第5話 傷

私は世界が憎い、美しいのが憎い、人が憎い、空気が憎い、幸せが憎い、笑顔が憎い、自分が恵まれていることを自覚してない奴が憎い、恵まれた家庭憎い、自分が憎い、全てが憎い


皆平等そんなものは私には存在しなかった

私にとって学校は…いいえ…あれはただの学校の形をした地獄…

家は緩やかな死のよう…

私の名前は鎌井切子

私立鈴ノ音学院高等学校2年

私はイジメを受けている別に何かしたわけでも

目立ったことをした訳ではないのにその理由が…


"目障りで気持ちが悪い"


そんな理由だった私はそんな理由と

クラス女子三人グループで家柄も一流の三人

私が成績がいいことと見た目の悪さ一般の家庭と言うことからイジメのターゲットになった…


常に教科書には文字が読めなくなるような落書きがされ、必要以上の暴力と罵倒、グループ通話に無理やり参加させられメッセージで

必要以上の罵倒「死ぬ」「クソ女」「ゴミ」「カマキリ女」などの罵倒

挙げ句の果てに叔母ちゃんが作ってくれたお弁当を

私の知らないうちにトイレに流されそれをケラケラ笑いながら嘲笑う

私は先生に相談したが取り合って貰えずそもそもイジメなんて勘違いだろうと考えている


「そう言うことはじっくり考えてものをいいなさいちゃんと親子さんに相談して…」


そんな奴らしかいない

相談なんて絶対に出来ない叔母ちゃんと

お爺さんには心配させられない

絶対に言えない…

ここまで育ててくれて必死に私を育ててくれた

優しい祖父母、二人の悲しんだ顔なんて見たくない

言えない…言えない…!!




「忙しい」「今、手が離せない」「他の人に相談しなさい」「悩みぐらい自分解決できなくてどうする」

どんなに


私は友達、幸せ、楽しみ、未来を全てを犠牲してきた

私の唯一の安らぎは本と絵画だけだった

本の物語、絵画の幻想に心を癒していた

今ここに存在し、光を浴びず影を歩いている

その結果が 「これ」

私は何一つ自分選んだ結果がなかった

だけど1つ私の光が1つそこにある…

それは偶然絵画展でみた彼の絵…

私は無意識的に、直感的に何かを感じた

色彩は

その絵は一人の少年がたたずみ蛾の蚕を纏っていた

蚕から抜け出そうとするよう

目を瞑った少年が何かを求めるように手を掲げる

絵だった

私はその絵を見て

私は身体の奥底に何の輝きがあるように感じた

花の蜜を求める虫のように待って

身体が無意識に引き寄せられ

数分立ち尽くし

「綺麗…」

と無意識に口にしたするとふらっと

一人の少年がそこにいた

「ありがとう」


「?…どうしてあなた、御礼を言うの」


「これ…僕が描いたんだ…」


「これをあなたが?…」 


「うん…気にてくれた?…あ、もう時間だ…

じゃあ…」

その瞬間、私は彼が御伽噺の白馬の王子様のようだった…

自分の胸の鼓動

と確認しながら彼の姿、現状に彼女は

なんでこんなに胸に色の渦が私の心を色付ける

そう…蚕…繭、彼が私の希望…光になった

閉まっていた暗い世界に微かな光を与えてくれた

彼の一筋の光になりたい

あぁ、私も一緒に連れててお願い…お願い…


それから私は彼について調べてたどんな年齢、環境、身なり、人柄、家庭あらゆること調べた

私はどんどん彼に魅力された

彼のためなら…私は…


彼女はひとり考えながら歩き

今と過去を照らし合わせなが暗い思いを彼で塗りつぶす

「そうよ…私は彼がいるから…何も心配ない…

何も…そう、彼は私の光なんだから」

「私は…あんな…あんな…クズとは…違う!!!」

と片腕を右手で握り震わせなが

「大丈夫…大丈夫…大丈夫…!!」

彼女はそう、呟きながら橋を後にする


「ちっ…」と彼女はそう呟き

不良達は皆悔しそう表情をしながその場をあとにする

彼女はそんなことを気にすることもなく芝生に座り空を眺めてながら頭の中でバイオリンをイメージし

まるでその場にバイオリンがあるように弾いてみせる

彼女はその場を数十分繰り返し弾く

彼女はその場を何事もなかったかのように

その場を彼女の音色に染め上げる


そして彼、蚕 繭は彼女の演奏を楽しみにしながら

絵を描き進める…























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