第2話お互い

「おい!ガキ!聞いいてんのか?!おい!」

僕は呆然としたが彼女にあの音と驚きや恐怖よりも好奇心が動き出す

「ねぇ、君があの音を出したの?、それとも…」

少女の方はこれで大体驚いて逃げるのだが彼は全く動じること無く自分の目的を話す

「お前!なめってんの…か…?」

彼女はさっきから彼が眼を閉じたままで尚且寝そべっている横に障害者用の杖があることに気づいて(まさかこのガキ、眼が)

「お前まさか、眼が…」

「うん、僕はね、幼いころに眼が見えなくなったんだ、自宅療養と薬物治療をしてるんだ、先生からこれから時間と自分との戦いなるて」

その事実を目の当たりにし少し戸惑いはしたが彼女はやはり怒鳴る

「バカやろう!こんな時間にガキがなにしてやがる

ましてや眼が見えねぇなら尚更だ!」


「うん…そうだね、だけどあの音色の人に会えると思って…で君なの?」


彼女は片手に持っていたバイオリンを握り

「さっきから意味わからんこといいやがって

だから!…?…音色?このバイオリンのことか?」

そのこと聞いて彼は彼女の先に反射的に彼女の顔に近づき

「やっぱりきみなんだね!君の音を聞いてあの光を辿って僕はここに来たんだ」

彼女は突拍子もないことに踊ろき困惑する

「まじかよ…?お前、私の音を聞いてここまで来たって言うのかよ?」

「うん…君は素敵だった」

彼女は不意な言葉に彼女は照れを隠すためまた怒る

「う…うせぇ!小っ恥ずかしいこと淡々といいやがって、てめぇは、イタリア男か!」

「凄く綺麗な音色でまるで何か伝えようとしてるようで1人なんとか藻掻こうと閉ざして閉まった世界を誰かに気づいてほしいようなそんな音だったよ」

彼女は少し動揺したながら

「な…なんなんだ、お前は?なんで?!」

「そんなことより君の名前を教えてくれる?」

かぁ〜///と彼女の頬が赤く染まりさっきとは裏腹に少し照れなが声をあげる

「ち…!調子狂うぜ…じゃあよぉーく覚えおけよ!

私は、蝶野蜂子!この地元天道町県立天道高等学校1年だ!こら!」

「蝶野…蜂子だね、ぼくの名前は蚕繭、高校一年てことは16歳?僕と同じだね…!」

!!!

「お前タメかよ!嘘だろ、どう見ても中1くらいしかみえねぇ…てか女みたい顔し、髪だって…」

不思議そうな顔しなが彼は答える

「そう…かな?でも素敵な名前だね、意味や漢字はわからないけど凄くいい名前だよ」

また動揺しつつ彼女は他の疑問を思い出す

「そうえば、さっきお前、光どうこうって言ってたけど」

「うん、僕は君の音とその光に案内されてここまで来たんだ…」


「光、なんじゃそりゃ??私はただ、弾いてただけだぜ?」


「僕も、わからないだけど何かが起こるじゃないかってなんだかワクワクしたんだ…"閉ざされた世 界"の向こうに!」

彼女は突拍子のないことに唖然とするが少し赤くなる

「ふん!なんだか知らねーが!とにかく私の音でここに来たてことか?目的はなんなんだ!」


「目的かぁ、そう言えば考えてなかったとにかく君の元へ行くことしか考えてなかったから…」

彼は少し考え

「うん…!じゃあ君を描かせくれない!君の絵を描きたいんだ!そして君の音をまた、聞きたいんだ」


「はぁ〜!!!??うなもん嫌に決まってんだろ!て言うか絵て?お前、目が見えないんじゃねぇのか?」


「いいじゃないか、きっと君は素敵な女性だと思うよ、こんな音を奏でることが出来るん、だからきっと素敵だよ…きっと」

「それに僕は昔見た、色、音、感触、匂いをイメージで描けるようでまぁ実際自分の目で見た訳じゃないけどみんな褒めてくれるよ」


「へぇ〜、お前って結構すげいんだな」


「いいや、君ほどじゃないよ、だって君の音とたぶんが君から感じた光に案内されたからここまでこれたんだ、君の奏でる音は凄い力があるだよ…きっと

!」


「はぁー、たくさん話した…君と会えて良かった」


「まぁな、私も今日は、まぁ悪くはなかった」


「ふ、変わってんなお前」


「君は素敵なバイオリニストだよ」

彼女は空を眺める

「まぁ、伊達に弾いてねぇしな、それに世界狙ってからな」

彼は優し気な顔で彼女を見つめ

「君ならなれるよ、きっと…」

「ふん!当然だろ、なんたってこの私だからな!」

彼女は少し照れながら自信あり気に言う

彼は少し笑いながら顔を合わす

「大丈夫、君ならなれるさ」


それから彼らは目と目で語りながら無言の一時を過ごし言葉には、出さないがお互い芝生の上に座り川向こうの微かに光る町を眺め橋の下を通る風の音を聴きながら時間を過ごす

「最後に君の音色をさっきの音をまた聞かせくれない?」


「まぁ、いいけどよ」

彼女はさっきとは裏腹に周りが静まり彼女の瞳はさっきよりも鋭くなるバイオリンを構え、片手の弓を整え

"その場が震え出す"


遠くでは感じられなかった臨場感、音、空気が振えるような鋭く響き刹那が身体に滲み渡る

その場はまるで夜が永遠に止まっているようで彼女がその場を包む女神になったようだった

それから演奏は終わり

彼は拍手をする

「やっぱり君は凄いよ…本当に」

少し照れくさいようすで目を逸らす

「あ、そういういやぁ、お前は大丈夫なのか?時間は結構な時間だぜ?」


「そう、だね…そろそろ帰るよ、今日は楽しかったありがとう」


「あぁ、割と楽しかったよ」

と彼は振り向こうとした瞬間

「帰り道どう行くんだっけ?」

彼女も不意に気づき

「おまえなぁ…」

彼女は呆れ顔しながら互いを見てくすくすと笑いながお互いを横に並び彼の歩幅を合わせ、その場を後にするたわいの無い話をしながら彼の時間と足は歩む

2話を読んでいただきありがとうございます。

面白かったら応援や評価よろしくお願いいたします


















































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