撃する等
植物に多く、非常に単純な行動しかとらない
手加減が非常にしにくいので慣れないうちは弱めの魔物にしよう
行動例:反射や本能で動くため単純な攻撃等
HPが低くなったり苦手な攻撃をされたら逃亡する等
手加減例:移動力がない場合、離れるとなにもしない
移動力がある場合、逃亡をメインにしていく
生餌を欲するので止めを刺さない
お腹すいてるので確実に止めを刺す(加)
複数を攻撃しても食べきれないので集中攻撃
複数を攻撃して栄養を増やす
総評:これも手加減がしにくい非常に厳しい敵。
できればシナリオボスではなく避けることが出来る等
にしたいですが、予想外に強くGMが困ることも多い難敵です
(移動途中で損耗して街に帰る等の卓も良く聞きます)
他の知能持ちと組み合わせてそっちで手加減するのもいいでしょう。
☆知能:動物並み
基本行動:非常に幅広い範囲を持つと言える分類でしょう
様々な動物の習性とかを勉強すると面白いかと思います。
人間のような好戦的な動物はあまり多くないので
そこらへんが手加減の肝になるでしょうか。
行動例:単純な攻撃を繰り返す
種によっては効果的な連携もする
集団戦で囮を使ったりもするだろう
手加減例:お腹の空き具合で好戦意欲を変化させる
連携を活かした一斉逃亡を図る
囮を使ってPC側を分断し徹底的にたたく(加)
機動力や数を有効に使用し敵を叩く(加)
総評:動物並みの多くはタフだったり移動力が高かったりするので
それが連携して単純に攻撃してくるのはかなりの脅威になることが多いでしょう
なので出来るだけ非好戦的に行動するのが良いと思われます。
お腹も減ってないのに苛烈に攻撃するのは人間くらいなので
一般的な動物は必要もないのに戦わない、というスタンスが良いかと思います。
【GM難易度普通】
☆知能:低い
基本行動:普通に戦う。
会話が可能なので、頭の悪い人間並みの行動ができるでしょう。
簡単な損得勘定が出来るので、交渉等もできるようになります
行動例:普通に攻撃、逃亡、交渉を行う
魔法や特殊能力は単純なものをメインに使用する
敵の戦術も判りやすいものを判断基準に簡単な対応策のみにする
大局的な行動は基本できないのであまり戦闘前準備などはしない
手加減例:仲が悪いので援護等をわざとしない
戦闘後の分け前を増やすため味方を見殺しにする
〃 手を抜いて戦う
〃 味方を差し置いて戦う(加
PCの止めを刺す前に交渉してくる
PCの止めを優先して刺す(加
総評:ここらへんから格段に使いやすくなりますね
シナリオ上も遭遇戦以外で登場させやくすなるでしょう。
いわゆる「知能」がある為、わかりやすく手加減が出来るので便利です。
また三人寄ればなんとやら
魔物同士の関係を構築することで簡単に手加減が出来るようになりますね。
【GM難易度低め】
☆知能:人間並み
基本行動:PCと同じだが、冒険者とは基本行動原理が違うのでそれを前面に出したい
魔物の性格や行動理由によって戦い方を変えるといいでしょう
行動例:PCと同じ
仲間と連携し効率的に動くのは基本冒険者だけなのでやや非効率に行動する
長期的な損得勘定が判るので複雑な交渉や罠も可能
魔法や特殊能力も複雑なものや使い方もできるでしょう。
手加減例:死体よりも生きている方がいろいろと利用できるため
降伏を薦めてくる
伏兵/増援等を警戒しMP等をけちって全力を出さない
窮鼠猫を噛むを警戒し追い詰めない
PC側を侮ってなめプする
PC側を警戒して様子見する
総評:人間並みの知能なので、現実世界の人間のような行動を基準に出来る
つまり、思い込みで行動したり、油断したりするわけです。
GMさんによっては一番使いやすいタイプという人も多いでしょう。
また長期的な損得勘定が出来るということは
後先考えずに全力を出す、というのが出来にくいとうことでもあるので
そこらへんも手加減する理由に出来るでしょう。
【GM難易度不明】
☆知能:高い
基本行動:人間よりも高い知能を持つ。
詐術などが通用しないので戦う段になれば効率よく行動するだろう
逆に高いことに胡坐をかいて特殊な戦術をとることもあるだろう。
行動例:攻撃や交渉等様々
人間よりも高い知能、というのは基本現実世界に存在しないわけなので
正直、どういった行動が良いのか全く分からない。
強いて言うなら思考時間を豊富に使った行動に近いのかもしれない。
実際に使用する際には初見でPC側の基本戦術を看破してその対応策を瞬時に講じる
とかにしています。
手加減例:知能が高いので、考えすぎて効率の悪い行動をする
知能の低い生き物の行動を出来るだけ楽しみたい欲求に耐えれない
最適解の行動を連発する(加)
知能の低い生き物の効率の悪い行動を理解できなく混乱する
総評:知能が人間より高い、というのがフィクションの世界にしか存在しないので
そこらへんの行動を模して行う、という未知の世界の行動になる
GM的に負担が大きいので「人間の中で頭が良い」くらいにしておくと良いでしょう。
本来知らないはずのこと、を瞬時に推理して行動に反映する、とかでもいいでしょう。
うちではいままでのPCの戦い方をなぜか知っているかのように反応する、
とかにしています。
知能が高いから、といって必ずしも「強い」戦術を取らないといけないわけではない
ということを覚えておくと良いでしょう。
(このシステムの「知能」は損得勘定や交渉の有無を表すものですので)
戦闘では何も考えないのが最も強いことも多いわけですから
頭の良い人は是非、戦闘や戦争を起こさないことを考えてほしいところ
次は具体的な戦術を
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