桜庭澄空のひとりごと。

染谷絃瀬

〜序章〜 桜庭澄空の一日。

 桜庭さくらば澄空きよらは言わずと知れた、大財閥の御令嬢。

澄空は今日も天蓋付きのレースまみれのベットで目を覚ました。


6:00 専属執事高遠たかとおまことのノックにより起床。


6:30 朝食は三つ星シェフのフレンチフルコース。


7:30 専属の運転手がリムジンで秀麗学園へ送迎。


とまあこれだけで十分、澄空の日常が普通とはかけ離れているのはわかるだろう。


8:30 始業。


またここが常軌を逸しているのだが、澄空の通う秀麗学園は偏差値78の超名門私立校なのだ。

幼稚舎から大学院までエスカレーター式という環境もあり数々の著名人の子息が名を連ねる中でも澄空は別格だ。なんと入学して以来成績学年トップから落ちたことがないのだ。そしてその容姿も端麗。テレビドラマに出ていてもなんら違和感ない。


16:00 帰宅。これまたリムジン。


16:30 日本舞踊、お琴の稽古。


18:00 中国語、フランス語の勉強。


19:00 夕食。これまたフルコース。


20:30 バスタイム。ヨガ講座、フェイシャルエステ、ネイルケア。


22:00 就寝


こんな現実とはかけ離れた生活を送る彼女も当たり前に疑問に思うことがある。

それを少し覗いて行こうと思う。


                        


                〜fin〜





  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る