44話【それぞれの夏】

学校祭が終え、生徒会も部活もひと段落が着いた今。早めに行った専門学校の結果を待つ毎日。その裏で時期は2回目のテストで、心はズタボロだった。最近忙しく、あれから凌央くんには会えていない。少し寂しいけどこれも我慢のひとつだろう。


「西条ー。進路の結果届いたぞ」


担任に呼ばれた。正直会いたくない

大丈夫。結果は合格で、テストさえ終われば夏休み。大好きな君に会える。そう自分に言い聞かせて教室を出た。




凌央side


前回見事に赤点を取った俺は、ろくに先輩にも会えていなく、部活にでさえも顔を出せない状態でいた。


補習の毎日、外はギラギラと太陽が活動している。これさえ終われば、、夏休み中はきっと_


「愛羅先輩の浴衣を独り占め出来る」


って、何考えてんだ俺。

花火大会が、近づいてくるのをカレンダーをみて思った俺は不意に思い出した先輩の浴衣姿。


「…可愛かったな。」


思ったよりも重症かもしれない。。




桃side


「じゃあ、これでお願いします。」


部活の顧問に出来たプリントを渡し職員室を出る。外は綺麗な夕焼けが窓一面に広がっていた。


「綺麗。…あ、颯太くんだ」


何気に見ていた外の景色の下に、同級生と絡んでる颯太くんを発見した。何をやってるんだか…笑。でも、これなく愛おしいと思ってしまうのもだいぶやばいと思う。


「あ、」


目線があった気がした。やばい…バレた?

夏休み前の夏。少し胸の動悸が早くなったそんな日だった。




颯太side


「颯太ー!帰ろうぜ」

「おう」


猛暑だった午後。帰るごろには気温は下がっていた。割と帰りやすい気温だなと1人思っていると、一緒に帰るやつは花壇に水やるから待っててと、言われてしまった。自己中にも程があんだろ。


ふと上を見た。別に暇だからとかでは無い

踊り場に誰かいる。…あれは、いやなわけない。桃先輩はきっともう帰っているはずだ。俺の見間違い。。いやそうでも無いかもしれない。もしこれが仮に本当に先輩だったら…


『先輩今踊り場にいます?』


LINEを送ってみた。これで携帯を見てたら先輩の確率は上がるであろう。予想は的中していたらしい。慌ててる先輩がいた


「何してんだあの人…笑」


少し涼しくなった放課後、俺の心は満足でいっぱいになった

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