27話 【デート3】


周りを見ると、カップルがちらほら見える。

他の人から見たら私達もカップルに見えるんだろうか。『先輩』と『後輩』それだけの関係なのに今この瞬間だけは、恋人でいたいと思えるのは何故だろう。。いかん、周りに流されるな私。1度告白された身でもある私だけど流石にもう凌央くんは何も思ってないだろう。いや、思ってないやつと手を繋ぐか。。?ダメだ。。考えたら止まらない…


「_先輩」

「…。」

「愛羅先輩!」

「はっ、ごめん。何?」

「体調悪いんですか?顔色悪いですけど…」

「大丈夫だよ。それよりも次はどこ連れてってくれるの〜?」

「ならいいですけど。。次は、ここです」


心配されてしまった。

一旦この気持ちは忘れよう。せっかくのデートだ楽しまなきゃ。そして案内されたのは、某有名な服屋だった。


「服屋さん?」

「選んで欲しくて…」

「え、センスないけどいいの?」

「はい。先輩に選んで欲しいんです」

「分かった。じゃあここでプレゼントするよ!」

「いや悪いです!!」

「だめ、買わせて。さっきのもお礼あるし」

「…分かりました。その代わり昼ごはんは奢らせて下さいね」


続けて拒否権なんてないですけど と言った。いや、、ほんとに先輩としての立場が無くなるからやめて欲しい。。安いものを頼もうそう誓った私は、凌央くんの後に服屋に入った。





「あー、これも似合う。うわ悩む」

「……」

「あ、ごめん。長いよね」

「いえ、それだけ悩んでくれるのは嬉しいですよ」

「急なイケメン発言はやめてくれ。。心臓に悪い…」


なんなんだこの男は。私をどれだけ沸かせたら済むんだ。苦笑いをし、やっと決まった服をレジに持っていく。


「はい」

「ありがとうございます。すみません」

「大丈夫だって‪w‪wほら、いこ」


謝りながらも嬉しそうに笑う凌央くん。

そう私はこの顔が見たかったんだよ。この後はご飯を食べ、少しふたりで話した。時期は時期で学祭近くのため話はそっちに行き



「そう言えば、凌央くん浴衣着てないよね」

「そうですね。学祭の後に入ったので着てないですね」

「なら今年は浴衣姿を見れるわけだ!楽しみだな〜」

「俺も先輩の浴衣姿楽しみです」

「楽しみにしないで下さい」

「‪w‪w好きな人の浴衣姿ですよ。楽しみにする選択肢しかないじゃないですか」

「…凌央くんって女慣れしてそう。。((ボソッ」

「え?」

「いえ、何も」


好きな人の浴衣姿か。

ふいに言われるその言葉に少しドキッとしてしまった。同じ気持ちなんだと思うと嬉しいけどでも…恥ずかしい



割といい時間なのでと言って

改札まで送ってくれた凌央くん。どこまでイケメンなのかこの子は。気をつけて帰ってねと大きく手を振ると、同じく振り返してくれた。


とても楽しかった。また行きたいな

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