33話 【変わらない気持ち】
凌央side
「先輩ー。今そっちに行こう…って、なんで泣いてるんですか?」
「…っ、凌央くん」
階段で遭遇した。
いつもの先輩と違うと分かったのは出会い柱泣いているからである。しかも目が赤い。何かあったのか…いや、違う
「…先輩さっきの告白見てました?」
「っ!?うん、良かったじゃん可愛い子で」
「え」
「OKしたんでしょ?なら、私に構わない方が良くない?」
「それ本気で言ってます?」
「うん」
正直俺は腹がたった。
OKなんかするわけがない。俺の気持ちは初めて先輩を好きになったあの時から変わってないし変わるはずもない。性格上黙っている訳にも行かないので少しからかうことにした。
「じゃあ、先輩は俺とその子が付き合ってもいいんですか?」
きっと先輩のことだから、凌央くんがいいならーとか言うんだきっと。でもその予想は違い。
「それは……だ。」
「えー?聞こえないです」
「それはやだ…!私だって好きなのに。あ」
先輩は、俺のことが好きだとそういった。
なんだ。両思いなんじゃねぇか。それが知った瞬間胸は弾み、嘘なんじゃないかと不安に開いた口からは。
「え、先輩今なんて…」
と出てしまった。
顔を赤くして、怒るかのように先輩は。
「あー!!もう!!だから凌央くんが好きだって言ってんの!!」
と呟く。
神様。こんな可愛い人を俺の先輩にしてくれてありがとうございます。と、心に秘めると体は先輩を抱きしめに言った。そして
「両思いじゃないですか、先輩」
「!?ここ、人通るから離して…!!」
人が通るって…まぁたしかにそうか。だか、来客用の階段になってるため来る人は知らない人ばかり別に気にしなくてもいいと思うが嫌われたくないので離す。
「誰かに見られたらどうするの」
「その時は言いますよ。彼女だって」
「か、彼女!?」
彼女という言葉に、動揺している愛羅先輩。
この人元彼いたよな…??いや、考えるのはやめたやめた。今はもう一度告白するチャンスだ
「はい、先輩改めてですけど」
「俺の彼女になってください」
改めて言うなんて照れくさい。でも、
「はい。よろしくお願いします。」
ニコッと笑いながらもうっすら涙が流れる先輩を見てこれ以上の幸せはないと感じた。
・
・
桃side
偶然見つけてしまった、大好きな友達の告白シーンを割と近くの影で見ていた私はあまりの感動に。
「うおおおおぉ良かったね愛羅ぁぁ」
と、叫んでしまった。
あれだけ悩んで苦しんで頑張った愛羅がやっと実ったんだ。…凌央くん幸せにしないと許さないぞと思いながら1人沸いていると
「桃先輩…?」
「何今いいとこなのっ!?!?颯太くん、?」
「こんにちは。凌央先輩と愛羅先輩だ
覗き見ですか?」
颯太くんに声をかけられた。
まずいバレたか。。??幸い出来たてカップルにはバレていない。いや、完璧に私変な人じゃん??どうしても誤解だと言いたくて
「ち、違うよ??」
と、答えると。
そうですか とまぁ、興味のない感じに言われた。それもそれで寂しい…
「あ、良ければ1の3に遊びに来てください。今ビラ配ってるんです」
「あ、ありがとう行くね!!」
「それと、先輩」
「ん?」
「浴衣似合ってます」
ビラを貰い、ウキウキしていると
名前を呼ばれそう言われた。胸がきゅっとなる。。えっと、これは、、な、なに??
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