桜庭澄空のひとりごと 〜day 1〜

ある人は言った。

「世の中には理不尽なことだらけだ。我慢しなければいけないこともたくさんある」


そんなのおかしくないかしら。

理不尽なことをどう我慢するかより、どうしたら理不尽なことがなくなるかを考えるのが先ではないかしら。


ある人は言った。「誰かが我慢しないと世界は回らない」


じゃあその方は誰も我慢しなくてもいい方法を一度でも考えてみたのかしら。

少なくともわたくしはそちらから解決しなくてはならないと思いますわ。


社会は、世間知らずのお嬢様のひとりごとだと笑うでしょう。


ですが私は誰かが笑っている裏で、誰かが歯を食いしばってもがいているのはあまりに理不尽だと思うわ。


私はティータイムのマカロンをひとくちかじり息をついた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る